今回紹介いたしますのはこちら。
「魔入りました!入間くん」第3巻 西修先生
秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。
さて、突然魔界の悪魔のための学校に通うことになり、人間であることを隠しながらの生活を強いられることになった入間。
ですがアスモデウスやクララ、アメリと言った友人もでき、なんだかんだと楽しい学園生活を過ごせるようになってきました。
魔界に10段階あるランクの中で、下から二番目に昇格も果たした入間は、当面の目的として更なるランクアップを目指すこととしたのでした。
人間界の学校生活を語るうえで、避けては通れない制度があります。
同じ競技や趣味に興味を持った生徒たちが集まり、技術を磨き合ったり、そうでもなくとりとめもない会話や作業に没頭したりする……
部活動。
この学校ではいわゆる部活動と言うのは「師団(バトラ)」と呼称されているようでして、毎年時期がやって来ると有望な一年生を獲得しようと激しい勧誘合戦が行われるのです。
勧誘活動が許可されると同時に、
大挙して一年生の元に駆け寄ってくる各師団の面々たち!!
一年生の中でも注目を集めているのは、やはり主席入学をしたアスモデウス。
まっすぐアスモデウスに直行してくる面々ですが、そんなものに左右される彼ではありません。
炎の魔術によるバリアであっさりと有象無象をあしらいまして、入間にじっくりと師団の吟味をするよう促してくれるのでした。
じっくり見てみると、なんだか勧誘合戦は阿鼻叫喚の地獄絵図(魔界ですけど)になっていました。
力づくで師団に入れようとするもの、魔術で心を操って強制的に師団に入れようとするもの……
新入生はそのはざまでもみくちゃにされ、ひどい有様なのです。
ですが、そんな地獄も長くは続かないのです。
こんな混乱時に統率を取る師団……生徒会がいるのですから!
生徒会はいわば学校最強の師団。
めったなことでは勧誘などせず、ここにやって来たのもアメリの圧倒的力を持って風紀を乱す悪魔に粛清を行う為、なのは間違いありません。
間違いないのですが今回はほかにも目的があるようです。
入間はと言うと、生徒会長が自分のことを探し回っているという噂を聞いていまして、身体に緊張が走っていたわけですが……
いざやって来た生徒会長を見て、入間はびっくり……と言いますか、意味の分からなさのあまりいぶかしげな表情をしてしまうのです。
なにせその生徒会長は、あの少女漫画をきっかけに仲良くなった女悪魔だったのですから!!
びっくりする入間の姿を見かけたアメリは、ゆっくりと、あんまり興味ないけどと言う感じを装いながら、入間のほうへまっすぐ近寄ってきました。
周囲はアスモデウスに声をかけるのかと言う目で見ていたようで、アメリの狙いはばれなかったご様子。
そのまま、アメリは入間に勧誘のチラシを手渡し、回りくどいながらももっと読書会をしたいからとりあえず見学に出も来なさいと言い残して去っていくのです。
……まさか入間が、アメリが生徒会長だったことを知らない、などとは思いもせず!
とりあえず勧誘合戦が落ち着いたところで、一同は教室棟のほうへやってきました。
こちらもあの場ほどではないものの、勧誘活動で人々がごった返しております。
ここでアスモデウスだけでなく、入間も結構注目されていることがわかってきました。
ランクは2(ベト)、とはいえ、そのランクアップ時に見せた強大な魔力は注目を集めない方がおかしいわけで……
とはいえ、実際は義理の祖父であるサリバンの魔力を借りただけですし、だからと言ってそれを明かせば魔力がないことがばれて人間だとわかってしまうかもしれませんし……入間は複雑な思いを抱えたまま勧誘の輪の中で小さくなるのでした。
が、その時のことです。
そのサリバンから借りている指輪が突如反応を見せ、入間を引っ張っていったのは!!
また暴走したのか!?と戸惑いながら、止める術もなく引っ張られるがままの入間。
ようやく止まったのは、魔具研究師団、というさびれた師団室の中でした。
そこにいたのは……眼鏡をかけた気弱そうな上級生。
アミィと言う彼は、その印象通り気弱な感じで、ランクも2と言うことで下級生にすらなめられている様子でした。
話を聞いてみると、入間の付けている指輪とアミィのつけている首輪が同じ素材でできていて、引きつけ合ってしまったのではないかとのこと。
なんでも彼、生まれつき魔力が少ないのだそうで、それを補うために魔力を溜める首輪を作ったのだとか。
魔具研究師団は、魔力のない悪魔でも使うと活躍できる魔具を作る、と言うのを目的に活動しているのだそうで……
どこか自分と似たものを感じた入間。
……この出会いが、とんでもない出来事を巻き起こすきっかけになるとは……入間も、アミィもまだ知らないのです……!!
