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今回紹介いたしますのはこちら。

「六道の悪女たち」第7巻 中村勇志先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、鬼島連合が本格的にその牙をむいてきた前巻。
童子の策略によって六道は孤立、乱奈は六道のために童子の軍門に下ってしまいます。
しかもその決定打として、乱奈と友人と呼べる関係であった乙姫を使い、乱奈をもう引き返せない場所まで引きずり落とそうとする童子!!
六道は自分を信じてくれた仲間たちとともに、その最後の一手を打たせないために鬼島連合に立ち向かうのでした!!


六道は大佐と課長、飯沼と幼田ノ5人で決戦に挑もうとしていました。
が、すでに鬼島連合は手を回し済み。
校舎の前にはずらりと童子の手下たちが並んでいまして、六道達を行かせまいとしています。
この大軍を相手に戦わなければいけないわけですが……もはや乱奈が完全に童子の手に落ちるまで一刻の猶予もありません。
全員倒すなどと言うことは考えず、とにかく立ち塞がるものだけを排除して乱奈の元に向かうしかありません!!
不良と事を構えると言うことで、課長や大佐はかなり緊張しているはず。
ましてや課長は先日「栓抜き」によって指を負傷しているわけですし、その緊張、そして恐怖はとんでもないものでしょう。
ですがそれでも……!!
突撃!と声を上げたのは大佐でした!!
一斉に突っ込んでいく六道達、童子の手下たちも大挙して迎え撃ってきます!
とにかく行く手に立ち塞がるものを押しのけていく一同ですが、戦力としてしっかり期待できるのは飯沼と幼田くらい。
しかも肝心の幼田は、悪女から卒業したため、話など聞くはずもない相手に対し、放せばわかるよ、ケンカはやめようと対話を試みるばかりであまり戦力になっておりません。
これではちっとも先に進めない、と苛立ちを感じ始める飯沼ですが、そのタイミングで援軍がやって来るのです!!
ものすごい勢いで突っ込んでくるバイク!
ごった返す人ごみの中に思いっきり突入し、蜘蛛の子を散らすように童子の部下たちをかき分けて入ってきたその人物は……莇美でした!!
察そうと現れた莇美は、私は六道様の専属運転手。生きたい場所に最短最速でお届けします!とかっこよく魅めてくれます。
一同は莇美のバイクにしがみつき、一気に包囲網を突破!!
六道以外はその荒っぽすぎる運転で校舎内に入るや否や振り落とされてしまいますが、お構いなし!!
バイクに乗ったまま一気に校舎を走り、乱奈の元へたどり着く……かと思われたのですが、そこに般東が立ち塞がったのでした!!

