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今回紹介いたしますのはこちら。

「ジャガーン」第3巻 原作・金城宗幸先生 漫画・にしだけんすけ先生 

小学館さんのビッグコミックスより刊行です。


さて、壊人を全滅させたときにもらえる報酬で、恋人を生き返らせる決意をした蛇ヶ崎。
ですがそんな彼の前に、同じ壊人でありながら人間の理性を保つ「壊人戦士」である散春が現れます。
散春によって圧倒的な力と、壊人としての在り方を見せつけられ……



気が付くと、蛇ヶ崎は自分の部屋にいました。
そこには相棒であるドクちゃんと……同僚のベルちゃんがいました。
蛇ヶ崎の右腕はいまだ壊人のままです。
だと言うのにベルちゃんは全く慌てた様子はありません。
落ち着き払っているどころか、なんか正座しながら洗濯物をたたみ、おはようございますと挨拶までしてくるではありませんか!
とっさに右腕を隠そうとする蛇ヶ崎ですが、ベルちゃんはあくまで冷静。
ドクちゃんに全部聞いたから、隠さなくて大丈夫だと言うのです。
ドクちゃんはこう言う物わかりの良い理性的な女は好きだ、とすっかりベルちゃんを受け入れている様子。
ですが、いくらすべてを聞いたからと言ってこうまで普通に接することができるものでしょうか?
ベルちゃんは、腕のこと、怪人の事、そして冷蔵庫に入っている彼女さんを生き返らせるために戦っていること、全部聞いた、と冷蔵庫の中身を指しながらさも当たり前のように行動しています。
しかも蛇ヶ崎が寝ている間、台所を借りておかゆまで作っているではありませんか!
とりあえず、蛇ヶ崎はどうしてベルちゃんがあの場にいたのかを聞いてみました。
蛇ヶ崎の自転車があったのを見つけてやばいと思って……などと言うベルちゃんの話を聞きながら、そのおかゆのご相伴にあずかろうとしたのですが、そういえば蛇ヶ崎には右腕がありません。
スプーンが持てない、と言うことに気がついたベルちゃんは、なんと
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蛇ヶ崎にあーんしてくれちゃいます!!
そんなベルちゃんの厚意も気になるところですが、とりあえずは話を戻して、何故ここまで冷静にいられるのかを聞いてみる蛇ヶ崎。
ベルちゃんは、正直を言えば結構ビビってる、と前置きをして、こう言いました。
あの時、助けてくれたじゃないですか。
私にとっての蛇ヶ崎さんは、カイジンじゃなくてヒーローですよ。
そう言いながら、ほのかに頬を染めながらまたおかゆを差し出してくるベルちゃん。
そこで、蛇ヶ崎は左手でスプーンを持てることに気が付くのですが……そこで、ドクちゃんが二人にテレビを見るように指示してきました。
ドクちゃんは二人に、テレビを見るように指示。
テレに微視線を映してみますと……そこでは、衝撃的な番組が流れていたのです!!

そこに映っていたのは、一人の大学生がしゃべっている模様でした。
その大学生、禊は……その顔の半分を、壊人に変えて見せているのです!
そして、今巷を騒がせている壊人のことを説明し、自分はその壊人と戦っている壊人戦士で、他にもそう言う人物がいるんだと公共の電波に乗せて発言していました。
そして禊は、そんな壊人戦士たちに協力を呼びかけます。
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今も一人で戦う壊人戦士の皆さん、共に戦いましょう。
僕らは一人じゃない、世界を救えるのは僕らだけなんだ!!
誰か、僕と一緒に本気で世界、救いませんか?

