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今回紹介いたしますのはこちら。

「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」第7巻 原作・友井マキ先生 作画・西出ケンゴロー先生

角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行です。 


さて、謎の強豪プレイヤー・オゴウと遭遇した梅原。
辛くも勝利を果たすのですが、オゴウはメインキャラのXサガットではなく、ディージェイを使っていました。
梅原は強豪との思わぬ出会いに、ゲーセンの面白さを再確認するのですが……



超ガチンコスト2プレイヤー、ナラケン。
生活を切り詰めてでもスト2のプレイに全力を注ぐ彼ですが、最近はその何よりも優先しているはずのスト2から離れた生活をしていました。
というのも、そのスト2に完全集中するため、稼ぎのいいバイトに集中していたからなのです。
手に入った報酬は上々、これでしばらくは楽なアルバイトで流しながら、スト2に集中できそうだ。
そう考えながら、ナラケンは久しぶりにスト2で盛り上がるゲーセン・ビッキーズへとやって来たのです。

レベルが高いという噂の広まっていたビッキーズには、様々な場所から遠征に来るものも珍しくありません。
ナラケンが久々にやって来たその日も、遠征者がやってきていました。
その遠征者が、珍しいフェイロン使い。
一般的には弱めのキャラクターだとされているフェイロンですが、その遠征者はなかなかの強者。
フェイロンがレアなキャラなために対策が練られていないというのもありますが、それを差し引いても腕前は確かでして。
あのナラケンが、なんと3連敗を喫してしまったのです!!
ビッキーズの猛者たちも、これには驚かされました。
遠征者の対ガイル戦術の練り方に感心し、ナラケンのブランクもある、とうなるものの……ナラケンがどうも集中力を欠いているような……?
ですが、その後に動きが見えました。
遠征者が、ナラケンがどうも有名ガイルプレイヤーらしい、と言うことをしたとたん、こんなことを言い始めたのです。
結構やるらしいが、ソニック打ってりゃどうにかなると思ったか?
エックスのガイルはお前みたいなプレイで勝てるようにはできてねーんだよ。
ダッシュのころじゃあるまいし甘いんだっつうの!
少しはわかったろ、スト2なめんなよ!
……こんなことを言われては、あのナラケンが黙っていられるはずもありません。
ありませんが……その反応は、予想外のものだったのです。
小刻みに肩を震わせ、しゃくりあげるような声……
泣いている……わけではありません。
ナラケンは、
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笑っていたのです!!
よりによって俺にスト2とガイルの講釈を垂れるとは、恐れ入ったぜ。
そこまで言うならそれなりに根性も決めてんだろ?
お前らは正しい、最近はどいつもこいつもお行儀がよくなって、負ければ「すごいですね、強いですね」、勝手ほうも本音はどうあれ「強かったですよ」……
虫唾が走るぜ、飼ったらすべてを得て、まけりゃあ全てを失う。
勝ち負けってのはそう言うことだろうが。
気に入らねえならお前ら見たく勝ち負けで黙らせりゃいいんだよ、いいだろうがそれで!
相手がいなくて飽きてたんだろ?
続行だ!

遠征者の戦い方は、ガイルならこうするだろう、と言う予測に基づいた、ひとつタイミングを誤れば崩れるようなもの。
相手をかく乱してミスを誘い、崩れたところを仕留める……
実際その戦法はなかなかの効果を上げています。
が、徐々にその旗色は変わってきました。
ここでソニックを撃つ!と確信したジャンプを、待ち構えたサマーソルトキックで迎撃した……
そんなシーンから、明らかにナラケンの動きは変わります!
ソニックを黙らせたと地上戦に移行したフェイロンの出鼻をヘビースタブキックでくじき、ひるませたところでソニック連打。
カウンターを狙った熾炎脚も冷静に様子見され、足払いでKO……!!
ナラケンは、ようやく遠征者の動きを捕えたようです。
今までここまでやって来るフェイロンには会わなかった。
ありがてえ、俺のガイルの死角をなくすためにも、今のうちにおベンキョーさせてもらうぜ!!
一気に空気が変わりました。
終ってみれば、ナラケンの35勝、遠征者は5勝……
遠征者はすっかり心が折れてしまい、それでも筋を通そうとナラケンに参りましたと告げに行ったのですが、ナラケンは
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少し負けたくらいじゃ納得いかないだろう、続きをやるぞ、と平然とした顔で返してきて……!!
遠征者、今度こそ本当に心が折れました。
付き合いきれねえっつうか、勘弁してくれよ。
そう言って退散するのですが……
その遠征者の言葉が、今度こそナラケンに火をつけてしまい……!!

彼なりの葛藤を抱え、モヤモヤの解消のためにもビッキーズへ足を運んだ梅原。
そこには、とんでもない光景が広がっていました。
気持ちよく勝っているときは続けていたくせにっ負ければあっさりやめる。
そんなスト2に対して本気ではない取り組み方にいら立ったナラケン、その後もものすごい勢いで大連勝。
それだけならよかったのですが、あまりの実力者に乱入が途切れてしまい、もう一台の対戦台でしか対戦が行われなくなると、自分のプレイしていた筐体の電源をオフにして捨てゲー!!
もう一台の台に乱入したのです!!
が、当然その台にも誰も入らなくなり、そうなると捨てゲーしてもう一台に乱入。
それが延々繰り返されると、ついには誰もプレイしなくなり、ナラケンだけがプレイしているという異常な状況になっていたのです……!!
それを聞いた梅原は、強い憤りを感じてしまいます。
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人の遊び場を荒らすんじゃねえよ、この野郎!!
そんな梅原を……ナラケンは待ち構えていました!
文句があんなら対戦で黙らせな!
……梅原とナラケン、宿命の戦いがこうして始まるのでした!!



というわけで、オゴウとの邂逅に続き、ナラケンとの戦いが始まった今巻。
オゴウの強さもものすごいものでしたが、彼はあくまでサブキャラで、肩の力の抜けた状態。
このナラケンの、本気のガイルとの戦いとは大きく意味合いが違っています!!
高いレベルでガイルを使いこなし、何よりもスト2に情熱を傾けるナラケン。
その矜持ゆえに起こすトラブルに、梅原が怒りとともに勝負に挑むわけですが……!
以前の戦いでは、その実力の差は歴然というところでした。
が、様々な戦いを経てパワーアップした今の彼ならば……!?
注目の決戦、いよいよ幕開けとなるのです!

今巻の見どころはナラケンと梅原のそれぞれのドラマと、その二人のぶつかり合いにつきます。
どこか似たところのある二人は、ここに至るまでどんな道を歩んできたのか?
そして、どのような戦いを繰り広げるのか?
そんな戦いに、注目せざるを得ませんよ!!

そして今巻のおまけとして、帯についている、スタンプ、そして先日行われたウメハラ・オゴウ・クラハシの三つ巴スパ2XガイルVSリュウ線の未公開動画のURコードも必見!!
漫画の世界とリンクした決戦と、三人と取り巻く人々のコメントも楽しめますよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!