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今回紹介いたしますのはこちら。

「じけんじゃけん!」第3巻 安田剛助先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。


さて、ミステリ研究会のミステリアスでクールでポンコツなビューティー、百合子先輩と、彼女大好きな戸入、そんな二人に引き寄せられたひまわりとアイリスの4人が楽しく過ごす毎日を描く本作。
百合子先輩好き好きオーラを絶やすことのない戸入ですが、その百合子先輩は戸入に対してどんな感情を抱いているのか今一つ分かりません。
今日も戸入は、百合子先輩に悶々とした感情を抱きながらもとりあえず楽しく過ごすのです!



戸入は考えていました。
百合子先輩は何を考えているかわからない。
と見せかけて実はわかりやすい、と見せかけて本当にわからない……
そんなわかっているようでわかっていない百合子先輩の、現在わかっていることをまとめてみます。
文学の知識……非常に深い、ほとんどのミステリ作品について知っている。
哲学の知識はほぼなし、天文学・政治学の知識は大学受験レベルではトップクラス、植物学は毒薬には詳しいものの園芸には疎い。
バイオリンの演奏が上手く、運動にも優れいくつかの格闘術を会得している。
そして……
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後輩だけで仲良くしていると拗ねる。
……何かの拍子で、戸入がひまわりと二人で撮ったプリクラをみた百合子先輩。
わかりやすく頬を膨らませ、ご機嫌を斜めにしておられます。
しかもそのプリクラでは、ひまわりは積極的に戸入の腕に手を回したりなんかしちゃったりしてまして、それはもう仲良しな感じ。
戸入りの別に先輩を仲間はずれにしたわけではない、と戸入が行ってみても、どーかいね、別にいーんよ、私がおったら気ぃ遣うじゃろうし、どうせ私なんかおらんほうが、となんだか卑屈な感じが加速していく始末。
そこで戸入は思い切って、今度ふたりで撮りに行きませんか、と誘ってみることにします!
すると……ほんまにええんね、とすぐさまその機嫌が回復の兆しを見せ、じゃあ明日終業式で午前しか学校ないけえ、それから着替えて駅に待ち合わせでええ?とまさかの明日行く約束を取り付けてきたのです!!
急なお誘いに戸惑う戸入。
嫌なん?とちょっと心配そうに戸入の顔色をうかがう百合子先輩ですが、もちろん嫌なわけがありませんし、むしろ望むところのはず。
ではなぜちょっと戸惑ってしまっているのか?
何故なら明日という日は……

次の日となりました。
予定通り終業式後、着替えて街で集合した戸入と百合子先輩。
ちなみに今日は……12月24日。
俗にいう、クリスマス・イヴでございます。
普通の人ならば、この日に親族でもない男女二人きりでお出かけ、と言えば、どうしてもいろいろと意識してしまうことでしょう。
大体の人はそうです、戸入だってそう。
わざとこの日を選んだのか、だとしたら脈ありなんじゃないか、でも相手はの百合子先輩だぞ?
……百合子先輩のわかっていることの一つに、恋愛音痴と言うものがあります。
彼女の表情や言動からは、全く意識しているとかそう言った匂いは感ぜられません。
今日を指定したのは単なる偶然だろうし、プリクラもただ本当に後輩の輪に入りたかっただけなんだろう。
淡い期待をきっぱり諦め、それでも今日は目いっぱい楽しもう、と決意するのです。
まずは、お昼食べませんか、おすすめのお店があるんですけど、と持ち掛ける戸入。
すると百合子先輩は行きたい店があるとのこと。
何が食べたいんですか、と尋ねてみますと、なんだか百合子先輩は恥ずかしそうにして……

百合子先輩が選んだのは、ハンバーガーのチェーン店でした。
なんでもおうちでは和食がメインで、こう言ったファーストフードを食べる機会がめったにないとのこと。
ハンバーガーに目をときめかせ、早速口に運ぼうとする百合子先輩……
ですが、いざと言うところで中身がずるりとはみ出てしまい、それを直して食べようとしたらまたずれて……と、なんだかもたもたしております。
これでまた一つ、百合子先輩がハンバーガーを食べるのが下手、という事実が判明しました。
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……可愛すぎかよ!
戸入は心の中でそう叫ぶのです。

そしていざゲームセンターへ。
ここでも百合子先輩の新たな一面が次々とみられます。
ゲームセンターが不良の来るところだと思っていたり、猫のぬいぐるみを欲しがるネコ好きだったり……そして、プリクラは腕を組んでとると仲良く見えると思っていたり!!
自然に押し当てられる百合子先輩の胸。
柔らかい、良いにおいがする、女神、完全に結婚したい……
もうわけのわからない考えばかりが頭に浮かぶようになってしまいましたが……とにかく戸入、幸せそうです!

その後もゾンビを撃つのがうまい、と言う一面がわかるくらい楽しくゲームで遊んだ二人。
外に出ますと日も暮れ始め、街はクリスマスのイルミネーションで光り輝き始めていました。
その幻想的な輝きは、百合子先輩をもときめかせた様子。
綺麗だとうっとりとそれを眺め……しばらくすると、戸入に向かって笑いかけ、こう言ってきたのです。
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来年も一緒に見よっか?
その言葉の意味するところは……?
しばらく赤面したまま考えてしまう戸入ですが、来年はちゃんと予定を合わせてみんなでどこかに行きましょうか、と無難な受け答えをすることにします。
すると、百合子先輩は何だかちょっと不満げにも見える感じで言いました。
……別に、それでもええけどね。
そう言えば、今日の百合子先輩の行動にはいろいろ思い当たる部分がありました。
もしかして、俺のことを……!?
戸入は意を決し、百合子先輩に……!!



と言うわけで、イヴを二人きりで過ごす、と言うまさかすぎる大イベントが巻き起こってしまった今巻。
ひたすら百合子先輩の知られざる一面を垣間見ていくお話になる、かと思いきやの終盤の展開!!
百合子先輩の新たな一面を見よう見ようとしていたはずの戸入が、その時まで気が付かなかった百合子先輩のいろいろ思い当たる部分。
それは、今巻の中のあるエピソードとリンクしておりまして……最後のあたりまで読むとハッと気づく仕掛けになっております!!
一度このエピソードを読み終えた後、そちらのエピソードをさかのぼって読んでみたくなること間違いなしのお話となっているのです!!

それ以外のお話も見逃せません。
なぜか百合子先輩が全身タイツ姿で学校をさまようことになるお話、クラスに友達が少なそうなアイリスに友達を作ってあげようとするお話、世にも珍しい戸入と友人の男子生徒メインのお話などなど、盛りだくさん!
紹介したお話以外にも、百合子先輩が遭遇した最初の事件が明かされるエピソードをはじめとしたキャラクターをより掘り下げるという意味で重要なお話もございます。
さらに個人的に注目したいのは、ひまわりの大活躍!!
本編のエピソードでもなかなか存在感を見せつける破壊力を持つお話が用意されているのですが、活躍はそれだけにはとどまりません。
巻末に描き下ろしのおまけ漫画、「広島女子ひまわりちゃん」を13P収録している上、カバー下本体のおまけもひまわりメイン!!
ボーイッシュながら乙女なひまわりの魅力を思う存分堪能できますよ!!
勿論百合子先輩やアイリスも、それぞれ違ったポンコツぶり&女神ぶりを披露。
三者三様のかわいらしさを楽しめるのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!