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今回紹介いたしますのはこちら。

「ジンメン」第4巻 カトウタカヒロ先生 

小学館さんのサンデーうぇぶり少年サンデーコミックスより刊行です。


さて、様々な事件が起こったものの、ハナヨの犠牲もあって何とかジンメンの施設から脱出することのできたマサトたち。
とはいっても、この地区は深い溝で完全に隔離されたジンメンの国。
何とか脱出しなければなりませんが、その手段はわからないままなのです。



マサトは、ハナヨからあるモノを受け取っていました。
それは、サファリのパンフレットです。
ただのパンフレットではありません。
そこにはハナヨが書いたと思われる文字で、「サファリにまたきて。助けて」と記されていました。
そのパンフレットや文字がまだ新しいことに気がついた一同は、このメッセージが今後の指針になると予測。
そこから考えを巡らせ、もしかしたらサファリにはジンメン化を促進する薬だけでなく、ジンメン化を抑制するワクチンがあるのではないか!?と言う考えに行きつきました。
一同は目的地をサファリへ変更。
大きく道を迂回して、ジンメンの数が少ないという峠を歩いていくことにしたのです。

峠ルートは住む人も少ない分、ジンメンも少ない。
そう言う情報を得てはいる者の、やはりそれを全面的に信頼するというのは危険でしょう。
見晴らしのいいところで人里の様子をうかがうことにした一同、ちょうどいい場所を見つけ、双眼鏡で峠の下に広がる町の様子を調べてみることにしました。
町には一見ジンメンがいないようにも見えるのですが……よくよく見れば、驚くべきものが街中に存在していることに気付かされます。
町のそこかしこにぶら下げられ、並べられている……人間の肉に。
そしてその周りには、
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食事にやって来たらしいジンメンがうようよ!
まるで悪夢のような光景が広がっており、女性陣はここだけでもこんな数のジンメンがいるのに、本当にサファリまでたどり着けるのか、と不安を感じてしまうのです。
ですがマサトは全く動じません。
町を通らなければいいだけだし、進めるか進めないかじゃなく、進むしかないんだ。
怯めば思考が停止してジンメンに付け入る隙を与えるだけ、待っても進んでも死ぬんだったら進もうよ。
そう言って、ずんずんと歩いていくのです。

そんなマサトの決意がやけくそでなければいいけど、と心配する女性陣。
そんな中、マサトはいち早く異常を発見し、一同に物陰に隠れるよう指示しました。
それは……
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犬のジンメンと、そのジンメンに首輪をつけられた二人の、人間!
どうやら人間は、ジンメンに脅されて獲物を探させられているようなのです。
それは一見するとただの拷問の類にも見えますが、よくよく考えれば理に適った行動。
ジンメンは元が動物なだけに嗅覚や聴覚はすぐれていますが、視覚に関しては人間が一枚も二枚も上手。
くわえて、四つん這いのジンメンに比べれば、立って歩行する人間は視点が高く、視野が広いという利点もあります。
犬の嗅覚と人間の視覚の二段構えは納得できるものの、ではなぜ人間が二人いて……その片方が、血まみれになっているのでしょうか。
そんなことを考えると、血まみれではない方の人間が、「見つけた!」と叫ぶではありませんか!!
見つかってしまった!!と身をこわばらせる一同でしたが、幸か不幸か、マサトたちのすぐ近くに別の男が隠れていて、逃げ出し始めたではありませんか!
その見つかった人には申し訳ないものの、安堵する一同。
ですがその後、一同は驚くべき光景を見させられることとなるのです!
なんと、見つけられなかった血まみれの人間のほうが、罰だ、と称して噛みつかれている光景を!!
そう、ジンメンは二人の人間に獲物を探させ、見つけられなかった方に罰を与える、という方法を取ることで、いっそう人間に必死に探させることに成功していたのです!!
驚愕する一同でしたが、とにかく今はジンメンたちをやり過ごさなければいけません。
固唾をのんでその一団が去るのを見守っていますと……背後から、一同に声をかけてくるものがいたのです!!
驚いて振り向くと、それは……人間でした。
ここまで逃げ延びていた人間がいたことは、それほど不思議ではありません。
が、その人物が誰なのかを知ると、運命のいたずらとしか言いようのない感覚を覚えざるを得ないのです。
それは……かつて子供時代、動物と話せると言っていたマサトをいじめていた男の一人、クマ助だったのです!!

いじめられていたとはいえそれは過去の話、
とりあえずその件は水に流し、一緒にクマ助が知っているという、動く車のもとに急ぐことになりました。
ですがそのころ……あの逃げ出した男がジンメンにつかまり、苦しみながらこう呟いていたのです。
許さねえ。
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アイツ、俺を、おとりにした……!
男が言うアイツとは……クマ助のこと!!
まさかクマ助は、自分が助かるためにこの男を生贄にした!?
と言うことは、今一緒にいるマサトたちのことも、同じようにするかもしれない……!!
マサトたちの元に、ひそかな危機も近づいているのです!!



というわけで、死地で旧知の人物と再会する今巻。
行動の指針ができた一同ですが、そこで出会ったクマ助。
本来なら人出が多いに越したことはないはずですし、クマ助は今一同が欲している車のありかも知っているとのことで、地獄に仏とまではいかないにしても、助けになる出会い、のはずでした。
ところが、そこで出てくる数々の不安。
仲間らしき男が語る、俺をおとりにしたという言葉。
そして、かつてはマサトをいじめていたという、他人を平気で虐げることのできる気質……!
それらがこの土壇場で、どのように作用するのか!?
油断の出来ないj状況となっていきそうです!

この後は、さらにサファリに向かう旅が続いていくこととなります。
クマ助の他にも、様々な人物が登場。
その人物が、マサトたちの助けになるのか、危険になるのか。
強大で不気味な力を持つジンメンの国では、何が起きても不思議ではありません!!
そしてマサトたちを執拗に狙うジンメンも現れ、危険は一層増加し……!?

本作のウリともいえる、不気味さ、生理的嫌悪感はますます増加!!
ジンメンのおぞましさが今巻もお腹いっぱい楽しめます!!
そしてもう一つのウリかもしれない、いやな人間キャラもぞくぞく現れ、そのいやらしさにいら立つという楽しみも用意されています!!
逃げ惑う人類の恐怖、襲い来るジンメンの不気味さ、人間の醜さ、その中にきらめく美しさ……!
それらが今巻も楽しめるのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!