と言うわけで、師団を中心としたシリーズが始まった今巻。
ほどなく行われる師団がその成果を競い合う、部活対抗の文化祭のようなイベント、師団披露(バトラパーティ)が絡み、師団関係のお話が進んでいくことになります!!
入間はどの師団を選ぶのか?
アミィとの関係はどうなるのか?
入間の入団を今か今かと待つアメリさんは……?
そんな期待と不安が入り混じる師団披露の裏で、ものすごい出来事が静かに進んでいくのです!!
基本的にはコメディである本作ですが、このシリーズでもドタバタながら楽しい日々が続く……と思わせてのシリアス展開へ!!
予想外のストーリーとなるこの長編シリーズから目が離せませんよ!!
そしてそんな師団編の合間に挿入される各エピソードも見逃してはいけません!!
やんちゃで無邪気なマスコット的なイメージだったクララが「ヒロイン」である事をちゃんと見せてくれるエピソードを始め、カルエゴ先生との使い魔を廻る一コマ、魔界の将来を左右する次期魔王に関してのお話などなど見どころいっぱい!!
クララの魅力を再確認させてくれるエピソードは必見なのですが、個人的にはやっぱりアメリのところどころ見せてくれる乙女な感じに注目したいところ!!
あとがきによれば西先生はクララ推しのようですが……普段の高潔な感じから可愛らしい一面を見せるアメリもやっぱりいいんですよ!!
今後のクララやアメリの動向にも超期待です!!
今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!
「魔入りました!入間くん」第3巻 西修先生
秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。
さて、突然魔界の悪魔のための学校に通うことになり、人間であることを隠しながらの生活を強いられることになった入間。
ですがアスモデウスやクララ、アメリと言った友人もでき、なんだかんだと楽しい学園生活を過ごせるようになってきました。
魔界に10段階あるランクの中で、下から二番目に昇格も果たした入間は、当面の目的として更なるランクアップを目指すこととしたのでした。
人間界の学校生活を語るうえで、避けては通れない制度があります。
同じ競技や趣味に興味を持った生徒たちが集まり、技術を磨き合ったり、そうでもなくとりとめもない会話や作業に没頭したりする……
部活動。
この学校ではいわゆる部活動と言うのは「師団(バトラ)」と呼称されているようでして、毎年時期がやって来ると有望な一年生を獲得しようと激しい勧誘合戦が行われるのです。
勧誘活動が許可されると同時に、
大挙して一年生の元に駆け寄ってくる各師団の面々たち!!
一年生の中でも注目を集めているのは、やはり主席入学をしたアスモデウス。
まっすぐアスモデウスに直行してくる面々ですが、そんなものに左右される彼ではありません。
炎の魔術によるバリアであっさりと有象無象をあしらいまして、入間にじっくりと師団の吟味をするよう促してくれるのでした。
じっくり見てみると、なんだか勧誘合戦は阿鼻叫喚の地獄絵図(魔界ですけど)になっていました。
力づくで師団に入れようとするもの、魔術で心を操って強制的に師団に入れようとするもの……
新入生はそのはざまでもみくちゃにされ、ひどい有様なのです。
ですが、そんな地獄も長くは続かないのです。
こんな混乱時に統率を取る師団……生徒会がいるのですから!
生徒会はいわば学校最強の師団。
めったなことでは勧誘などせず、ここにやって来たのもアメリの圧倒的力を持って風紀を乱す悪魔に粛清を行う為、なのは間違いありません。
間違いないのですが今回はほかにも目的があるようです。
入間はと言うと、生徒会長が自分のことを探し回っているという噂を聞いていまして、身体に緊張が走っていたわけですが……
いざやって来た生徒会長を見て、入間はびっくり……と言いますか、意味の分からなさのあまりいぶかしげな表情をしてしまうのです。
なにせその生徒会長は、あの少女漫画をきっかけに仲良くなった女悪魔だったのですから!!
びっくりする入間の姿を見かけたアメリは、ゆっくりと、あんまり興味ないけどと言う感じを装いながら、入間のほうへまっすぐ近寄ってきました。
周囲はアスモデウスに声をかけるのかと言う目で見ていたようで、アメリの狙いはばれなかったご様子。
そのまま、アメリは入間に勧誘のチラシを手渡し、回りくどいながらももっと読書会をしたいからとりあえず見学に出も来なさいと言い残して去っていくのです。
……まさか入間が、アメリが生徒会長だったことを知らない、などとは思いもせず!
