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今回紹介いたしますのはこちら。

「Dr.STONE」第2巻 原作・稲垣理一郎先生 作画・Boichi先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、ツバメと人間がすべて石になってしまい、3000年以上の時が過ぎてしまうという衝撃の幕開けを果たした本作。
その中で石化の呪縛から脱することのできた千空と大樹ですが、肉食獣の危険から逃れるため、世界最強の高校生・司を復活させることになりました。
ですがその司は、大人をよみがえらせてもまたこの世界のためにならないという考えの持ち主で、次々と石化した大人たちを破壊!
さらに新たな世界に文明は不要だという考えも持っており、千空と対立してしまうのです!!



千空も大樹も、そして4人目の蘇生者となった杠も、司の大人は排除するという考え方に反対なのは言うまでもなし。
ですが、3人に司を止める術はありません。
……今のところは、ですが。
司に対抗できる手段があるとすれば、火薬を使った兵器を作り出すこと。
火薬を用いた兵器があれば、司に対抗できます。
そうなれば、交渉をすることもできる。
……しかし司は身体能力だけの男ではありません。
その可能性をもうすでに考えているはずで……火薬そのものはすでに完成していることを知れば、間違いなく千空を殺しにかかるでしょう。
ここは何とか身を隠し、兵器開発の時間を稼ぎたいところですが……

そんな時のことでした。
火薬の暴発によって起きてしまった黒煙を必死に消そうとしていたところ……遠くに、不自然な煙が立ち上るのを見つけたのは。
どう考えてもそれは人為的な煙、狼煙です。
つまりそれは……この石の世界に、千空たち4人以外の人間がいる、と言うことを意味します!!
あれがこちらの黒煙に反応したものならば、もう一度煙を立ち上らせてこちらの煙が自然現象による何かではなく、同じように人間の狼煙であることを示さなければならないでしょう。
司がいると目される方向とは逆の方向に立ち上ったことから考えても、罠と言うことはないはず。
ですが、狼煙を上げると言うことは司に感づかれる可能性も高く……!!
千空は……狼煙を上げて応えることを選びました!!
濛々と立ち上る黒煙……
そして……やはり司はそれに感づき、まっすぐに千空たちの方向に駆けだしたのです!!

その襲来は、あっという間のことでした。
狼煙のための薪を拾い集めていた杠を捕え、首筋に石器を当てて人質であることを示しながら、司は千空の前に現れます。
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大樹の姿はありません。
杠と同じように、薪を集めているのでしょう。
千空は落ち着き払った様子で、司を挑発するような言葉をかけ始めました。
科学の武器が発達したら、ぼくがさいきょうじゃなくなっちゃう!と駄々をこねてるようにしか見えねえな、司。
対する司もさすがで、そう捕えてもらっても構わない、その科学の武器を使って旧世代をよみがえらせれば汚れた世界へ戻ってしまう、それを食い止めるためなら俺が力ですべることもいとわない、とこともなげに言い放つのです。
千空は、間違いなく殺す気です。
ですが、その前に石化復活液のレシピを教えてくれ、と司は言うのです。
その為の、人質と言うことでしょう。
千空は、俺は合理的にしか考えられないたちで、その女一人どうしようが一ミリも興味ねえ、と嘯くのですが、司はその言葉が終わるよりも早く石器を振るいました!!
その一撃は、杠の髪を切り裂いただけでしたが……司が本気だと言う事を証明するものとなりました。
そして司は、その千空の言葉が嘘であることも見抜いています。
千空は、石化した状態の杠を埋めなかった。
意思のままどこか遠くへ埋めてしまえば、人質にされようもなかったのに、そうしなかった。
それは、大樹のためか、杠のためか、二人共のためか……
どれにしても、千空には大切な友人がいる。
司には取り巻きこそいるものの、大切な人間などいない。
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だから俺の勝ちだ。
そう笑う司。
杠はそれを聞いて、自分はどうなってもいいが、千空はみんなのために死んではいけない存在だ、レシピを教えなければ殺されることはないんだから教えてはいけない、と気丈にふるまうものの……
千空の意思は固まりました。
復活液は、硝酸とアルコールの混合液だ。
そう、子細なレシピを教えてしまったのです……
司は静かにつぶやきます。
ありがとう、千空。
これで君を生かしておく理由がなくなってしまった。
君を生かしておけば、必ず文明を発展させてしまう。
それをしないと約束してくれないか。
君は科学にだけは嘘をつかない。
今ここで永遠に誓ってくれないか、人類の科学文明をここで止めると。
そうすれば俺は、千空、君を殺さなくてすむんだ。
そう言う司の顔は、どこか懇願するような、悲しみを帯びていて……
たまらず大樹を呼ぶ杠。
その遠くから幽かに気終えた声を聞いて、大樹はおおよその状況を察知します!!
必死の形相で千空の元へ向かう大樹……!!
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時間はもはやほとんど残されていません!
果たして大樹は、人類の希望ともいえる千空を救うことができるのでしょうか……!?



というわけで、今巻でも驚きの展開が待っている本作。
大樹は、千空が殺される前にたどり着けるのか、たどり着いたとして司をどうにかできるのか?
そんな緊迫の展開を皮切りに、物語は大きな変革の時を迎えることとなります!!

司の脅威は意外な形で脱することになります。
その後に待っている新章は、やはり驚きの連続。
大樹より半年ほど早く目覚めていた千空は何をしていたのか?
どうやって大樹が目覚めるまでの間にあのレベルにまで生活水準をひきあげ、復活液にたどり着いたのか?
それらが明かされる、本当のスタートからまた物語がスタートすることとなるのです!
さらにその後、いよいよ千空たち以外の人間が登場することになり、どんどんとこの石の世界は広がりを見せていくのです!!

石の世界の広がり、千空の作り出す科学のあれこれ、大樹たちの頑張り、司の野望。
様々な要素に加え、忘れてはいけない「石化現象は何なのか」という最大の謎を軸に進んでいく物語は、もう目が離せないとしか言いようのないもの!!
興味が尽きない本作の今後を見守っていきましょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!