ra0
今回紹介いたしますのはこちら。

「熊西美術部 らふすけ先輩」第1巻 おにお先生 

講談社さんのマガジンKCより刊行です。



おにお先生は16年に小学館さんのスピリッツとpixivさんの企画した漫画賞で入選、そして一迅社さんの漫画賞sw入選を果たし、同年に竹書房さんのまんがライフSTORIAで「ふたりのじかん」を連載開始した新人の漫画家さんです。
その後別冊マガジンで本作、ComicREXで「ユキトスミ」と、次々に連載開始。三作品すべて同じ学校を舞台にした作品となっておりまして、早くも独自の世界観をひろげていくのです!
そんなおにお先生の初単行本となる本作は、とある男女の放課後にスポットライトを当てた作品。
毎日のように放課後の人気のない教室で行われる出来事とは……?



嵐恵、高校2年生。
彼女はためらいながら、教室のドアを開きました。
そこには、メガネの男子生徒が待ち構えていました。
やぁ先輩、遅かったじゃない。
そう声をかけてくるその眼鏡の男子、江田誠二。
惠は別に遅れてないでしょ?と答えるのですが、江田は臆面もなく、遅いよ、僕は先輩に会いたくてたまらなかったんだから、と言いだしまして、恵は顔を赤くして何を言ってんだとさらにうろたえるしかないのです!
そんな恵に、江田はさらに迫ってきます。
さぁ始めよう、もう何回もやってるんだ、慣れただろ?
そのグイグイの押しに負け、とうとう恵は今日も彼の言うなりになってしまうのです。
彼の求めるまま……
ra1
絵のモデルに!!

2時間じっとしていろとのことで、恵は片腕を上げたポーズのまま絵のモデルとなっています。
ですが恵は、だんだん我慢できなくなってきました。
このポーズ、なんか見せつけてるみたいでハズいんですけど、他のにしない?
そう江田に提案するのですが、江田はきょとんとしてこんなことを言いだすのです。
なんで?先輩きれいなんだから問題ないでしょう?もっと僕に魅せつけてよ。
……なんだかさらりとすごいことを言われた恵、顔を真っ赤にして再び耐えるしかないのですが……

ここ2週間ほど、恵は毎日ここにきて絵のモデルを務めています。
なんでも恵の容姿が琴線に触れたらしく、大層な野望があるというこの江田が絵のモデルを依頼してきたのだとか。
そんなこんなでもう2週間、何度かモデルをしてきたわけですが……やはりなかなか慣れるものではありません。
恵からは見えないキャンバスに、江田の目を通して、江田の手で、自分が描かれている。
そう考えると、恵は何だか……背筋になにかぞくぞくしたものを感じてしまって……!?
ra2
慌てて首を振り、変態かあたしは!とその思いを振り切る恵!
落ち着け、あたしはただ描かれているだけ、それだけだ、となんとかその気持ちを落ち着けようとするのです。
……どうしても落ち着かない恵、いたたまれなくなったのか、江田に今どのあたりを描いているのかと尋ねてみました。
なんでも「首筋のあたり」とのことで……首、首かぁ、と反芻するようにつぶやく恵。
すると……今この首筋を描かれている、と意識してしまい……またまたなんだかモヤモヤした気分になってしまうのです!!
おまけに襲いかかってくるのが、真剣そのものの江田の視線!!
とうとうどうしようもなくなり、照れ隠しに見るな、と江田をぶっ飛ばしてしまうのでした。

それでも江田は、先輩の首筋があまりに綺麗だから、とまたまた臆面もなく言い放ち、絵を再開。
照れまくりながらモデルを続ける恵ですが、今度は何だかイライラが募ってきてしまいました。
綺麗だなんだと言われて丸め込まれたけど、あたしをからかいたいだけなんじゃないか?
綺麗な奴なんてこの学校にいっぱいいるし、あえてヤンキーっぽいあたしを選ぶ理由がない。
ホントは絵とかどうでもよくって、暇つぶしに適当な女捕まえて楽しんでるだけなんじゃないのか?
そんなことを考えてしまった恵でしたが、その時視界に入った江田の
ra3
真剣そのものにキャンバスに向かう表情を見ると……今度は別のときめきを感じてしまうのでした。

モデルを終えた後、なんで自分をモデルにしたのかと思わず尋ねてしまいました。
江田は、なんでだろう、と拍子抜けの答えをした後、とんでもないことを言いだします。
ダヴィンチが何年もいちまいのモナリザの絵に執着したように、モネが妻を多く描き、その妻の死後は人物画を描かなくなったように、至高の芸術家は一人の女性に執着する人が多いんだ。
今までピンと来なかったけど、先輩にそれを感じたんだよね。
僕は先輩を描かなきゃって。
その言葉にまたまた胸が熱くなってしまう惠でしたが、江田の続けた多情でとっかえひっかえな芸術家も多いから正直よくわかんないね、という言葉で台無しにされてしまうのでした!!

夜。
風呂上がりに鏡の前に立ちますと、どうしても江田の言葉がリフレインしてしまいます。
恵は……首が綺麗だと褒めてくれた江田の言葉を意識しまくり、明日はポニーで行くかな、と言いだすのです。
暑そうだから、あいつは関係ないけど、と言い訳をしながら!



というわけで、恵と江田の放課後を描いていく本作。
この後も、ひたすらに恵の姿を描いていく江田と、その江田に振り回されつつも、なんだか描かれることで気持ちよくなっていってしまう恵のあれこれが展開していくことになります!
何の遠慮もなく、ガンガン恵の懐に切り込んでいきながら、彼女自身を同行しようと言うこともなくひたすら絵を描いていく江田。
そんな江田に、なんだかときめきを感じつつ、彼のアレな返答にびっくりしたりがっくりしたり、恥ずかしさと気持ちよさにドギマギしたりする恵の様子が大変かわいらしいこと!!
普段はその見た目通りの比較的アクティブな性格の彼女が、江田の前でのみ見せるそんな姿を思い切り楽しんでしまいましょう!!

そして後半あたりから、新キャラクターが本格参戦を始めます。
二人だけで、絵のモデルに関してのやり取りだけではどうしてもバリエーションがなくなってしまいますからそれもうなずけるところですが……
その新たな登場人物が、江田とは違う方面で恵をドギマギさせてしまうのです!!
新キャラクターは新キャラクターで大変魅力的ですから、恵本人以外はその活躍を期待してしまうところ!!
二人だけだと思われていた放課後の時間が、徐々ににぎやかになっていく……
これからも、恵のドギマギをメインに楽しませてくれることでしょう!!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!