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今回紹介いたしますのはこちら。

「絢爛たるグランドセーヌ」第9巻 Cuvie先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。


さて、YAGP日本予選に挑んだ奏。
翔子や絵麻という強敵であり友人とともに渾身の力で踊った奏達は、果たしてどのような結果を獲得したのでしょうか?



日本予選で最高ではないものの、上々の結果を手にした奏たち。
奏本人はと言いますと、本戦の行われるNYへの切符を獲得し、そして第一志望ではなく、短期ではあるもののスカラも獲得しました。
なんにせよ、待望だった海外留学に行くことができることになったのですが……
待望だったはずの海外留学を前に、ある問題があることがわかってしまいました。
je comprends、わかります。
je ne comprends pas、わかりません。
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……フランス語が、全然覚えられない、と言う問題が!!
留学に備えて英語の勉強はしていましたが、それも正直言って不十分。
今まで日本で行われたワークショップは通訳さんがいてくれたおかげで不便はありませんでしたが、現地に行けばそんなおぜん立てがされているはずもなく……
フランス語はだめ、英語も不十分。
そんな状態で、スカラを獲得したフランスに行って……もし、何も理解できなかったら!?
奏の背筋に寒気が走ってしまうのです!!
そんな悩みを抱えていたとき、お母さんとの会話の中でこんな話題が出てきました。
これから滝本先生にフランス語でレッスンしてもらったらいいんじゃないか?
経歴にフランスのバレエ団で活躍って書いてあった、と。

奏は改めて滝本先生の経歴を見直してみました。
5歳でバレエを始め、フランスの学校でバレエを学び、卒業後フランスのバレエ団でソリストとして活躍。
対団子バレエ教師資格を取得、日本に拠点を移して学校を開設。
……ここで奏は、自分が教わっていたバレエがフランス派だった、と言うことを初めて知りました。
思い起こせば、大物バレエダンサーであったガレル先生やニコルズ先生とも知り合いなのですから、一流のダンサーだったのも当たり前かもしれません。
ですが、ニコルズ先生はイギリス、ガレル先生はフランスでも違う場所での活動……どうしてそんな離れた場所のダンサーとあんなに親しくなったのでしょうか?
興味の尽きない奏は、滝本先生のことネットで検索してみました。
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が、takimoto nobuko、で検索しても奏の通う学校がらみの写真しか引っかかりません。
一枚くらい現役時代の写真があってもよさそうなのですが……

そんな間も、レッスンは行われます。
滝本先生は奏に、パ・ドゥ・ドゥやコンテンポラリーといった別のジャンルのダンスのレッスンも受けてみないかと提案してきました。
奏本人はそっちも受けたいのですが……問題はお金と時間。
一般家庭である奏の家の収入では、これからの留学などのことも考えるとこれ以上の出費は厳しい所。
NY本戦に向けた個人レッスンを受けていたり、クラスレッスンも減らすわけにもいかなかったり、という時間の問題もあります。
くわえて言語の問題です。
奏はさっそく滝本先生に、これからの指導をフランス語でお願いしますと要求するのですが……滝本先生、別にいいけど、今だって三分の一くらいフランス語でやっている、と言いだすではないですか。
バレエ用語の、「パ」の名前はもともとほとんどフランス語なのだそうで……なるほどそう考えると少し気楽になってきます!
滝本先生はそれに加えて、レッスンで使いそうな単語をリストアップしてくれると言ってくれました。
調子の出てきた奏は、そこで気になるあっちの方も尋ねてみました。
滝本先生の踊りを見てみたいです!
そう尋ねると……滝本先生は浮かない表情を浮かべました。
故障もしたから昔のようには踊れないし、映像や写真もすべて処分してしまった。
そう言われてしまえば、流石に食い下がることもできず。
肩を落として奏は帰ろうとするのですが……滝本先生もさすがにかわいそうになってきたのでしょう。
自分のはないが、ニコルズ先生やガレル先生の若いころの映像ならある、二人がプティ作品を踊ったものは参考になるんじゃないか?
と、声をかけたのです。
ローラン・プティ、二十世紀を代表する振付家の一人で、マルセイユ・バレエ団の初代芸術監督。
そんな人物の振付による、二人の踊りは確実に奏にとってプラスに働くことでしょう!

家に帰る奏でですが、滝本先生の謎はどうしても彼女の頭にこびりついて離れません。
ロシアとのハーフであることもわかり、なお深まる彼女の素性。
そのことを翔子に相談してみますと、もしかしたら滝本先生が現役で活動していたときは名前が違ったのではないか、と言うアドバイスをもらえました。
そう言えば、滝本先生は旧知の人物に「リューダ」と呼ばれていたような……!!
早速検索してみると、リューダはリュドミラと言う名前の愛称なのだそうで。
ロシア語表記をローマ字表記に直し、そこにtakimotoをプラスして、検索してみると……
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そこに表示されたのは……!!!



というわけで、次の段階へ進み始める今巻
予選を通過し、スカラを獲得。
まだまだ先は長いものの、着々と奏達はプロへと近づいていっているわけです!
が、その長い道のりはもちろん容易なものではありません。
まだぶつかってもいないうちに圧倒されてしまう言葉の壁だけでなく、お金や時間と言う奏だけではどうしようもない問題も持ち上がってきまして。
バレエへの情熱はまったく揺らいでいないだけに、この辺りの問題が奏を悩ませてくるのは……リアルなだけに、やきもきしないではいられません!!
そんな中で触れていくことになる滝本先生の過去は奏にどんな作用をもたらすのか?
そして、新たに挑むレッスンではどんな関門が待ち構えているのか?
これから先の展開も見逃せません!!

さらに、翔子やさくらたちのドラマも描かれていきます。
奏の良き友人にしてライバルである彼女たちの心のうちに渦巻くものは?
彼女たちは奏にどんな影響を受け、どんな影響を与えていくのか?
それぞれの想いも注目せずにはいられませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!