莇美は……見るからに危険そうな男が道を塞いでいますわ、と六道に声をかけ……そして、にやりと笑って、だから全速力で突っ込んで道を切り開きますわ!ととんでもないことを言いだします!!
クラッチを握ったままアクセルを思いっきりふかし……溜めてから思いっきり全速力でスタートしました!!
が、そのタイミングで般東は、なんと前に出てきます!
さすがに全速力で轢いてしまえば、とんでもないことになってしまうはず。
予想外の行動に反射的にブレーキを握る莇美ですが、スピードが緩み切らないそのタイミングで般東はバイクを受け止めて見せるではありませんか!!
バイクもろとも吹き飛ばしてやる。
そう言って立ちはだかる般東……彼のそのカラダを見れば、あながちその言葉も嘘ではないような感覚を受けてしまい……
バイクを失い、為す術のなくなった莇美。
そこに般東は巨大な拳を振り下ろすのですが……
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その拳を、駆け付けた幼田が受け止めて見せたのです!!
何やってんだ、ダメじゃないか。
そう言う幼田は、六道達に先に行くように言いました。
般東はマジメで優しいやつなんだ、放せばきっとわかってくれる。
……後ろからは童子の手下が迫っています。
ここは幼田に任せて、先に行くしかないでしょう。
幼田が般東の体をちょこちょこ這いまわって足止めしている間に、一同はその関門を突破することができました。
残った幼田は、ケンカはやめよう、般東はマジメで優しいんだから、と説得を開始するのです。
なにせ般東、横断歩道では手を上げてわたっていますし、勉強も結果はどうあれものすごく頑張っていました。
それを知っている幼田は、彼の良さを誰よりも理解しているのです。
が、般東は……それは間違いだ、と言い放ちます。
むやみに暴力を振るっちゃいけない、と言う幼田ですが、般東も昔はそう思っていた、とのこと。
ですが今は違うというのです。
かつて、ただでかいだけのバカだとみんなから蔑まれてきた般東。
どこにも居場所のなかった彼を欲しがってくれたのは童子でした。
そして彼につき従ううちに、般東を馬鹿にする者はいなくなり、むしろ尊敬され、部下まで任せられるようになり……
童子の言う戸入にすればすべてうまくいく。
俺は何も考えず童子に従えばいい、童子の命令は絶対だ!!
そう言って、般東は
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幼田を思いっきりぶっ飛ばします!!
ものすごい勢いでふっと飛ばされた幼田は相当なダメージを負ってしまいます。
ですが……幼田は言うのです。
それは違うぞ、般東。
私にだって、わかるもん。
自分で考えて何かすると、いつも失敗して人に迷惑かけちゃって。
だから人に任せた方がうまくいくし、楽なんだ。
でもそんなことしてたら、きっと後悔するんだ……
幼田の脳裏には、かつて幼田のブレーンとして行動を共にしていて、そして袂を分かった友人の記憶がよみがえってきて……!!
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決めたんだ、失敗ばっかだけど、いつかみんなが認める、みんなを守れる、そんなでっかい番長になるって自分で決めたんだ!!
そう言って立ち上がり……拳を握る幼田!!
ケンカじゃない、番長としてお前を守るための拳骨だ。
でも般東は強いから……本気で行くぞ。
とうとう本気で戦うことを決めた幼田!!
人並み外れた怪力の持ち主同士の激突は、どんなものになってしまうのでしょうか……!!



と言うわけで、鬼島連合編も佳境を迎える今巻。
鬼島の幹部たちと六道達の戦いは、幼田VS般東のパワー対決、そして自分の意思VS信頼する人物の意思という主張のぶつかり合いとなりました。
この戦いの結末は、六道達が先に行っている以上、対極にはそれほど影響しないかもしれません。
しないかもしれませんが、六道と童子の意思のぶつかり合いの代理戦ともいえるわけで……そう言った見方では重要な戦いと言えるのでしょう!!
果たしてその結末は……!?

先に進むことのできた六道達ですが、問題はまだまだ残されています。
対する敵の幹部は、童子、朱井、菫兄妹、椰子谷とまだまだ残っています。
六道に対して雷乃が複雑な思いを抱えているため、一人その中から減るとしても……どう考えても六道側が不利。
この絶望的な状況で、六道は活路を見出すことができるのか。
緊張の戦いはまだまだ続くのです……

本作、今まではバトルシーンもあるにはあったものの、あくまで添え物的な感じでした。
ですがこの巻から、いよいよ本格的にバトルシーンが盛り込まれていきます!!
中村先生のその意欲がよく表れている渾身の作画や、新しい試みをしようとしているのがわかるカメラワーク、そしてそんな中でも迸る熱いシーンの連続などなど、見どころは満点!!
一応(?)ハーレムものであるはずの本作、熱血バトルものに早変わりです!!
が、ラブコメ的要素が忘れられているかと言えばそんなことはありません。
しかも、ここでこう来るか!と言う場面でその要素が投入される先生のセンスが光るタイミングで披露されるのです!!

さらに菫兄妹の過去を描くおまけ漫画4Pも描き下ろされ、単行本独自のお楽しみもばっちり!!
大長編シリーズとなったこの鬼島連合編、盛り上がる本編におまけにとたっぷり堪能できますよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!