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今回紹介いたしますのはこちら。


「ボクはイケメン」第2巻 きづきあきら先生+サトウナンキ先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。



さて、突然死んでしまったイケメン同僚、犬養の霊に取り付かれてしまった獅子丸。
霊になってもいいヤツな犬養でしたが、彼の未練を晴らすため獅子丸の体を借りて職場のマドンナ的存在である熊谷に告白と言うとんでもないことをしでかしてしまいます。
驚くことに熊谷はそれを受け入れてしまい、獅子丸は熊谷と付き合うことになってしまうのでした!


正式に付き合うことになってしまった熊谷と獅子丸。
ですが告白したのはあくまで犬養。
獅子丸自身は、女なんていらない、一緒にいるのすら苦痛だと言う考えの持ち主なわけで、この状況は苦痛すら感じるものなのです。
体は違えど想いを通じ合わせ、お付き合いにまでこぎつけた犬養はウキウキなのですが、獅子丸はそんな彼に文句を言わずにはいられません。
誰でも恋愛がしたいわけじゃない、本気で要らない人間もいるんだ、と怒鳴り散らす獅子丸なのですが、犬養はさすがにそれは直したほうが良い、獅子丸君も女子と話すの楽しいって思ってほしいな、と優しく反論してくるのです。
ですがそこで引く獅子丸ではございません。
犬養に嫌いな食べ物はあるかと尋ね、その食べ物を他人から慣れたらおいしさがわかる、なんていわれてじゃあ食べようとなるのか、他においしいものだっていくらでもあるのに、と食べ物に例えて自分の嫌さ加減を解説するのです。
犬養はわかったようなわからないような、微妙なリアクションをとったあと……顔を上げ、とにかく付き合う、もう後には引けない!と、結局その話を打ち切ろうとします。
もちろん黙ってはいられない獅子丸ですが……そのあと犬養がポロリとこぼしたこんな言葉を前にしては、何も言えなくなってしまうのです。
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迷惑かけてごめん、自分勝手だってわかってるけど、獅子丸君しか頼れないんだ。
たぶんいつまでもこんな不自然な状態続かないと思うから。
もう少しだけガマンして……

翌日。
ずんと重い気持ちを抱えた獅子丸のことなどお構いなしとばかりに、鼻歌混じりで出社する犬養。
どういう顔をして熊谷と会えばいいんだなどと苦悶する獅子丸、いつ体の主導権が自分に映るかわからないから、慎重になろうと心を落ち着けるよう努めるのです。
が、その時はさっそくやって来てしまいます!
おはようございます、とほんのり頬を染めて笑顔で挨拶をしてくる熊谷!
思わず獅子丸は顔を背けてしまうのですが、犬養はにこやかに昨日は遅くまでごめんねとあいさつ。
仕事が始まっても、なんだかちらちらと視線をかわし合う程度で、特に何かが起きることもなかったのです。
そうなると獅子丸にもようやくじっくり熊谷を観察する余裕が出てきました。
今のように特に何か話しかけてくるでもなく、構わないでいてくれたらいいのに。
ただでさえうまく話せないのに、彼女なんて……絶対無理!!
まじまじと観察してみても、やはり獅子丸はその結論に達してしまうのです!

耳元でそうやって騒ぐだけに、体の主導権を握っている犬養のほうも仕事に集中しきれません。
いい加減にどうにかしてくれと言うものの、獅子丸の小学生のころからの女子の苦手さがどうにかなるわけもなく。
女は見た目が悪いからって面白半分に俺を拒否して遊ぶような、そんな存在なんだ、と犬養に滔々と語るのです。
とはいえどんなに獅子丸が叫んでも、今の体の主導権は犬養にあるわけで。
仕事が終わった後、熊谷に食事とか行かないか?と当たり前のように誘い、当たり前のようにその約束を取り付けるのです。
中味が違うとはいえ、自分がこんなにサクッと女性を誘えるなんて、と驚く獅子丸。
それは犬養じゃなくて、俺なのにいいのか!?と熊谷に聞こえるはずのない声をかけるのですが、熊谷はにこにこと笑顔を向け続けてきます。
俺は騙されないぞ、断れなくて仕方なく付き合ってるくせに、本当は「ただしイケメンに限る」のくせに。
そうやってぼやいていると……獅子丸は、自分の存在が薄くなってきていることに気が付きました。
獅子丸も何となくこの状況がどんなものなのかわかっています。
これは自分の存在意義とかそう言うのに関係があるんだろう。
このままだと、たぶん俺は……
そうやって自分に気がとられているうちに、犬養は熊谷の手を引いていました。個々の信号は変わっちゃうと長いから、と彼女を先導する犬養。
獅子丸は……その様子を見て、ハッとするのです。
小学校の運動会で、獅子丸とは手をつなぎたくない、と女子たちにバカにされてきたトラウマがよみがえり……
自分から女の子の手を触るなんて、そんなことしたら!
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そう思った瞬間、身体の主導権が獅子丸に戻りました。
瞬間、流れ込んでくる熊谷の手の感触……!!
思わず手に力が入ってしまうと、熊谷は痛いです、とちょっぴり表情をゆがめ……
獅子丸は、自分からその手を振り払ったのでした!!
そして、獅子丸は熊谷に告げます。
いいか、あんたが付き合ってるのは犬養だ、俺じゃない!
俺が熊谷さんを好きなわけじゃないから!
犬養が気の毒だから、付き合うのはいい、勝手にしろ!
けど……
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俺の貞操は守る!!



というわけで、なんだかややこしいことになってきた本作。
イケメンと美女と言う犬養と熊谷でしたが、二人は心もイケメンと美女。
獅子丸の容姿のことなど気にしていませんし、熊谷からすればそもそも獅子丸の人となりですら嫌っていないどころか、リスペクトすらしている感じがあるのです。
となれば、獅子丸が熊谷を忌避する理由もないような気がするのですが……彼の心に刻み込まれた、女と言う生き物は恐ろしいものだ、と言うトラウマはそう簡単には消えないわけで。
これから三人の関係はどうなっていくのか?獅子丸が大きなカギとなるこの関係、この後も紆余曲折が待っているのです!!

そして物語にもう一波紋投げかけるのが、在りし日の犬養に密かに思いを寄せていたもう一人の同僚、鮫島。
獅子丸に、そして熊谷にあまりいい印象を持っていなかった彼女ですが、今の熊谷と獅子丸を見て思いがけない行動に出てきます!!
じわじわと態度を軟化していく気配もあった獅子丸、トラブルに見舞われることになる犬養、そしてその心内が今一つ読み切れない熊谷。
そんな三人に鮫島を加え、物語はさらに絡まっていくのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!