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今回紹介いたしますのはこちら。

「ポンコツンデレな幼馴染」第2巻 海月れおな先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。


さて、幼いころ過ごしていた故郷に戻ってきた翔太が、幼馴染と再会したところから始まった本作。
子供のころからドジな子だと思っていたその幼馴染の早菜恵でしたが、高校生になってそのドジは治るどころかさらにさらに加速して、ドジやポンコツを超越したとんでもない状態になっておりました!!
もう一人の幼馴染である加奈とともに、なんとか早奈恵のポンコツを治そうと奮闘するのです!!



ある日のことです。
教室で、早菜恵がものすごい勢いで親指の爪を噛んでおりました。
ただならぬその様子、放っておくこともできず、翔太はどうしたのかと尋ねてみました。
何でも早菜恵、カナが自分以外のクラスメイトとずっとお話をしているのが面白くないのだそうです。
度を越したポンコツゆえにクラスメイトからは敬遠され気味な早菜恵とは違い、優しく穏やかな加奈はクラスのみんなの人気者。
クラスで形成されているいくつかのグループと仲が良く、こうしてそっちの方にかかり切り(?)になるのも仕方のないことなのです。
そこで翔太は、加奈が忙しい時はほかの友達と過ごせばいいじゃないかと的確なアドバイスをするのですが……
早苗は顔を赤くして歯を食いしばって黙り込んでしまいました!
やはりと言うかなんというか、加奈以外のお友達は早菜恵にはいないようです。
頼みの綱は翔太なのですが、やはり男子である翔太が早奈恵といつもくっついているのは難しい所。
そこで翔太は、とりあえず早菜恵の小中学校時代はどんな友達がいたのかと尋ねてみたのですが、早菜恵は耳、ではなく頬をぺチぺチしながら全然聞こえない、ととぼけるのでした。

脱ポンコツのためにも、加奈以外の友達を作らなければならない。
翔太はそのために、まず誰かクラスに友達になりたい人はいないかと早菜恵の意思を確認してみました。
早奈恵はギャルギャルしい二人をあげるのですが、友達になりたい理由がギャル特有の盛った髪形をみて「頭でかくて面白いから」というもので……いきなり困難な船出となりました。
そんな会話をしておりますと、そこにまさかの話しかけてくる人物が現れます!!
ねーねー、前から気になってたんだけど、二人って付き合ってるの?
そうたずねて来る、頭のリボンと腹巻がトレードマークの彼女は長谷川仁香(はせがわにこ)。
だしぬけなその言葉に照れまくる早菜恵ですが、翔太は付き合ってないですと冷静に対処。
さらにその後「否定が早いわね!」と言う言葉とともに飛んでくる早奈恵の強烈な一撃を、早めのジャンプをすることで回避するのです!
進化する翔太、早菜恵のポンコツ治療はまだまだ先が長そうですが、その際に受けるダメージの軽減には光明が見えてきている様子。
慣れって恐ろしい……!

仁香は、噂になってるよと言いながら二人に棒状クラッカーにチョコレートのコーティングされたあのお菓子を差し出してくれました。
ありがとう、と一本受け取る翔太、そして早菜恵も受け取るのですが、なぜか直で口で受け取りました!
口のほう近かかったから、と例のポンコツを発揮する早菜恵、それを見て仁香は引いてしまう……かと思いきや、今度は開封済みの袋に残っていたお菓子をすべて差出、全部上げる、と口元に差し出してきたのです。
するとやっぱり早菜恵、
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全部くわえました。
翔太はたまらず、無茶な、うにの踊り食いみたいになってるし!と突っ込みますと、仁香は大爆笑!
確かにウニだわ、前から変わってると思ってたけど、ホントおかしいわ、と笑ってくれたのでした。
そのあとすぐ、仁香はお友達に呼ばれて去っていってしまったのですが、早菜恵はそのやり取りにときめきを覚えた様子。
友達、できた……と頬を染める早菜恵。
翔太はさすがにまだ早いんじゃないかな、面白がられてるだけかもしれないよとまた冷静に告げるのですが、早菜恵はと言いますと、おかしくれたし、そんな悪い人じゃない!とすっかり餌付けされてしまっているのでした。

