ta0
今回紹介いたしますのはこちら。

「TAMATA(タマタ)」第1巻 茅ヶ崎麻先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


茅ヶ崎先生は、16年にとなりのヤングジャンプの新人賞企画でヤングジャンプ連載権を獲得し、デビューした漫画家さんです。
その連載権を獲得した読み切り作品をそのままひな形として、本作の連載を開始、めでたく単行本刊行となりました。

そんな本作は、とある女性の活躍を描く作品です。
コメディ、と言うのは間違いないのですが、それだけでは語れない一味もふた味も違う味付けがされているのです!!



頼田書男は、頭を抱えながら街を歩いていました。
彼はライターの仕事をしているのですが……今仕事をしている会社で、首寸前にまで追い込まれていました。
それは頼田がどうしても「自分の書きたい記事」を優先せいて書いてしまい、会社が求める記事を書くことができなかったから、なのですが……
書きたいものを書くのを我慢しないと仕事にありつけない。
でも、好きなものを書けないのは嫌だ……
道端でへたり込んでしまう頼田でしたが、そんな彼の前を奇妙な人物が通り過ぎていきました。
メイド服の女性です。
秋葉原ならばいざ知らず、それ以外の街で見かけるのは大変珍しいそのいでたち。
思わず後を追いかけ、彼女が消えていった路地裏を覗いてみますと……
ta1
メイドさん、跳びなさい、と男にジャンプさせているではありませんか!
思わずメイドがカツアゲしてる!!と叫んでしまった頼田。
当然メイドさんに気が付かれ、言い知れぬ迫力を持った表情のメイドさんが、彼のもとにまっすぐ向かってくるのでした!!

連れていかれたのは、カフェ・夕飯と言うハイレベルな名前のお店でした。
彼女はこのカフェのウェイトレスにして店長である田俣さん。
田俣さんは、このカフェの乙女がカツアゲなどするはずがないでしょう、殺気の方は無銭飲食犯です、取るべきものを取っていたにすぎません、と先ほどの状況を説明。
乙女が食い逃げを追いかけるかよ、ましてや徴収成功しないだろ?
それにさっきから何か凄い圧を放っている……!!
その田俣さんのものすごい個性を察知した頼田は、彼女の記事を書きたくなってきてしまいました。
ですがそれは、ギリギリつながっていた首の皮を自ら断ってしまうことも同然なわけで……
田俣さんはと言いますと、頼田がライターだと聞いて……自分のことを書いてほしくて仕方のないご様子!
ブイサインを見せつけながら、「お見事!」「カフェ・ウェイトレス」「食い逃げ犯から料金徴収!」「あっぱれ!」……と言う記事をこの後描くと思うので、写真をどうぞ、と言うのです!
圧はあれども表情の一つも買えず淡々と話す彼女の印象からは想像もできなかった自己主張の激しさ。
さらに書きたい衝動は加速するのですが、ここはぐっと我慢!
そそくさと帰ろうとするのですが、田俣さんは頼田の片をむんずとつかみ、逃がしませんよ、と囁くのです……!!
ホラー要素まであるのか、と戦慄する頼田に、ダメです、大変なことになりますよ、と囁き続ける田俣さん……!!
ですがよくよく聞いてみると、なんでもいいからお客さんが集まってくれないと、このお店が大変なことになる、と言っている様子。
つまり頼田に記事を書いてもらって、それが来客の呼び水となる子尾を狙っているようなのです!
期待する田俣さんの視線を振り切り、頼田は何とか店を立ち去るのですが……

