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今回紹介いたしますのはこちら。

「ド級編隊エグゼロス」第1巻 きただりょうま先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


きただ先生は別名義で11年ごろから活躍されている漫画家さんです。
現在の名義では13年にジャンプスクエアの新人賞を受賞してデビューし、14年には「μ&i」を連載。
可愛い女の子とサービスシーン、SF要素なんかをちりばめた作風で人気を呼びました。

そんなきただ先生の新作となる本作は、やっぱりその三要素が鍵となる作品。
気になるその内容はと言いますと……?



公園の遊具の中で、一組の少年少女がこんなことを話していました。
ねぇ知ってる?れっくん。
大人の手の握り方。
掌のと掌を合わせて、指を絡ませ合う二人。
そして女の子のほうが、これが大人の恋人同士の握り方なんだって、と囁く少女。
びっくりして手を離す少年に対し、少女はただの練習じゃん、と笑い……
そんなちょっぴりドキドキする時間を過ごす二人。
ですがその直後、少年がこんなことを強く思うような事態が巻き起こってしまったのです。
HEROになりたい、と……

それから、5年の時が経ちました。
このところの巷を騒がせているのは、宇宙人だとか怪人だとか言われている、奇妙な存在の登場です。
とはいえ、今一つその実態がわかっていないこともあり、それほど危機感は抱いていないのですか。
そんな街に、少年……炎城烈人(えんじょうれっと)は暮らしていました。
宇宙人の存在もどこ吹く風とばかりに、友人とエロスなお話をして笑いあう、普通の高校生として。
そしてあの時の少女、星乃雲母(ほしのきらら)もまた、同じ学校に通っています。
ですがこちらはあの時の印象と少しばかり違う、ちょっと変わった感じの女の子になっていました。
男子のことを徹底的に忌避し、直接触ることはおろか、男子の触れたものすら手袋なしで触らない極度の漢気来になっていたのです!!
彼女の変化は、その友人たちも感じ取ってはいました。
子供のころはむしろ男子と遊ぶことのほうが多かったのに、どうしたのか。
きっと男子のスケベさに愛想を尽かせたのだろう。
……あの頃の、仲良しだったころはもう遠い思い出になってしまいつつあります。
昔はもっと積極的と言うか、帰りに一緒に寄り道したりとよく一緒に遊んでいて、二人きりの時はからかわれたりもした。
でも、そんな星乃のことを好きだった……
烈人の初恋は、泡雪のように溶けて消えてしまいそうです。
その後も、まるでラブコメのようなラッキースケベイベントが起こるものの、きっとにらまれて走り去っていってしまうだけ。
……烈人は、星乃がここまで変わってしまった理由を知っています。
ですがそれは、二人だけの秘密になっていて……

ところで、巷で話題の宇宙人とは一体何なのか。
それをここで語らなければなりません。
その宇宙人は、キセイ蟲と呼ばれる、見た目はいわゆる「怪人」そのものの格好をしていまして。
彼らの恐ろしい所は、少年たちが胸を躍らせる「パンチラ」などのエロスなものを「謎のキラキラ」などを使って隠し、規制してしまう事!!
そしてそれに加えて、人間の持つエロスの源、「Hネルギー」を吸い取り、生きる活力を奪い取ってしまうのです!!
このままどんどん規制され、Hネルギーを奪い取られ続けてしまえば、少子化は一層加速し、ゆくゆくは人類の滅亡につながる……と言うのは専門家の言。
その日もキセイ蟲はアイドルのライブに現れてHネルギーを吸い取っていました。
Hネルギーを吸い取られた人々は、一様に今まで熱心に応援していたはずのアイドルへの興味を失い、ぞろぞろと帰り始めてしまいます。
そしてアイドルのほうも、アイドルを続ける情熱を失って、いい加減就活するか、と立ち去ってしまうのです。
人間なんてエロスを奪ってしまえばこんなものよね、高笑いするキセイ蟲。
ですが、そこに一人の男が立ちはだかったではありませんか!
その男……何と、烈人!!
もうこれ以上お前らの隙にはさせない!
そうキセイ蟲をにらみつける烈人!!
キセイ蟲はあなたのHネルギーもすい尽くしてあげましょうか、と殺気を漲らせるのですが……
烈人もまた、その左手に謎の力を漲らせ……
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一撃でキセイ蟲を片付けてしまったのでした!!
星乃がああなってしまったのは、キセイ蟲が原因です。
そして……烈人は、キセイ蟲を退治する、高校生兼HEROになっていたのです!

多感な思春期の少年少女のもつ強大なHネルギー。
それを力に変換する「H×EROS」という装置の力で、烈人はHEROになりました。
キセイ蟲と戦う地球防衛隊、そのサイタマ支部HERO課課長が烈人の叔父さんであったこともHEROになった一つの理由ではあります。
ですが何より、もうだれにも星乃と自分のような目に合わせたくない、という想いが原動力となっているのです!
キセイ蟲の数は多く、HEROを増やそうにも高いHネルギーを持った素質あるものもそう簡単に見つからない。
そんな苦境に置かれても、烈人は戦う決意を揺らがせないのです!

