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今回紹介いたしますのはこちら。

「鬼滅の刃」第8巻 吾峠呼世晴先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、炎柱・杏寿郎とともに、汽車の中で鬼と戦うことになった炭治郎たち。
鬼舞辻の血を受けて強大な力を得た十二鬼月・下弦の壱の鬼との戦いに挑みます。
夢の中に人を引きずり込んで殺すその力に苦戦した炭治郎たちですが、揺るがない決死の思いで戦い続け、何とか下弦の壱を追い詰めるのですが……?



辛くも窮地を脱することのできた炭治郎。
下弦の壱の鬼の策略によって、致命的な傷を負ってしまったものの、もうろうとする意識の中でみんなの無事を祈っていました。
が、そこで杏寿郎が声をかけてきました。
全集中の常中ができてるようだな、もっと集中して呼吸の精度を上げるんだ、体の隅々まで陰茎をいきわたらせろ。
杏寿郎のアドバイス通り、呼吸を深め、集中する炭治郎。
すると、腹の傷を中心とした腹のあたりに何かを感じます!
そこだ、止血、出血を止めろ。
杏寿郎の言葉通り、その感じるものがあったあたりに力を籠めていき……そして、出血を止めることに成功したのです!
呼吸を極めれば様々なことができる、なんでもできるわけではないが、昨日夜の自分より確実に強い自分になれる。
そんな心強い言葉に、はいと答える炭治郎。
杏寿郎はさらに、みんな無事だ、けが人は大勢だが命に別条のあるものはいない、とさらに力づける言葉をかけてくれた……その時でした。
ドン、と激しい衝撃とともに、何かがその場に降り立ったのは!!

巻き起こった砂ぼこりが張れると、そこには……一匹の鬼がいました。
鬼の瞳には、こんな文字が刻み込まれていました。
上弦、参。
十二鬼月、上弦の参の鬼が……突然姿を現したのです!!
上弦の参は、穏やかな笑みを浮かべている……と思いきや、瞬く間に跳躍!
倒れて動けない炭治郎に向かって、拳を叩きつけようとしてきました!!
が、杏寿郎が素早く反応、その腕を縦に真っ二つに裂いてそれを阻止したのです!!
即座に後ろにはねて距離を取る上弦の参。
そのわずかな間に、二つに裂かれた腕は再生してしまいました。
滴った自身の血液をなめとり、いい刀だ、と笑う鬼。
上弦の参の鬼は、自分と杏寿郎の会話の邪魔になると思ったから炭治郎を殺そうと思った、と言います。
鬼が、それも上弦の参と言う高位の、無惨に近い存在ともいえるものが、その最大の敵ともいえる柱に何の話があるというのでしょうか。
俺はすでに君のことが嫌いだ、という杏寿郎に、それでもかまわず上弦の参はこんな提案をしてくるのです。
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お前も鬼にならないか?
……上弦の参はいいます。
杏寿郎はすでに至高に近い腕を持っているが、至高の領域には踏み込むことができない。
それは、杏寿郎が人間で、老いや死があるからだ。
鬼になれば、百年でも二百年でも鍛錬し続け、強くなることができる。
そう持ち掛けられた話を、杏寿郎は迷うことなく断るのです。
老いることも死ぬことも、人間と言うはかない生き物の美しさだ。
老いるからこそ、死ぬからこそたまらなく愛おしく尊いのだ。
強さと言うものは肉体に対してのみ使う言葉ではない。
俺はいかなる理由があろうとも鬼にならない。
その瞳には、揺らぐことのない強い意思が燃えています。
上弦の参も、それを感じ取ったようです。
そうか、鬼にならないなら殺す。
そう言って、杏寿郎にとびかかったのです!!

柱と上弦の鬼の戦いは幕を開けました。
そのスピードは、すさまじいという言葉では収まらない、未知の領域に達しています。
炭治郎をもってしても、目で追うことのできない超高速!!
炭治郎や伊之助は、立ち入ることもできないのです。
激しい技と技、そして主張と主張のぶつかり合い。
杏寿郎のような才能あるものが醜く衰えているのは見ていてつらい、だから若く強いまま死んでくれ。
そんな言葉とともに、すさまじい速度の連撃を放つ上弦の参!!
遠距離でも苛烈な攻撃を放つ上弦の参に対し、杏寿郎は首を刎ねるために近距離戦を挑みます。
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その本能速度に称賛の声を上げる上弦の参ですが、同時にその技も失われていくのが悲しくないのかと語りかけてきます。
人間ならだれもがそうだ、当然のことだ!
そう叫びながら攻撃を仕掛ける杏寿郎、何とか助太刀しようと立ち上がろうとした炭治郎にも心を配り、傷が開けば致命傷になる、動くなと声を飛ばすことも忘れません。
ですがそれはその言葉の他に、この戦いに割り込めば炭治郎の命がない事への心配の意味も含まれているのでしょう。
その気持ちを感じ取った上弦の参、弱者にかまうな、全力を出せ、俺に集中しろ、と叫びながら大技を放ってくるのです!!
双方の極限に近い大技がぶつかり合い……そして……!!
そこには、
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左目、肋骨、内臓……様々な部位に多大な損傷を負ってしまった杏寿郎と、その大技のダメージを瞬く間に再生してしまった上弦の参の鬼がいたのでした……



というわけで、柱VS上弦の鬼と言う超高レベルな戦いが勃発した今巻。
二人の実力は拮抗していると言ってもいいのでしょうが、その身体能力の差はいかんともしがたいものがあるわけで。
どれだけダメージを与えても、首を刎ねない限りすぐさま再生してしまう上弦の参に対し、呼吸の力で止血ができたり治癒を早めたりと言ったことはできても、都合よく即座に回復するなどと言うことはできない杏寿郎。
この戦いでも、こうして大きなダメージを負ってしまい……
勝負は早くも決してしまったか、と思われたのですが……!!
ここからがこの戦いの本当の見せ場です!!
スピーディーでダイナミックなバトルから一転、力強くどっしりとした最終局面へ。
そこで杏寿郎の見せてくれるその力、意地、意思。
それらが猛烈な勢いで燃え上がる、手に汗握る決着が待っているのです!!

そしてその熱すぎる戦いの後に待っている、吾峠先生らしい後日談も忘れてはいけません。
寂しく悲しげで暖かいそこまでしっかりかみしめたいところ!!
そして盛り上がった直後にまた新たな展開が待ち受けておりまして、読者を飽きさせませんよ!!

勿論本作の忘れてはいけないもう一つの目玉と言える、コミカルな描写もございますのでご安心を。
描き下ろしの幕間のカットや、巻末に収録された企画ものの1P漫画まで、熱さと悲しさの息抜きに十分なおかしさも用意されてございます!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!