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今回紹介いたしますのはこちら。

「食糧人類 -Starving Anonymous-」第4巻 原作・藏石ユウ先生 漫画・イナベカズ先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


さて、奇怪な改造人間たちに捕えられてしまった伊江たち。
目を覚ますと拘束された状態で手術台のような物に寝かされていました。
そしてそこで、夕凪の会の代表だと言う桐生と言う男が話しかけてくるのです。
伊江達を夕凪の会に迎える、改造を施して、と。



もはや人とは呼べない形にまで改造されてしまっている改造人間たち。
そんな姿にされたいはずもなく、伊江たちは必死で抵抗を試みます。
ですが手術台に拘束されている以上、満足に動かせるのは舌くらいのもの。
伊江は、盛んに桐生が言っている「あの方を殺した」という言葉に対し、自分たちは誰も殺していない、と潔白を表明するのです。
が、その言葉を聞けば聞くほど、桐生の顔は怒気に満ち満ちていきます。
何を言ってるんですか、何を。
殺したでしょ?殺しましたよっ!!
顔色を変えてそう叫んだかと思うと、何かの映像を再生し、伊江たちに見せつけ始めたのです!!
その映像は……ナツネがあの怪物の腹の中から這い出てきた、あのシーンではありませんか!
桐生は、その映像の中のナツネを指し、この男は仲間だろう、殺してるじゃありませんか、と激昂しています。
……「あの方」と、桐生が読んでいるのは人間のことではなく……あの、怪物の事……?
思わず伊江は、あの方ってあのへんな生き物のことなのかと質問をすると、今度は桐生、怒りを通り越しておかしくなってきてしまった様子。
フフッと失笑した後、そうか、知らんのかとつぶやき……そして、伊江たちにこう言うのです。
あれは、
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神だ。
一体この男は何を言っているのでしょうか。
理解できない伊江ですが、そんなことは気にせず桐生は続けます。
厳密に言うならば、万能なる神に最も近い存在。
あの方たちに比べたら人類謎気の少ないさる同然だ。
あの方たちは、他の星より宇宙船に乗ってこの星に来られた。
我々には想像すらつかないはるかに進んだ科学技術と知識を携え、この地上にご降臨あそばされたのだ。
……桐生の話では、こうです。
近年深刻化している温暖化現象は、あの怪物の仕業であり、解決方法を知っているのもあの怪物だけ。
この星の息とし生けるものすべての生殺与奪権をあの怪物が握っている。
人類ができることと言えば、怪物に絶対的服従をするだけ。
どうやらこの施設は、あの怪物が最も好む「人間の脂肪」を安定して供給する役割のために建てられたもののようです。
全ては突如宇宙から現れたあの怪物に貢物をするためだけに作られ、そしてただただ言うなりになっている……
伊江は、桐生に問いかけました。
それでいいんですか?
戦いもせず要求を飲んで、絶対服従を強いられる!
人間にだって武器もあれば兵器もあるでしょ!なぜ一致団結して戦おうとしないんですか!?
あなただって本当は嫌なんじゃないですか?
奴らの手先になって働くなんて!人間として!!
伊江の必死の主張が、手術室の中に響き渡ります。
桐生は顎に手を当てて何か考えているようなそぶりを見せていましたが、考えがまとまったのか、指を鳴らしてパソコンのほうへと歩いていきました。
そして、カチャカチャと何かをいじり始め……モニターに、阿修羅像の画像を表示したではありませんか。
その画像は、一体何を意味するのでしょう。
すぐに伊江たちは、その画像の恐ろしさを知らされることとなってしまうのです。
ゆっくりと振り向いた桐生は言いました。
ちょうど三人いますからね、きっとできますよ。
三人切開し縫合するとなれば、かなりの細胞の拒絶反応がでますね。
となると免疫……抵抗力を極限まで下げる必要がありますよ、そうなった場合感染症にかかりやすくなり、寿命が極端に短くなりますが……
そうなったらそうなったで仕方ありませんよね。
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話し終わった桐生の顔は、満面の笑み。
その表情を見れば……この男には何を言っても無駄だということが、いやでも伝わってきてしまい……!!
もう家にできるのは、いやだと叫び声をあげ、自由のない体をびくつかせることだけ。
桐生はもう何も取りあわず、
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手術の段取りをどんどんと進めていき……!!

待っているのは、死よりも恐ろしい人体改造。
逆転の手立てがあるとも思えないこの状況。
もう完全にどうにもならない、そう思ったのでしょう。
小倉は隠し持っていた何かを取り出しました。
どこからか出てきたそれは……山引から受け取った、自殺用の毒が入っているというカプセル……!!
まさか小倉、ここで死ぬつもりなのでしょうか。
ですが……この後のことを考えれば、その方が賢明な判断なのかもしれません。
小倉はそのカプセルを指で弾き、まっすぐに口の中へ吸い込まれていく……
かにおもわれた、その時……!!



と言うわけで、絶望の窮地に追い込まれてしまった伊江たち。
桐生は完全に話を聞くような人物ではなく、伊江達三人は身動き一つできません。
小倉が自殺の道を選んでも仕方がないかもしれない、そんな窮地に立たされてしまいました。
伊江はこのまま桐生の手術を受けるしかないのでしょうか?
いつ何が起きてもおかしくない本作、タイミングよく助けが来るかもしれませんし、このまま改造されることもあるかもしれない。
そんな期待と不安の入り混じる展開は必見です!!

そして今巻の後半では、あまりにも謎の多かった山引の過去が明かされる回想シーンに突入します。
一応伊江たちの仲間ではあるものの、その行動や言動の端々に危険な香りを漂わせる山引。
そんな彼は一体何者で、どんな人生を送ってきたのでしょうか?
山引と知り合いであるらしい、桐生とはどういう関係なのか?
ナツネもかなり驚くべき正体を持つ人物でしたが、山引の過去もまた負けず劣らずものすごいもの!!
精神的には登場人物の中で群を抜いて異常な山引の異常性、そして恐ろしいまでの才能が明かされる山引過去編も見逃せません!!

今巻は、その両方のシーンで藏石・イナベタッグお得意(?)の「イカレたヤツ」が大活躍!
前半の伊江拘束シーンでは紹介した部分の後もまだまだ桐生さんのアレなシーンがたっぷり披露されることとなります!!
そしてそんな桐生さんのアレっぷりをたっぷり堪能した後には、山引のアレなシーンがてんこ盛り!!
相変わらぬ最高に気味の悪い、胸糞の悪い(褒めてますよ!!)描写がこれでもかと盛り込まれておりまして、もう両先生ノリノリ!!
あの怪物の正体がわずかながら明かされるなどの見どころのあるこの巻ですが、それ以外にも目が惹かれるポイントが用意されているというわけです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!