uk0
今回紹介いたしますのはこちら。

「虚ろう君と」第1巻 原作・古川一先生 漫画・白土悠介先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


古川先生は10年にチャンピオンの新人賞を受賞してデビューした漫画家さんです。
デビュー後は違うペンネームなども使いながら様々な雑誌で作品を発表されておられましたが、17年に本作にて初の原作&連載を獲得、めでたく単行本刊行となりました。

白土先生は08年にデビューした漫画家さんで、代表作は人気作品のスピンオフ「TALE OF FAIRY TAIL ICE TRAIL~氷の軌跡~」でしょうか。

そんなお二人がタッグを組んで生み出す本作は、ちょっぴり変わった女の子と、男の子がある事件に巻き込まれてしまうお話になっております。
その事件とは何なのか、そして女の子は何が変わっているのか、と言いますと……



久野知里は、クラスのみんなからあまりよく思われていないようです。
人と接することもせず、からかわれても愛想笑いをするばかりの彼は、根暗だのなんだのと揶揄され、今日もバカにされ続けています。
そんな知里の頭をポンポンと叩くクラスメイトの腕を、バシッと叩き落とす手が現れます。
その手の持ち主は、全身真っ黒な服を着た女の子、さなか。
彼女は知里に、されるがままになってるんじゃない、いやならやめろって言えばいい、と言うのですが……
クラスメイトは、知里が反撃した!と大笑い。
まるでその手を払ったのが、知里本人かのようにふるまうのです。
そんな空気を一変させたのは、クラスで一目置かれている男子の徹でした。
徹はごく当たり前のように知里に話しかけてくれる人物で、知里もまた彼を数少ないお友人として大切に思っております。
大切に思っていると言えば、このクラスにはもう一人、知里が大切にしている人がいるのです。
それは、千川と言う女子。
彼女が気になるなら、話しかければいいじゃん。
さなかはそう言って、知里をけしかけようとするのですが……

そもそも、彼が内向的になってしまった原因こそがさなかなのです。
uk1
このさなかと言う女の子は……知里にしか、見えません。
子供のころ、ふらりと姿を現した知里と、よく遊ぶようになったチリですが、さなかの姿が見えないお母さんはその様子を見て仰天。
すぐにお医者さんに連れていくと、イマジナリーコンパニオン、想像上の友達だろうと診断されてしまいます。
年を経るにつれて治るだろう、と言われてきた知里ですが……結局さなかは姿を消すことはなく、今に至るというわけです。
自分の想像上の産物とは思えない、歯に衣着せぬ言動で知里に話しかけてくるさなか。
無視するわけにもいかず、彼女の相手をしているうちに、知里は変な奴と言うレッテルが張られてしまったというわけです。
ちなみにさなか、昔はすぐ知里に手を出す相手を殴ったり、知里が欲しがっているものをかすめ取ったりしていました。
知里がそれを戒めると、知里が嫌ならやらないよと彼女は言うことを聞いてはくれるのです。
自分の願いを聞いてくれるあたりも、一層彼女が幻覚の類だという疑いの強まるわけで。
お前みたいな幻覚がいれば、みんなとうまくやれなくても仕方ない。
諦め半分で知里がそう話しかけると、早菜かは決まってこう答えます。
私は幻覚なんかじゃない、と。
そんなさなかが疎ましいと言えば疎ましいのでしょうが、今となってはすっかり気の置けない関係となったさなかと遊んでいるのが楽しいのも確か。
実際には一人なんだ、と考えると虚しくはなりますが、他人に迷惑をかけているわけではないんだからいいか、とも思いなおすのでした。

翌日。
あの千川が、クラスの佐藤と言う女子に問い詰められていました。
なんでも彼女のお金がなくなっていて、そのお金が千川のカバンに入っていたのだとか。
千川はそんなことをする人間ではない。
いくら知里がそう考えていても、口に出さなくては仕方ありません。
さなかもまた、この事件は佐藤の自作自演で、色恋の恨みか何かで千川に罪をなすりつけた、と断言しました。
……迷いましたが、知里はとうとう決意します。
様々な状況証拠などを突き付け、佐藤は嘘をついていると糾弾!!
佐藤もそのやり取りの中でぼろを出し、とうとうそれが嘘だということが白日の下に!!
クラスの目は名探偵のような推理を見せた知里に注がれるのですが……知里はたまらず逃げだしてしまうのです!!

その事件をきっかけに、千川と知里の距離は縮まっていきます。
胸躍る知里ですが……そんな時のことです。
右腕が巨大な刀のようになった、怪しい男が、教室の中に入ってきたのは。
しかも……その怪しい男の姿は、知里とさなかにしか見えていないようで。
……新しく生まれた自分の幻覚なのか?
そんなことを考えていると、その怪しい男は
uk2
突然徹の体を今朝切りに切り裂いたのです!!
飛び散る鮮血、響き渡る悲鳴!!
ですがあまりにも様子が妙。
徹は何が起こったのか分からないという感じですし、クラスのみんなも「急に徹の体から血が流れ出た」と言う認識で……まるであの怪しい男の存在に気が付きません!!
これは……まるで、さなかと同じような存在ではありませんか!!
一体これはどう言うことなのか。
戸惑う知里ですが、さなかはその男をにらみつけて言うのです。
徹が死んだら知里が泣いちゃうだろが!
そう言って、
uk3
さなかと怪しい男の戦いが始まったのです!!



というわけで、さなかと知里の前にとんでもない出来事が巻き起こる本作。
この後、知里はさなかの正体を知ることとなります。
その正体は、「虚人」。
虚人の存在を知った知里はこの後、さなかとともにその奇妙な戦いに自ら挑むこととなるのです!!

謎の存在「虚人」。
突如現れ、徹を切り裂いた者の目的。
さなか以外の虚人はどれだけいるのか、知里以外に姿を見ることのできるものは?
様々な謎を振りまいていく本作ですが、そんな謎だらけの存在に知里は持ち前の頭脳と勇気を持って挑むこととなります。
その謎とき、バトル、ちらつく敵など、どれもが独特の味わいを持ち、本作ならではの要素を楽しめます!
謎の多いさなかもまた荒っぽい所はあるものの、かわいらしい所もちらちらと見せてくれて大変よろしい!!
さりげなく高いヒロイン力を持っている彼女のこれからにも注目ですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!