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今回紹介いたしますのはこちら。

「男塾外伝 紅!!女塾」第5巻 原案・宮下あきら先生 作画・サイトウミチ先生 

日本文芸社さんのニチブンコミックスより刊行です。


さて、驚邏大四凶殺で臣子と桃子が激戦を繰り広げた前巻。
飛燕とJK、月光と富樫と、次々に相内となって散っていってしまいました。
三戦目は雷電VS虎丸。
虎丸は苦戦を強いられることとなるのですが……?



雷電と虎丸の戦いもまた、劇的な結末となりました。
二人の想いを胸に、桃子と臣子は驚邏大四凶殺第四の凶……最終決戦に臨むこととなります。
その対決方式は、頂極大巣火噴関。
蜘蛛の巣のように張り巡らされた石渡亜美の上と言う不安定な場所で戦うだけでなく、その網に火を放つという尋常ならざる状況での対決となります。
一時間ほどで燃え尽きてしまうその網の下には、さらなる地獄が拡がっている……
まさに死闘と呼ぶにふさわしい舞台に、二人は立ちました。
臣子は、静かに桃子へと語り始めます。
双方失ったものは少なくない、どれも下界では想像もつかない戦いであったろう。
だがそれもすべて、これから始まる戦いの前座……
そこまで声を上げたとき、臣子は気が付きました。
すでに桃子は小夜から刀を抜き、全身から殺気を磨ぎらせていることに!!
もはや二人の間に言葉はいらない、と言うことなのでしょう。
早速その戦いは幕を開けてしまうのです!!

一方、女塾でも異変が起きていました。
桃子の命を表す寿命蝋の炎が、猛烈な勢いで燃え上がっていたのです!
それは桃子が己の命を燃やすほどの戦意をたぎらせていることを意味します。
そんな炎の燃え上がりを見た平八は、鬼モミに会うものを用意させます。
それは、10メートルを優に超えようという、あまりに大きな旗でした!!
これこそ女塾至宝、「喝魂旗」!
重さ300キロ超と言うとんでもない重量を持つこの旗を上げてこそ、団員の声を届ける究極の応援、大鐘音は本当の完成となるのです!
ですが、こんな重いものをどうやって掲げればいいのでしょうか。
我こそが団旗の掲揚を行おうという団員は現れるのでしょうか……!?

槍と刀の交錯。
桃子と臣子、両者の刃には鋭い殺気が満ち満ちています。
普段は冷静な桃子ですが、今回ばかりは冷静ではいられないようで。
臣子を殺すことしか考えられない、とまで言うほど熱くなってしまっています。
そんな桃子に対し、臣子は必殺の奥義をもって迎え討ちました。
覇極流奥義・蛇轍槍!
多節根のような形状の槍を自在に操って敵を切り刻む、回避困難な凄技です!!
そんな奥義を前にして、桃子は……目をつむり、心眼によって攻撃を回避!!
究極の奥義すらも難なく避けてしまう桃子の力はさすがとしか言いようがありませんが、臣子はその奥義が避けられてしまうことすら予測していたようです!!
すかさず桃子の顔面を素手で鷲掴み!!
その力は異常なまでの怪力で、桃子はその腕から逃れることができません!
これだ、この国の未来を切り開くのは、男をも凌駕する圧倒的な力だ。
そう言ってのける臣子……
彼女には、こんな伝説が付いて回っていました。
中学生にして、100人にも及ぶマフィアを素手で殴り倒して壊滅させた、と言う!!
彼女は、アウトロー組織の娘として生まれました。
男の面子や強さが何より優先される組織にとって、現在の日本の状況を生み出した日本男児弱体化爆弾の影響は致命的なものでして。
崩壊と言ってもいいほどに弱体化してしまった組織を見て、彼女はここを守りたいと感じ……そして、決心したのです。
自分は非力な女だから何も守れない、男でもこの国は守れない。
ならば、女を棄て、男も超える!!
そんな決意の表れとして、臣子は自らの頬に六筋の傷……
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六忘面痕を刻み込んだのです!!
力がなくては己が身を守るどころか、誰かを守ることなどできようもない。
今現在桃子がこうして身動きできない状況なのも、力不足のせいだ。
そう言い切る臣子ですが……何と言うことでしょう、その時足場の網が切断されたではありませんか!!
目にもとまらぬ桃子の斬撃が網を断ってようですが、一体いつ……?
二人はすぐさま飛びのき、箸に残ったわずかな網へと着地しました。
が、その網が燃え落ちるのも時間の問題……
近づく決着を前にして、桃子は言いました。
話を聞けて良かったぜ。
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危うく私も同じ考えに至るところだったからな。

女塾のほうでは、とうとう喝魂旗を上げようと手を上げるものが現れました。
平八が言うには、力で会経るものではないというこの旗。
ですが、やはり力がなければそれ以前の問題のようにも感じますが……
声を上げたのは、よりにもよって女塾で一番体の小さい、
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まろまろだったのです!!
私の魂をお姉さまに届ける。
その決意は、喝魂旗を上げさせる力となるのでしょうか?
そして、その思いは桃子に届くのでしょうか?
驚邏大四凶殺、決着の時がやって来るのです!!



というわけで、驚邏大四凶殺がクライマックスを迎える本作。
臣子と桃子、原作で屈指の任期と強さを誇るもの同士の戦いとなるわけですが、果たして本作ではどのような戦いが繰り広げられ、どのような結末となるのでしょうか?
今巻でもギャグ要素をかなり控えめにした、シリアスなバトルが描かれていきます!

そして今巻にて本作は一端の完結となるようです。
サイトウ先生はさっそく新連載を始められておりますから、そちらの連載がひと段落して、さらに本作の売り上げとかもろもろの事情がかみ合えばおそらくこの後の展開が描かれるのでしょう。
驚邏大四凶殺が完結した後、原作では三号生との戦い、大威震八連制覇へと突入します。
本作でもその布石となる、初登場時にめちゃくちゃ大きかったあの人がちらりと姿を現しておりまして……!?
軽いギャグと、原作とものすごいギャップのあるあの人の登場は、本作での大威震八連制覇の期待が高まるもの!
すぐとは言わないまでも、いつかは続きを描いてほしいものです……!
個人的には、スピンオフでくらい独眼鉄さんのまともな活躍が見たい……です……!!

ちなみに少ないながらギャグもきっちり用意はされていますのでご安心を。
雷電は原作の後々の要素を盛り込みまくった戦いを見せてくれまして、それだけでも原作のファンは心躍るのですが、そこに宮下先生はだしの時事ネタがちょろっと盛り込まれていたりします!
先ほどのおっきいあの人が飲んでいるあれもクスリとさせるものに変わっていたりします!
シリアスに混ぜこまれた一服の清涼剤として、そちらもご堪能ください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!