その夜、頼田はあのカフェにレコーダーを置いてきてしまったことに気が付きました。
正直あの店にまた近づくのは気が進まなかったのですが、やむなく……実際はちょっとワクワクを感じながら、カフェ・夕飯を尋ねる頼田。
すると、何やらいかにもいやらしい顔をした男性と何やら話をしている真っ最中でした。
男性は、このカフェのオーナーの王です。
そして、田俣さんにこう言いました。
この店、どうせこのままでもお客来なくて潰れるんだからさあ、僕に丸々頂戴よ。
そう言うオーナーに、田俣さんはため息をついて答えるのです。
為んdもいいますが、お店を潰すつもりはありません。
そう言い終わる前に、オーナーは何と田俣さんの豊かなお胸に掌でアッパーカット気味のタッチをしてきたではありませんか!
お前が了解すればボクは元手なしで儲けられる、対しても受けてるわけでもないのに渋るな!ととんでもない理屈をのたまうオーナー!
そして、若い女が経営なんてできない、先月のテナント代もギリギリの入金だっただろう、もう首が回らないんだろう!と、一気呵成に畳みかけてきます!!
田俣さんはショックで押し黙ってしまった……わけではありませんでした!!
手にしていたお盆で思いっきりオーナーの顔面を叩き、いつも以上の圧を放ちながらこう言ったのです!
仰りたいことはわかります。
ですが、今、胸叩く必要ありました?
とりあえず謝りなさい。
そう言う田俣さんに、オーナーはあくまで強気な態度で返してきます。
謝るのはそちらだ、なんならテナント契約を解除してもいい、誠心誠意謝れば許してやらんこともない。
いやらしい顔でそんなことをのたまうオーナーに、田俣さんは……馬鹿なんですか?今はそんな話していません、胸を叩いたのを謝れと言っているんです、とあくまで焦点をそこに合わせて怒りの言葉を紡ぐのです!!
オーナーもその態度に怒り、そんなにいやだったらなら、もう一度してやる!と手を振りかぶり……!!
アッパーおさわりを放つと、田俣さんは
ta2
体をそらして回避し、オーナーの手をつかむと、逆の手でその禿げた頭を叩いたのです!!

そのなめきった態度(?)に怒り心頭のオーナー、とんでもない要求をしてきました。
これから三か月合計で600万の売り上げを出し、その半分を慰謝料として自分に渡せ、と!!
できなければすなわちこのお店は潰される、と言うことなのでしょう……!!
が、田俣さんはまさかの「構いません」の二つ返事!!
……初めてこのカフェに来た時も、お客さんはいませんでした。
常に閑古鳥が鳴いているようなこのお店で、毎月200万の売り上げをいきなりたたき出す……?
そんなムチャクチャな難題をこうまでたやすく受けあうとは、何かの策でもあるというのでしょうか!?
息をのむ頼田に、田俣さんはこう言いました。
ta3
いい文章、よろしく頼みます!
……オール頼田さん任せでした!!



と言うわけで、ものすごく個性的な女性、田俣さんの活躍を描いていく本作。
この後、田俣さんの底しれなさがさらにどんどんと暴かれていきます!
紹介した部分では、その圧倒的な圧ばかりを感じるであろう田俣さんなのですが、魅力はその圧とグンバツのプロポーションだけではないのです。
お客のこない不人気店の店長とは思えない、その常軌を逸した有能ぶりがこれでもかと言うくらい描かれていくのです!!
ところどころアレなところもありますが、超有能で人格者でもある田俣さんのスーパーレディぶりを堪能しましょう!!

そして本作の凄い所は、このまますごいウェイトレスさんの奮闘を面白おかしく描いていく、だけのお話ではない所!!
この後、新たなキャラクターが登場し、そして田俣さんの過去なども少しずつ明らかになっていきます。
シリアスな要素も詰め込んでくるのかな?と思わせたかと思いますと、その要素がまさかの飛躍を見せていき……!!
今巻のラストのほうに差し掛かってまいりますと、まさかすぎる展開が巻き起こります!!
驚愕必至の展開に度肝を抜かれ、今後の予測が全く不可能な物語となる本作……
田俣さんの独特の魅力を楽しむだけではない、これからにも期待せざるを得ませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!