その放送は、良くも悪くも反響を呼びました。
多くはフェイクだろうという反応でしたが……そうではないことをよくわかっているものも存在しました。
そのうちの一人は、もちろん蛇ヶ崎です。
蛇ヶ崎は、禊に胡散臭さのようなものを感じてはいるようです。
いるようですが……同時に、こうも考えました。
善い人間が力を合わせて救えるほど、世界は甘くない。
……蛇ヶ崎は、禊にあってみる決意をするのでした。

右腕も治ったころ、禊に会いに向かうことになった蛇ヶ崎。
ベルちゃんに見送られながら、指定された場所へ向かう最中、こんなことを考えていました。
ベルちゃんがいなかったら俺はあの時どうなっていたんだろう。
俺はあの時「悪」をひねりつぶして「正義」に酔いしれていた。
自分が壊人なんだってやっと理解した。
でも無意識に、とっさにベルちゃんを助けてた。
理由なんてわからないけど、あの時ベルちゃんがいなかったら俺は……どんな壊人になってたんだろう。
そうこうしている間に、禊の指定していたごく普通のアパートの一室にたどり着きました。
そこには、禊の他に4人の男女が座っています。
どうやら彼らは、禊の放送を聞いてコンタクトをとった、いわゆる壊人戦士の様子。
他にもそれなりの人数が禊にコンタクトをとってきたそうですが、壊人戦士しか知り得ないいくつかの質問を投げかけ、答えられたのが蛇ヶ崎を含めた5名だったとのこと。
集まった4人はそれぞれ簡単な自己紹介をしまして、最後に回ってきたのが蛇ヶ崎の順番でした。
そこで蛇ヶ崎は、名乗った後にこう言います。
俺がここに来たのは一緒に戦いたいからじゃなくて、やめた方がいいって言いに来たんだよね。
俺達も自分の欲望から生まれた壊人じゃん。
狂気をはらんでる俺達みたいな人間が、世界を救うために戦うなんてオカシイよ。
誰かを捌けるほど俺たちは誰も正しくない。
……一様に黙り込む4人。
ただひとり、禊だけは蛇ヶ崎に問いかけてくるのです。
だから大人しくしてろと?壊人にヒーローをする権利はないと?
……その問いに、うん、と小さく答える蛇ヶ崎。
すると、禊はこう言ったのです。
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じゃあ俺がもし狂気で暴走することがあったら、殺してくださいよ蛇ヶ崎さん。
そんぐらい本気で、俺は自分の正しさを信じてるってことです。
そう語る禊の目に揺蕩っていたのは……まさしく狂気。
蛇ヶ崎が禊の「本気」に戸惑いを覚えたその時でした。
……壊人が、現れたのは!!



と言うわけで、禊と言う新たな爆弾が投入された今巻。
壊人の存在と、それと戦う壊人戦士の存在を大っぴらにし、その上で仲間を募ると言う行為に出た禊。
果たしてその行動は、本当に彼の純粋な正義感からくるものなのでしょうか?
それとも何か裏があっての行動なのでしょうか……?
その真実はまだわかりませんが、このあといよいよその禊の提言した戦いが始まることとなるのです。
集まった4人も、それぞれ思惑はあるかもしれませんが、少なくとも壊人を倒したいという部分では一致しているようで。
禊の思い描く壊人戦士のチーム、その名も「H・H・H」はどのようなしふぉうを迎えるのでしょうか!?

勿論その他の要素も見逃せません。
蛇ヶ崎にこれでもかとアプローチを仕掛けてきているように見えるベルちゃん、その思惑は何なのでしょうか?
ただ惚れている、と言う可能性もあるかもしれませんが、裏があるという考えも捨てきれません。
ベルちゃんはこれからどうするのか、そんなベルちゃんに蛇ヶ崎はどうするのか。
そのあたりも注目です!
そして忘れてはいけない、呂場端もその動きを活発化させていきます。
壊人戦士と壊人の間のような彼にも、今巻で一つの大きな転機になるかもしれない事件が起きて……?
蛇ヶ崎、ベルちゃん、禊とH・H・H、呂場端。
その四者の思惑がこれからどのように絡み合うのか……!?
予測不可能な今後に期待するしかありません!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!