とりあえず勧誘合戦が落ち着いたところで、一同は教室棟のほうへやってきました。
こちらもあの場ほどではないものの、勧誘活動で人々がごった返しております。
ここでアスモデウスだけでなく、入間も結構注目されていることがわかってきました。
ランクは2(ベト)、とはいえ、そのランクアップ時に見せた強大な魔力は注目を集めない方がおかしいわけで……
とはいえ、実際は義理の祖父であるサリバンの魔力を借りただけですし、だからと言ってそれを明かせば魔力がないことがばれて人間だとわかってしまうかもしれませんし……入間は複雑な思いを抱えたまま勧誘の輪の中で小さくなるのでした。
が、その時のことです。
そのサリバンから借りている指輪が突如反応を見せ、入間を引っ張っていったのは!!
また暴走したのか!?と戸惑いながら、止める術もなく引っ張られるがままの入間。
ようやく止まったのは、魔具研究師団、というさびれた師団室の中でした。
そこにいたのは……眼鏡をかけた気弱そうな上級生。
アミィと言う彼は、その印象通り気弱な感じで、ランクも2と言うことで下級生にすらなめられている様子でした。
話を聞いてみると、入間の付けている指輪とアミィのつけている首輪が同じ素材でできていて、引きつけ合ってしまったのではないかとのこと。
なんでも彼、生まれつき魔力が少ないのだそうで、それを補うために魔力を溜める首輪を作ったのだとか。
魔具研究師団は、魔力のない悪魔でも使うと活躍できる魔具を作る、と言うのを目的に活動しているのだそうで……
どこか自分と似たものを感じた入間。
……この出会いが、とんでもない出来事を巻き起こすきっかけになるとは……入間も、アミィもまだ知らないのです……!!
と言うわけで、師団を中心としたシリーズが始まった今巻。
ほどなく行われる師団がその成果を競い合う、部活対抗の文化祭のようなイベント、師団披露(バトラパーティ)が絡み、師団関係のお話が進んでいくことになります!!
入間はどの師団を選ぶのか?
アミィとの関係はどうなるのか?
入間の入団を今か今かと待つアメリさんは……?
そんな期待と不安が入り混じる師団披露の裏で、ものすごい出来事が静かに進んでいくのです!!
基本的にはコメディである本作ですが、このシリーズでもドタバタながら楽しい日々が続く……と思わせてのシリアス展開へ!!
予想外のストーリーとなるこの長編シリーズから目が離せませんよ!!
そしてそんな師団編の合間に挿入される各エピソードも見逃してはいけません!!
やんちゃで無邪気なマスコット的なイメージだったクララが「ヒロイン」である事をちゃんと見せてくれるエピソードを始め、カルエゴ先生との使い魔を廻る一コマ、魔界の将来を左右する次期魔王に関してのお話などなど見どころいっぱい!!
クララの魅力を再確認させてくれるエピソードは必見なのですが、個人的にはやっぱりアメリのところどころ見せてくれる乙女な感じに注目したいところ!!
あとがきによれば西先生はクララ推しのようですが……普段の高潔な感じから可愛らしい一面を見せるアメリもやっぱりいいんですよ!!
今後のクララやアメリの動向にも超期待です!!
今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!
コメント
コメント一覧 (6)
クララがメインヒロインみたいなんですよねぇ……
アメリ派の自分としてはちょっぴり残念です……!
なので、人間だとばれるのはおそらく本作のクライマックスになり、そこでみんなに受け入れられて完結するんじゃないかなと個人的には思っております。
クララはもちろん気にしないでしょうし、アスモデウスも入間がどんな種族でも入間だからと受け入れ、カルエゴ先生は思い当たることがあって実は気付いていたと言う展開になるか、入間の力や人柄を見続けていたため、人間でもその評価は変わらない、と認める展開になるんじゃないかなと思います!
とはいえこの予想を大きく上回る展開を見せてくれることも十分考えられる作品ですので、しっかり見守っていきたいですね!!
アメリの初恋メモリーに関しては、なにを書いてあるかわからないのに見ているとなぜかときめく、的な描写があったような気がします……!
入間の親は正直どうやっても擁護できないんですが、最終的には二人が出てきて入間がしっかり決別するなり受け入れるなりしないと綺麗に完結とはならない気がするので、今後に注目ですね……!