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今回紹介いたしますのはこちら。

「男塾外伝 伊達臣人」第5巻 原案・宮下あきら先生 作画・尾松知和先生 

日本文芸社さんのニチブン・コミックスより刊行です。


さて、巌娜亜羅に向かう戦いの道行き、死婁駆道に挑む伊達達。
意外な人物の活躍もあり、順調に三回戦まで勝ち上がりました。
ですが三回戦の相手は一筋縄ではいかない相手。
モヒカンヘアにマスクと言う奇抜な姿の戦士、マンダラの前に、あの飛燕が敗れ去った……かに思われたその時、謎の助っ人・剏戒が飛燕を救ったのでした!!



剏戒は、マンダラのことを土竜丸と呼びました。
マンダラ……土竜丸は、何故その名を知っているのかとうろたえ始めます。
剏戒は……この世のすべてが見通せると豪語する土竜丸のお株を奪うように、俺にはこの世のすべてが見えている、と笑うのです!
飛燕は九死に一生を得た、かと思われたのですが、そこで怒号を上げたのが死婁駆道を案内する男、王中人。
この場では1対1が絶対のルール、手を出すなど言語道断!!
そう怒鳴りつけるのです!!
至極もっともなその言葉、飛燕もギリギリのところに追い込まれていたとはいえ、完全に勝負がつくまであきらめていたわけではありません。
何をしに来た、とその乱入に異を唱えた飛燕ですが、剏戒はこう答えるのです。
ほんの少し、
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てめぇに活を入れる為だ!!
その答えとともに、剏戒は飛燕の体を貫いたのでした!!
小物相手に付抜けた戦いしてんじゃねえ、三途の川で頭を冷やしてきな。
そんな言葉とともに、飛燕は武闘場の外、奈落へと落下してしまうのです……

その後、剏戒は飛燕が土竜丸をいつでも倒せるような状態であった、と言うことを明かします。
密かに放たれた千本によって、土竜丸は知らないうちに攻撃力を削がれてしまっていた、その気になればいつても殺すこともできた……
ですがそれならば、何故剏戒は飛燕を奈落へ叩き落としてしまったのでしょうか。
剏戒によれば、男と男の命のやり取りで殺すことを躊躇するような甘い男は、不要以外の何物でもない!とのことなのですが……
土竜丸からすれば、剏戒が飛燕を「助けた」ようにも見えたというのです。
……そんな時のことでした。
三面拳の仲間、月光と雷電が剏戒にとびかかってきたのは!!
いきなり仲間に手を上げただけでも承服しがたいことですし、固い絆で結ばれた三面拳からすればなおのこと許せません!
本気で攻撃を仕掛ける2人ですが、剏戒はあっさりその攻撃を受け止めてしまうのです!!
そして、ただならぬ迫力とともにこう語り始めます。
お前たちはこの戦いをなめているだろう、ここは大会とは名ばかり、本来の目的は各地から集う格闘家を抹殺すること!
そしてお前たちが目指す男、その男こそ処刑人、「八本の牙(エイトタスク)」の一人だ!!
……そんな他の誰も知り得ない情報を知り、そして雷電や月光の攻撃を受け止めるほどの腕前を持っている。
一体この剏戒と言う男、何者なのでしょうか?
土竜丸と同じ、エイトタスクの下僕だと言う剏戒……
覆面がヤブれ、その下から出てきたその顔はなんと
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毒蝮だったのです!!

その正体が何者で、その男がどうしてここに立っていようとも、雷電と月光には関係ありません。
もはや理由など要らない、お前を葬ることに一点の迷いもない!
そう言いきって、先ほど以上の怒気とともに毒蝮に襲い掛かったのです!!
どうにかしないとと冷や汗をかき始める八戒に、老師はこう言いました。
これより先、何が起きようともワシを信じるのじゃ。
全ては巌娜亜羅に辿り着く為!!
その言葉と、時を同じくして、舞台上ではとんでもないことが巻き起こります。
雷電と月光の攻撃を難なくかわした毒蝮。
そして、そのまま二人にすさまじい攻撃を叩き込み……そして、飛燕と同じ奈落の底に放り込んだのは……!!
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目の前で巻き起こるのは、まさしく地獄絵図。
これを見て、何を信じろと言うのでしょうか。
そしてそんな惨劇を目の前にした伊達は……!?



と言うわけで、死婁駆道編もますます盛り上がる本作。
3回戦は今までとは違い、本格的な強者が相手となりました。
なりました、が……ここでまず持ち上がってきたのが、毒蝮の問題です!
助っ人としてやって来たはずの毒蝮が、何故飛燕を、そして雷電や月光を奈落に叩き落としてしまったのでしょうか?
そこから三面拳のストーリーが本格始動することとなるのです!!
さらにこの後土竜丸戦が再開するわけですが、それ以外にも見どころ満点!
前巻で姿を現した関東豪学連がその動きを活発化し、思いもよらない行動に!?
男塾シリーズでは珍しい勢力図の戦いが勃発することとなるのです!!

死婁駆道の戦いの中で繰り広げられる、三面拳のドラマ、豪学連、エイトタスク、ゴクウ、そして伊達。
様々な思惑が渦巻き、予測不可能な戦いや動きがみられる本作、今巻でもその骨太な展開は続きます!!
本編を含めた男塾シリーズの中でも屈指の硬派な物語がばっちり楽しめますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!