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今回紹介いたしますのはこちら。

「女子高生にムリヤリ恋させてみた」第1巻 苦楽たくる先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


苦楽先生は11年にモーニングの漫画賞を受賞してデビューした漫画家さんです。
その後、ヤングガンガンやビッグガンガン、ヤングジャンプに週刊チャンピオンと、様々な雑誌で読み切りや短期連載などで作品を発表。
そして17年よりとなりのヤングジャンプにて本作の連載を開始、待望の単行本刊行となりました。
ちなみに別名義で原作業もしておりまして、そちらの作品も現在くらげバンチにて連載されております!

そんな苦楽先生の初単行本化作品となった本作は、ラブコメとなっております。
おりますが、そのラブの仕方が普通の作品とは大きく違っておりまして……?



恋沼めばえ、17歳。
未だ恋を知らないうら若き女子高生でございます。
そんなめばえですが、毎日同じように学校に行き、同じメンバーの友達と談笑し、代わり映えしない授業をうける、という普通の日常を愛しておりました。
ですがそんな彼女に、とんでもない出来事が起きてしまったのです。
突然背後から彼女の後頭部を襲う金づち!!
意識を失ってしまっためばえが、目を覚ましたのは……
何も見えない謎のだだっ広い空間でした!
そしてその空間で、何者かが声をかけてきます。
ここはあなたの精神世界です。
そう語りかけてくるその人物は、なんだか変なぴっちりスーツのような服を着た眼鏡の女性。
彼女は自分を、乙女座α星系の宇宙人だ、と名乗りました。
そしてその宇宙人は、自分たちの星が滅亡の危機に瀕しているから、肉体の構造が最も近い地球人と交配することにした、と言いだします。
その後輩相手に自分が選ばれたのか、と身をこわばらせるめばえですが、そう言うわけではないようで。
なんでも「恋愛を教える」役目に選ばれたというのですが……

めばえにもわかりやすいように、と場面が切り替わりました。
教卓にスクリーンのようなものを背に宇宙人が経ち、向かいあった場所にめばえが座り、括りつけられている……と言う、なんだか嫌な感じのシチュエーションで、宇宙人は説明を始めます。
そもそもなぜめばえはがその役目に選ばれたのか?です。
それは、
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めばえが地球一恋愛力が低い人間だからだ、とのこと。
実際めばえの恋愛に対しての興味のなさはとんでもないもので、謎の異次元空間から宇宙人が取り出しためばえの日記にもこんなことがかかれていました。
成績学年10位以内だったクラスメイトが、恋人ができてから100位以上成績を落としていた、やはり恋は無駄、不必要、害悪、命短し勉強せよ乙女だバカども。
……ここからもわかるように、普通の地球人とはちょっと違う恋愛観を持っているめばえは、同じように地球人の恋愛がよくわからない宇宙人と近いものがある、ともいえそうでして。
宇宙人が地球人と交配するためのあれこれに関して、参考になるデータがとれそうだと考えているようなのです。
そこで宇宙人は……「強制恋愛装置」なるなんだかすごい名前の装置をめばえの頭に取りつけました。
そして容赦なくそのスイッチをオンにしますと、髪留めのようだったその装置から突然ちょうちんアンコウのような、某ナメック星人のような二つのポンポンが出てきたではありませんか。
かといって、めばえ自身には何か変化があるようには思えないのですが……
そこで宇宙人は、スクリーンに一枚の男性の画像を映し出したのです。
それは、めばえのお隣に住んでいる幼馴染の小山内次郎くんの画像。
なんでそんなものを……と疑問に思うのが早いか否か、
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突然めばえの顔が紅潮し、胸が高鳴り始めたではありませんか!!
なんと例の強制恋愛装置で、このお隣の小山内次郎へ恋愛感情を持たせた、と言うのです!!
どんどん写真を切り替えていく宇宙人。
小山内君ってこんなにかっこよかったっけ?知らないうちにこんなにたくましくなって……
最後にはシャワーシーンまで映し出され、黄色い声を上げてしまう始末。
「お腹の奥からうぅってなる」という初めて感じるその感情に、めばえはとまどいます。
楽しく、切なくもあるようなこの感情……まさかこれが、恋なのか!?
そう理解した瞬間、宇宙人は装置のスイッチをオフにしました。
通常の気持ちに戻っためばえは、宇宙人に食ってかかります!!
初恋を勝手にさせられた……と言うことはどうでもいいらしく、隣人と恋したらめちゃくちゃ面倒くさい、そもそも自分は恋とかいらない、と!!
宇宙人は、つまり協力してもらえないと言うことですが、仕方ないですね、と再び装置のスイッチをオンにしつつ、スクリーンにゴリラの写真を映し出します。
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……めばえの頬はまた真っ赤に染まり……!!
装置のスイッチは、切られました。
ゴリラにときめいちゃったじゃねえか!!と思わず突っ込むめばえに、宇宙人は落ち着いた声でこう言います。
このように、いつ何時相手がだれでも恋沼さんを故意に落とすことができるのです。
この実験への協力を拒んだ際は、もしかしたらゴリラと実際に恋愛してしまうことになっているかもしれませんね。
……これは、どう考えても……脅し……!!
ただでさえ恋愛に興味がないというのに、相手がゴリラになってしまったらもう目も当てられないなんてもんじゃございません。
さすがのめばえもそれ以上抵抗することはできず……恋愛研究に協力することになってしまうのでした!!



というわけで、めばえの受難の日々が始まってしまう本作。
恋愛なんて邪魔でしかないというスタンスのはずのめばえなのですが、装置の力はまさに絶対。
ひとたびオンにされて小山内の前に立たされてしまえば、人一倍てれやさんなかわいらしい恋する乙女になってしまうのです!!
そんな彼女のギャップをコミカルに描いている様子を楽しむ本作ですが、もちろんそれだけではありません。
幼馴染と言うだけあり、高校に入ってからはあまり話さなくなったという小山内とめばえの間にはそれなりに物語の積み重ねがございまして。
彼女と彼の間には過去何があったのか、今現在の彼はめばえにどんな感情を抱いているのか?
そんなキッチリとしたドラマも用意されています!!
そしてこの研究は素の状態のめばえにも少なからず影響を与えているのも見逃せない所。
物語スタート当初は他人行儀に「小山内くん」と呼んでいるめばえですが、宇宙人に引っ掻き回されてあれこれしている間に自然と子供のころのような「ジロちゃん」というあだ名呼びになっているところなんか、ポイント高いんじゃないでしょうか!?
強制恋愛装置はさすがにアレすぎるのか、今巻の途中で装置はリニューアルされ、スイッチ一つでときめき乙女と言うバリエーションが乏しくなりがちな構成もすぐ脱却。
さらにめばえと小山内と宇宙人と言う3人の間の話となりそうだったこの物語をさらにややこしくしてくれそうなキャラクターも続々登場し、どんどん物語は混迷していきます!!
めばえの求める平穏な日常は消えていってしまいますが、読者としては楽しくなるそんな展開は望むところ。
果たしてこの恋愛研究はどうなっていってしまうのか?
普段のコメディ部分も、その結末も気になりますね!!

さらにおまけの番外編が2P2編、描き下ろしのエピソード0は11Pの大ボリュームで収録!!
カバー下にもおまけ漫画がありまして、本編以外もたっぷり楽しめる一冊となっておりますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!