翌日。
ラッキースケベの件を謝ろうとする烈人ですが、星乃は完全無視。
ですが烈人は自分の気持ちに決着をつける為にも、星乃に想いを伝えることにしました。
返事しなくても、許してくれなくてもいい、ただ一言だけ聞いてくれ。
星乃が変わったかどうかなんて本当はどうでもいいんだ、たとえ昔のことを思い出したくなかったとしても。
俺は、あの頃の星乃が……
そこで、タイミング話来るその場にキセイ蟲が現れてしまいました。
昨日戦ったばかりで、烈人のHネルギーは不足中。
星乃の手を取り、その場を逃げ出しました!!
公園の遊具の中に隠れ、やり過ごそうとする二人。
ですがそんな時だというのに、二人の気持ちは鷹なっていました。
今だけ許してあげるから、もうちょっと握ってて。
ほほを染めながらそう言う星乃。
この感じ、何年ぶりだろう。
烈人の手は思ったより大きくてごつごつしてて、体温がじかに伝わってくる……
ああ、男の子の手って本当はこんな感じだったんだ。
今まで触れてなかった分、余計に敏感になっちゃってる。
だけど素手と素手で触りあうなんて、ある意味裸で抱き合ってるのと同じじゃない。
こんなの我慢できない……開いちゃう!
アイアンメイデンと囁かれた彼女の心の扉は、烈人との手と手による触れ合いによって開かれてしまいました。
その瞬間、腕にはめていたE×HEROがすさまじい反応を見せ始めました!!
これは、星乃のHネルギー……!?
とにかくこれは超ビッグなチャンスです!!
追ってきていたキセイ蟲を
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二人のHネルギーで撃破することに成功したのでした!!!
……ちなみにこのH×EROSの力を使うと、そのあまりのパワーによって服が破れてしまいます。
またもラッキースケベの形になってしまい、星乃に平手打ちされてしまうのでした。

星乃が変わってしまった理由。
それは、Hネルギーを吸われたから……ではありません。
まあ吸われたのは確かなのですが、吸い取られた後にその吸い取ったキセイ蟲にこんなことを言われたのです。
これだけHネルギーを吸い取っても平然としているなんて、なんてドエロい人間なのだ!
常人の数倍、数十倍、いやそれ以上!
何を考えていればこれほどのエロスを感じられるというのだ!?
この人間、キセイ不可能……!!
そんな言葉を残し、キセイ蟲は爆散してしまったのです……!
ドエロいと言われ、少女の心が傷つかないはずはありません。
それ以来、星野は自分はドエロい人間ではないことを証明するかのように、自分の心に鍵をかけ、男子を拒絶するようになったのです……

だけどもし、あの頃のように戻れるなら。
星乃は、烈人にこんなことを言うのです。
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私も手伝おっか、れっくんのこと。
もし今日のこと、誰にも言わないって約束してくれればだけど……
烈人にとってうれしかったのは、手伝ってくれるという申し出以上に、自分のを昔のようにれっくんと呼んでくれたこと!
無意識のうちに口をついただけなのでしょうが、やはり星乃も心の中では昔に戻りたいと思っていたのでしょう。
二人の距離は、これから時間はかかるかもしれませんが、昔のように戻っていきましょう。
ですが……烈人のHERO活動を手伝うと言うことがどういうことなのか……その大変さを星乃が知るのは、もう少し後のこととなるのです!



というわけで、エロスな心が力になるアクションラブコメとなる本作。
エロス心がパワーになると言いますと、思いだされるのはやはりアニメ化までした「ダイミダラー」になるかとは思います。
ですが本作は連載誌が連載誌なだけに、あちらよりも数段少年漫画ナイズされておりますのでご安心(?)ください!!
お下品になり過ぎず、かつ週刊のほうではちょっと無理だよねと言った肌色分の多い内容になっているのです!!

主役はもちろん烈人と星乃なのですが、この後新キャラクターが一気に登場。
烈人の従事するHERO業と言うのは、「戦隊」のそれでして、星乃はその5人目のメンバーとなるのです!!
そして驚くことに、烈人以外の星乃を含めた4人はみな女性!!
さらにE×EROSを身に着けると言うことは、みな絶大なHネルギーを持っていると言うことで……!!
そう、待っているのはめくるめくサービスシーン!!
VSキセイ蟲も大変なのですが、烈人を取り巻く様々な魅力とHネルギーを持つ女性とのあれこれを前にして、星乃の気持ちは休まらず!?
ついでに「券」の発行も積極的に行われまして、読者の気も休まりません!!
そんなこんなの、アクション、エロス、ラブコメ、様々な要素が楽しめることうけあいの作品に仕上がっているのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!