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今回紹介いたしますのはこちら。

「真!!男塾」第1巻 宮下あきら先生 

日本文芸社さんのニチブンコミックスより刊行です。


さて、いろいろな意味で衝撃的なエンディングを迎えた「極!!男塾」。
男塾三部作の完結編となる「極!!」を突然完結させた宮下先生が新たに始めた「男塾」は、男塾早熟からの物語となるようです!!
時事ネタ大好きな宮下先生が、過去を舞台にしたお話でどんなネタをぶち込んでくるのか!?
男塾の過去とともに、そちらも注目していきたいところです!!



戦後の匂いが色濃く残る春。
このとき三十三歳の江田島平八は、荒れ地に一件のほったて小屋を建て、そこに「男塾」と書かれた看板を掲げました。
通りがかった駐在さんに、その男塾ってのは何だねと尋ねられますと、平八はこう答えるのです。
ここに善獄からドグサレどもが集ってくる。
その連中を俺がこの手で鍛え上げるのだ。
そしてここから巣立ったものは、文化、政治、経済あらゆる分野で日本の舵を取っていくだろう!

そんな志は立派ではありますが、志だけでは満足に塾生が集まらないことも平八はよくわかっております。
どうやって熟成を集めればいいのか、思案しながら町を歩いていますと、突然背後から声をかけられました。
振り向いてみればそこには無精ひげの元軍人が、米軍の横流し品を売っています。
なんでもその男は、逆再覚悟と言うタイミングで終戦の知らせがあり、命を拾ったのだとか。
ですが、戦友がほとんどその命を失っているというのに、ぞ分だけ生き恥をさらしている、と悔いてもいるようで。
そんな男の胸中をきくと、平八もそれを察してうつむいてしまうのです。
と、そこで、またも騒ぎが起こり始めます。
路面電車が乗っ取られて大騒動、とのことで。
平八と無精ひげの男がそちらのほうへ行ってみますと……なるほど路面電車の周りには人だかりができております。
それもそのはず、路面電車は乗っ取られているどころか。もっと大変なことになっていたのです!

路面電車の上には、二人の男が乗っています。
飛行帽をかぶった男と、鉄カブトをかぶった男。
その男はピストルやハンマーを持っているのですが、そんなものより大変なのが、
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巨大な不発弾を抱えていると言うところ!!
現金で一億円持って来い、それができねえならこの不発弾で電車の乗客全員お陀仏だぜ!!
そう叫ぶ飛行帽と鉄カブト。
この時代の1茅億円と言えば、今の数百倍近い価値があるはずで……
そんな金額到底用意されるはずもありませんが、男たちはなにかをヤッているようで、完全にあっちのほうへ行ってしまっています。
死ぬのなんかこわくない、戦争で一度死んでるんだ!
そんなことを口走りながら暴れまわる飛行帽と鉄カブト。
このままでは何が起こってもおかしくありません……!!
そこで平八が動きました。
無精ひげの男に、横流し品の中にダイナマイトがあると言っていたな、と尋ね……

そろそろ我慢の出来なくなってきた飛行帽と鉄カブト。
遂にハンマーを不発弾に叩きつけようとするのですが、そこで平八がとんでもない姿で二人に話しかけたのです!!
待てい!!
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そう叫ぶ平八は、火のついたダイナマイトを頭に縛り付け、その手にもダイナマイトを携えた状態で姿を現します!!
ハッタリだ、てめえらに死ぬ勇気なんかありはしねえ、クスリなしでは何もできねえ弱虫野郎だぜ!!
そういいながらダイナマイトを口に加え、ずんずんと距離を詰める平八……!!
その迫力に圧倒された飛行帽は、ピストルを平八に向けて乱射するのですが……
平八は全くおくすることなく、その跳び各銃弾の中をずんずんと進んでいくのです!!
さらにおびえるどころか、その目に気迫をみなぎらせていく平八……!!
飛行帽と鉄カブトには、

平八がまるで巨人のように見えていました!!
迫力が見せる幻影……ではない、とのちに男塾の教官となる飛行帽と鉄カブトはいいます。
まさしく、塾長の男そのものの大きさだった、と。
たまらず不発弾を放棄して逃げ出した鉄カブトと飛行帽。
平八は……自らが身に纏ったダイナマイトの爆発に巻き込まれてしまいました!!
大爆発、そして麻希上がる黒煙……
その中から、平八は立ち上がるのです!!
どうやらダイナマイトが湿気てたようだぜ、と強がる平八ですが、これはひとえに平八の頑強さのたまものでしょう。
その平八の体の凶刃さ、そして何よりも心の強さに、無精ひげの男は完全に感服したようで。
俺はあんたに一生ついていく、あんたと同じ道を歩かせてくれ!!
そう叫ぶこの無精ひげの男こそが……後に鬼ヒゲと呼ばれる教官となるのです!!
そんな鬼ヒゲをぶっ飛ばし、マスコミたちが駆け寄ってきます。
素晴らしい活躍でしたね、お名前は!?
そんな放送中のラジオのインタビューに、平八はこう名乗るのです!!
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俺が男塾塾長、江田島平八である!!
ただいま熟成募集中である!!



というわけで、男塾創立からの物語を描いていく本作。
本作はやはり平八の若き日を描いた「天下無双」の続きとなるお話のようで、これから男塾が拡大していく様子を描いていくようです。
軸となるのは平八の破天荒な行動の数々と、そこから広がっていく男塾の隆盛、となるわけですが……
やはりその時事ネタも見逃せません!!
作者コメントにも書いてあるのですが、あの有名な人物が実は男塾出身だった!というのが今回のメインのネタになっていきそうです!!
あの最近大統領になったあの人が登場してみたり、あの役者さんが登場してみたり、敵は時の総理であったりだとか、それはもう宮下先生の「夢の男塾」が作り上げられていくのです!!
現在はメンバーを集めている状態だけに、お話は比較的おとなしいのですが……このあと、普通の(?)男塾のようにバトルものになっていったりすれば、そんな実在の有名人っぽい人が摩訶不思議な敵と摩訶不思議な拳法で戦うことになっちゃったりするのでしょうか!?
なんだかワックワクのドッキドキですが、果たして……!!!

ちなみに本作で平八の齢が確定(大統領の21歳上、17年現在92歳くらい?)になったわけで、教官三人衆もそれに近い年だとわかりました。
と言うことはみなさん相当高齢なわけですが……まあ宮下先生ですから、細かいことは気にしない感じになるのでしょう!!
年齢とかそのあたりは、ふわっとした感じでながめ、いつもの宮下先生節を楽しみましょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!