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今回紹介いたしますのはこちら。

「世界か彼女か選べない」第1巻 内山敦司先生 

講談社さんのマガジンKCより刊行です。


内山先生は、あっつん名義で11年にデビューした漫画家さんです。
デビューとともにウェブコミックで「せいふく!」を連載し、その後ドラゴンエイジにて「青春SCRAP!」を連載。
そして17年より別冊少年マガジンにて現在の名義となって本作を連載と、様々な出版社で活躍されております。

そんな内山先生の描く本作は、ラブコメとなっています。
ですが、恋の成就と引き換えにとんでもないものを天秤にかける必要があるようで……!?



藤咲歩美は、その日も三人の男子に告白されておりました。
三人がそうやってアプローチするのはいつものこと。
歩美もいつものようにやんわり断ろうとするのですが……そこで、三人組を蹴っ飛ばして蹴散らす男子が現れます。
中川光輝。
歩美の幼馴染の彼が、こうやって三人組を蹴散らすのもいつものことですが……
二人きりになると、歩美は光輝に怒り始めるのです。
あまり乱暴なことをすると、幼馴染の自分までへんに見られてしまう、あんたのせいで私の評判も悪くなったらどうすんの、とぷりぷりする歩美。
皆の前ではおしとやかな優等生を演じている歩美ですが、好機と二人きりの時だけはこうして本性を現すのです!
それはつまり光輝にだけは心を許している証でもあり……
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でも、実際しつこくて困ってたし、ありがとね!と笑って文句を締めくくるのでした。

光輝はと言いますと……実は、歩美にべたぼれです。
幼馴染の彼女にいつしか惹かれ始め、でも告白することで仲の良い友人と言った関係が崩れてしまうのが恐ろしく、何にもないそぶりで接し続けていて……
ですが、光輝はついに決心したのです。
狂こそ告白し、今の関係を脱出する、と!!

屋上に呼び出すメールを送りながら歩いていますと、クラスメイトの女子にぶつかってしまいました。
瓶底のような分厚い眼鏡をかけた少女、神堂ひかりです。
ひかりは光輝の隣の席の女子でして、いい人ではあるものの、今一つ何を考えているかわからない所のあるとっつきづらい人物。
そんな彼女、先ほどの一連の流れを見ていたようで……いきなりこんなことを聞いてきたのです。
好きなの?藤咲さんのこと。
急にそんなことを聞かれて、慌ててしまう光輝!
とにかくごまかして慌ててその場から逃げ出すのです。
そんな光輝の後ろ姿を見送るひかりは……何やら腕時計のようなものを見ながら、つぶやくのです。
この指数からみて、もう覚悟決めちゃったかな。
現状維持は限界ね。
動きますか。

屋上であっていた光輝と歩美。
普通のラブコメ作品ならばここでいろいろとあって告白ができなかったりするのですが、光輝の覚悟はばっちり決まっています!
即本題に入りまして、叫ぶように思いを告げ始めるのです!
幼馴染として、はっきりさせたいことがあるんだ、だから聞いてほしい。
俺、実は、お前のこと……!!
そこで、やはりこういた漫画のお約束のようにやっぱり邪魔が入り、告白はできなくなってしまうのです。
いきなり大きな音を立てて開いた屋上の扉。
そこに立っていたのは……ひかりでした。
突然の登場にあっけにとられる二人を前に、ひかりは眼鏡を外しながら自分のことを知らない歩美に対して自己紹介を始めます。
初めまして。
実は私
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中川光輝くんの彼女です。
そう言って、光輝の腕を抱くひかり!!
一体どういうことなのか!?
仰天する光輝を差し置いて、ひかりは自分のことを紹介してくれると言ったじゃないか、と勝手に話を作っていきます。
歩美はと言いますと、素敵な彼女ができてよかったわね、あとはお二人でどうぞ仲良く、といかにもと言った感じの作り笑いを浮かべて屋上から立ち去っていってしまったのです……!

いったいひかりはどういうつもりなのでしょうか?
ひかりは突然こんな行動に出た理由を、包み隠さず教えてくれました。
藤咲さんのことを諦めて、私を彼女にしてくれないかな?
付き合ってほしいのは願望だけど、諦めてほしいのは「警告」。
藤咲さんに絶対告白しないで、あの人は普通の人間じゃないの。

……ひかりが言うには、歩美が8年前に遭遇してしまったある事故以来、特別な存在になってしまった、とのこと。
それが原因で、歩美の心が乱れると地球に影響が出るというではありませんか!
確かに8年前、歩美の事故直後に世界規模の大災害が連続した時期がありました。
だからと言ってそんなもの、偶然以外に考えられるでしょうか?
ですが、その証拠をこの後実際に見せつけられることとなってしまうのです……!
ひかりの制止を振り切って、改めで歩美に告白する光輝。
するとその直後、いつの間にかその場についてきていたひかりが、歩美を狙撃したのです。
その獣は麻酔銃で、歩美は眠りについただけだったのですが……
告白の言葉を聞いてから、麻酔の効果で眠るまでのほんのわずかな間に起きた歩美の心の動きが、早速その世界への影響を見せたのです!!
前触れなく落下してきた
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隕石……!!
幸い落下したのは校庭で、けが人はなかったようですが……
確かにこのタイミングは、偶然と言うにはあまりに出来すぎです。
まさか本当に……彼女の心の揺らぎが世界に影響を及ぼすのでしょうか。
ひかりはこう言うのです。
このまま警告を無視したら世界は滅んじゃうよ。
私のお勧めは、藤咲さんを諦めて私と付き合うこと。
絶対おすすめしないのは、彼女を諦めないこと。
私を敵に回し、世界滅亡の可能性もあり、彼女をもっと苦しめる可能性もある。
そして何より気味が一番苦しむであろういばらの道。
さぁ、キミはどっちを選ぶ?



と言うわけで、恋の成就と世界の破滅が天秤にかけられてしまう本作。
この後物語は、それでも歩みを諦められない光輝の様々な奮闘と、ひかりがあきらめさせるために積極的なアプローチをかけてくる様子、そして歩美の気持ちと謎に三点に焦点を当てて進んでいくことになります。
目の前にした歩美の力を認識しつつも、それでもどうにかなるのではないかと彼なりに知恵をひねって歩美に触れあっていく光輝の行動はいじらしくも男前で見ていて応援したくなること必至!
ひかりのほうも、光輝にその気を亡くさせるために体を張って篭絡しようとしまして、本作のサービス成分を一手に引き受けてあれこれしてくれます。
そもそもなぜ歩美の力のことを知っているのかと言うことも含めて謎の多い彼女ですから、そのあたりも徐々に語られていくはず。
このお話のキーマンとしての活躍がこれからも期待されます!!
そして歩美も、心を揺らさないと決めた8年前のその事件に関しての掘り下げが行われていき、複雑な心境が見えてきます。
彼女の心の中で渦巻く感情もそこに絡んできまして、本作のすべての根幹となる存在だけに、その動向が見逃せない所。
さらに秘められたとんでもない事実も今巻のラストで暴かれますし……本作の主人公と言える三人、全員の過去と現在、そしてこれからに目が離せません!

ラブコメ、エロスなサービスシーン、シリアスなドラマ。
本作はその三要素が密接にかかわりあい、どれも欠かせない要素になっているのが最大の特徴と言えましょう!!
これからもその三点のすべてに期待しちゃいますね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!