翌日。
校門前……というか校門上で偶然を装って仁香に会おうと待ち伏せしていた早菜恵。
翔太に説得されて地面に下ろされ、仁香のことについて話していますと、そこに噂の仁香が現れ、二人のおしりをパンと叩いておはようとあいさつ、二人で登校とかやっぱり付き合ってるんじゃないのと言い残して去っていきました。
突然すぎてあいさつが返せなかったとうなだれる早奈恵に、だったら距離を縮めるために向こうのノリに合わせて挨拶を返したらどうだとアドバイスする翔太。
早速チャレンジする早菜恵ですが……後ろからのそのそと不審な動きで仁香を追いかけ始めるばかりか、仁香の持つカバンに頭をぶつけ、転んでしまい……
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その勢いで、仁香のスカートをがっつり脱がしてしまったのです!!
とんでもない大惨事……になるかと思われましたが、幸い仁香の腹巻が下着をうまい事隠して大事にはならず。
しかもなんか面白い感じだし写真とっとこ、と気分を損ねた様子もございません!
その姿を見て、翔太は決断。
早菜恵のポンコツ被害にあっても顔色一つ変えない、もしかしたら彼女なら早奈恵の友達になってくれるかもしれない、と!!

スカートをいきなり脱がせてしまった理由を説明しますと、やっぱり彼女は笑って許してくれます。
さらに、例の腹巻に熱視線を繰る早奈恵に、この腹巻はスヌードにもなるから使ってみるかと差し出してくれました。
スヌードをうどんと聞き間違えたりもする謎のポンコツを出し、酢うどんじゃなくてスヌードだよと翔太に突っ込まれるワンシーンも見せながら、早速装着してみる早菜恵。
その装着姿が「ひとつ上の男」っぽくて戸惑う翔太、その巻き方はあれだから変えよう!と慌ててアドバイス。
じゃあ、と巻き方を変える早菜恵ですが、その姿は
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さらになんか、悪化してしまって……!!
全てを察している仁香は、ポンと翔太の肩を叩き、そしてまた嵐のように去っていきます。
その腹巻、あげると言い残して。

加奈によれば仁香は手芸が趣味で、腹巻も手作り、加奈も手袋をもらったことがあるとのこと。
加奈ともすでに仲良しですし、きっと早菜恵も仲良しになれるという加奈。
早奈恵はそうなんだ、と安堵し……そして、さっきのシチュエーションで一人だけ理解ができなかった「ひとつ上の男」スタイルを見せ、これが何だかわかるかと尋ねだしました。
加奈は……死んだ目で、知らなーい、と答えるしかないのでした……



というわけで、今巻もポンコツが発揮され放題な本作。
翔太や加奈はそれに思いっきり振り回されまくっていくことになるのです。
そのポンコツぶりをお腹いっぱい堪能できる本作ですが、今巻ではそれ以外の動きも見え始めます。
早菜恵がとうとう加奈以外のお友達を作ろうとする紹介のエピソードをはじめとして、翔太の妹である千代子も物語に積極的に絡むように。
さらに早菜恵の家族も登場し、その頼れる姿を思い切り披露してくれたりと、新たなキャラクターが投入されていくわけです!!
彼女のポンコツがその新キャラクターたちとどのような化学変化を起こすのか!?
そのあたりにも注目したいところです!!

さらに、各キャラの関係にも変化が見られます。
どう見ても翔太に気がある加奈ですが、その思いをとうとう……!?
それによって本作の構造が変わるということはないのでしょうが、ドラマにより一層のふくらみができることは間違いないでしょう!!

そして個人的に注目しているのが、早菜恵の攻撃に対する翔太のガード能力!!
紹介したエピソードでも攻撃を回避しておりましたが、あらかじめガードを固めておいたり、それ以上の対策を練ってみたりと、日々その能力が伸びていくのを見守るのも楽しいですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!