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今回紹介いたしますのはこちら。

「ゆきにょ書きます!」第2巻 てりてりお先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。



さて、稀代の天才作家・春風ペコリとして名をはせている雪乃。
ですが雪乃はメディアや編集への対応をしているだけで、実際は彼女の幼馴染である阿久太がゴーストライターとして作品を仕上げているのです。
阿久太にうまい事作品を書かせるため、雪乃はあーだこーだと作戦を練ってなだめたりすかしたりするのですが……?



そんな二人の元に現れた、新人天才作家・ガルル。
ガルルはひょんなことから阿久太に惹かれてしまい、なんと家までついてきてしまいました。
阿久太に積極的すぎるほどのアピールをしてくるガルルを見て、雪乃は気が気じゃないのですが……
なんとガルル、阿久太の書きかけていた原稿を見て、その文体がペコリそのものであることに気がついてしまうのです。
そんなことも知らず、雪乃はガルルを単なる厄介者としてしか見ていなかったのです。

とはいえ、雪乃のダメージはなかなか大きいものでして。
彼女はよく今の状況に影響を受けた夢を見るのですが、そこでまた追い打ちを受けてしまいました。
大きな門のあるお城で催されている晩さん会に向かうものの、いろいろあって阻まれてしまう夢なのですが、そのお城に向けて馬車が走っていくのです。
そしてその馬車の中には……阿久太と、ガルルが乗っているでありませんか!
ショックを受けた彼女の前に、なんか闇の象徴的な奇怪な怪人が現れ、囁きました。
そりゃあお前と違って「持ってる」者同士気があうんだろう、阿久太は才能のあるパートナーを選んだんだ。
お前が同伴だと晩さん会で恥をかくからな……
と、そんな言葉を囁くその怪人に、雪乃は……思いっきり目つきをくらわし、踏みつけて撃退!!
彼女らしいわがままさで、あんなチビストーカー女と同伴なんて、性悪に騙されているだけ、阿久太は純粋なんだから、手遅れになる前に私が救わなければ!!

そんな夢から覚めた雪乃、朝から機嫌は最悪。
ムスッとしながら阿久太の元へ向かいますと、何やら話声が聞こえてきました。
そっと阿久太の部屋の様子をうかがうと……何と言うことでしょう、阿久太とガルルが楽しく談笑しているではございませんか!!
また来たわね、叩きだしてやると敵意むき出しで中に入っていく雪乃でしたが、ガルルからすれば普通に玄関から入ってきて、阿久太と話をしていただけなのですから何もやましいことなどありません!
早速険悪なムードになる二人ですが、そこで阿久太が割って入るのです。
違うんだ、僕が悪いんだ、訪ねてきたガルルちゃんを部屋にあげたのは僕で、本の話とかしてたらつい楽しくなっちゃって、と必死にフォローする阿久太。
その様子を見て、あの夢の怪人が語りかけてきた「持ってるもの同士気が合う」という言葉が思い出されてしまい……
突然笑いだしたかと思うと、大人しく部屋を出ていく雪乃。
お昼の仕事に行くから、それが終わるまでには消えなさい、と言う牽制は忘れなかったものの、いつもの雪のならばもっとすごい剣幕で襲い掛かってくるはず。
一体どうしたのか、と阿久太やガルルは首をひねるのですが……?
と、不意にガルルが阿久太の書きかけの原稿の元へ向かっていきます。
慌ててこれは触っちゃだめだ、これは春風ペコリの原稿だから、と必死にそれを隠そうとするのですが……
ガルルはそこで、決定的な一言を投げかけるのです。
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その原稿書いたの、阿久太じゃないの?と。

雪乃は、何やら台所に立っています。
何かものすごい勢いで煮込まれている何やらグロテスクな料理。
そして右手に持った包丁で、肉の塊を突き刺し……
密かな決意を固めていました。
今夜、勝負をかける。
……一体何の勝負なのでしょうか。
嫌な予感が沸き上がってきてしまうのですが……

夜遅くになりました。
阿久太は原稿を進めていて、この調子ならストックできそうだと上機嫌。
あのガルルの追及は何とかごまかしたものの、その言い訳は自分から見ても苦しいもので、本当にごまかしきれたのか自信はありません。
原稿作業に加え、そんな気苦労もあって疲れた阿久太は床についていたのですが……
ドアがわずかに開き、そこから何かが侵入してきたのです!
雪乃でした。
雪乃が何だかエロスな格好で部屋に入ってきて、阿久太の上に馬乗りになったのです!!
突然巻き起こった謎のシチュエーションに戸惑う阿久太!!
ちょっと待って、と立ち上がろうとしたところ、雪乃はガルルとはキスしたくせに私とはしてくれないのか、私ってそんなに魅力ない?と更に迫ってきて……!!
やはり阿久太も男なわけで、それ以上はさすがに拒み切れません。
二人は口づけをかわすのですが、雪乃は一つになろう、とそれ以上を求めてきちゃいました!!
しかも、
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出来たってかまわない、ずっと二人で春風ペコリとしてやっていくんだから、と微笑みかけ……
正直メロメロになっていた阿久太ですが、その言葉で正気に戻りました。
ずっと、春風ペコリで?
そうか、ゆきにょはもう……
瞬間、阿久太は雪乃の脇腹をくすぐって誘惑から脱出!!
そして立ち上がり、とんでもないことを言いだしたのです。
ごめんね、もっと早く決意すべきだったんだ。
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もうペコリの原稿は書かない、だから僕……この家を出ていくよ。



というわけで、クライマックスとなる本作。
雪乃と阿久太の書かせたい思いが交差するドタバタコメディとなる、かと思われた本作でしたが、ガルルの登場を一つのきっかけとして物語は急展開!!
ゴーストライターの件がばれるばれないの問題から始まり、そしてまさかの阿久太がゴーストライターをやめる宣言まで行ってしまうのです!!
一体なぜそんなことになってしまうのか?
阿久太の本当の気持ちは?
そして取り残されてしまうペコリは……!?
様々な思惑が錯綜し、物語は怒涛の勢いでフィナーレへと向かっていくのです!!

全2巻と言うことで、おそらく打ち切りなのだとは思いますが、ガルルの登場から流れるように最後の展開に盛っていく攻勢になっていまして、最初からこのくらいで終わる予定だったのではないかと言うくらい見事に物語が畳まれていきます。
阿久太の願い、雪乃の秘めた思い、春風ペコリとしてのそれから。
そんな数々の本作の重要な要素が余すことなく最後のシーンに結びつく、見事なラストシーンは必見です!!
序盤はエロス要素多めなコメディな感じの本作が、こうなったのが打ち切りの結果だとするならば……これはこれでよかったんじゃないかと思ってしまったり……
もう少し連載が続いて、積み上げるものが多くなってからのこの結末のほうが盛り上がることは確かでしょうし、早期の終了が残念菜乃は間違いないんですけどね!!
……ガルルや蒼井の活躍ももっと見たかったですし……!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!