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今回紹介いたしますのはこちら。

「ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミアILLEGALS(イリーガルス)-」第3巻 脚本・古橋秀之先生 作画・別天荒人先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、 師匠ことナックルダスターや、ポップ☆ステップとともにヴィジランテとしての活動を始めた航一。
予想外に本物のヴィランと遭遇するなどの危険をかいくぐりながら、最大の目的である個性を強化して人格を凶暴化させる違法アイテム、「トリガー」に関しての調査を続けるのですが……?



ヴィジランテの活動を頑張れば頑張るほど、普通の日常のほうが下ろさ科になってしまうのは仕方のないことかもしれません。
ですが、あくまで航一は大学生。
勉学のほうがおろそかになってしまっていまして、迫る小テストの試験範囲はちんぷんかんぷん。
唸りながらテキストを読んでいますと、そこに見覚えのない人物がやってきました。
友人に「マコト」と呼ばれている、なんだかさばさばした感じのロングヘアの女性。
そのマコト、航一に勉強を教えてあげると持ち掛けてくるのです。
勿論何の見返りも求めない、などと言うことはありません。
彼女は航一があの廃墟の屋上に住んでいることを聞きつけていて、彼女の事情からそのあたりの界隈に詳しくて、「使える」男の子を探していたとのこと。
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要するに勉強を教えてあげる代わりに、いろいろ手伝ってほしいということのようですが……?

マコトを伴って自宅にやって来た航一。
その時、すでにいつものようにポップが自分の家のように寝転がってくつろいでいたのですが、航一以外の人物も来ていることを察知し、靴や荷物を抱えて慌ててベッドの上に飛び乗り、暗民謡に仕切られているカーテンを閉めました。
入れ替わるように入ってきた航一。
航一はポップだな、と漏らしながら散らばっているあれこれを中も確認せずカーテンの中のベッドに放り投げ、師匠の飲み捨てていった空き缶なんかもベッドのほうに放り投げ……
そして、マコトを招き入れたのです。

マコトは航一のテスト範囲であり、そして彼女の死守研究に関係のあるお話を始めました。
それは、ヒーローの始まりについてです。
個性の始まりは中国で生まれた光る赤ちゃんと言われていますが、そこではありませんで……当時増えつつあった個性を使う者達が、自主的にその個性を利用した犯罪を防ごうと作った自警団、ヴィジランテの中の一部が、アメリカで正式にヒーローとして認められてことに関してです。
法整備もされて、ヒーローが認可制となったその出来事があった当時、ヴィジランテとして活動していて、その法に適用されるとみられた個性の持ち主は189名いたと言います。
ですがその中でヒーローとして認可されたのはたったの7名!!
実はこの法、ヒーローを正式に認可する、と言うよりもむしろ、「ヴィランの定義」を明確にすることが真の目的だと目されているのだとか。
恣意的に個性を使うものを、「公認(ヒーロー)」と「非公認(ヴィラン)」にわけ、後者の活動を制限する……社会的な個性管理システムを作る、ということが。
では何を決定的な要素としてヒーローとヴィランを別けたのか?
それが、真の研究のテーマだと言うのです。

マコトの調査の足掛かりとして手を付けようとしたのが、鳴羽田のヴィジランテ……航一たちでした。
航一に案内してもらいながら、そのヴィジランテの情報の来心美をしよう、と言うのがマコトの目的のようです。
航一はとにかく自分の正体が知られないよう、顔見知りにちょっと忖度してもらいながら調査を手伝います。
いろいろ聞いてみたところ、航一……クロウラーの印象はほとんどが「キモい」と言うものでした。
あげくの果てに一様に「苦労マン」と言う名前だと思っている始末。
師匠も知らない、怖い、やばい、と言うさんざんな印象ですし、ポップはほとんどが「おしり」と言うイメージ。
なんだかあれな調査結果ですが、ともかくこれでマコトの調査が終わり、正体ばれの危険が減ると思えば安いものです。
ところがその瞬間、通りすがりのヴィランが登場!!
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マコトのデータの入ったパソコンがひったくられてしまったのです!!
すかさずマコトを置いて航一は駆け出し、目の届かなくなったところでクロウラーに変身……と言うか、着替え。
ポップはほっとけばこれで懲りて調査なんてしなくなるだろうと漏らすのですが、もともとこういう悪事の許せないたちの航一ですし、なによりキモい一色の印象を少しでも良くできるとやる気を漲らせるのです。
ちょっぴり苦労はしたものの、知り合いの手伝いもあって無事パソコンは回収。
さっそうと駆け付けたくれた彼は頼もしかった、とさりげない自分アゲの言葉と共にパソコンを返してあげるのでした。
出来れば私も噂のヴィジランテにあってみたかったけど、それは今後の課題かな。
そう言って、今日の調査の切り上げるマコト。
最後に、手を差し伸べながら、航一個人への質問だ、と……こんな質問をしてきました。
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ほんとは君が「苦労マン」なんでしょ?
手を握りながらそう尋ねるマコト。
……真の個性は、「嘘発見器(ポリグラフ)」。
体を接触させている相手の発言の真偽を判断する、と言うもので……!!
おそらくマコトは最初から航一をヴィジランテメンバーだと睨んで、近づいていたのでしょう!!
そんな個性があるとも知らず、航一は……!!!



と言うことで、今後の鍵を握ってくるであろう新キャラ、マコトが登場する今巻。
航一に近づいてヴィジランテを調査する、と言う危ない目的を持っている彼女ですが、その彼女の行動がこれからどうなっていくのかが、航一たちの行動を左右することにつながるかもしれません。
と同時に、航一との距離感が近いマコトの存在に、ポップもやきもきしっぱなし!!
航一とポップの距離感やその行く末なんかが本作の本筋以外の重要な要素だったわけですが、そこにマコトと言う新たな嵐を巻き起こすこととなるのです!!
調査関係のみならず、ポップと航一との関係なんかもからんでくる彼女の存在……
ここからますますいろいろな出来事を巻き起こすはず!!
今後の展開にも大注目です!!

またマコトの登場に関係し、航一の親族が登場してみたり、師匠やポップの新たな一面が見られたりと様々なお楽しみも用意されています。
マコト自身も意外なキャラと関係があったりと、このマコトの登場は様々なお楽しみを投入してくれるようです。
さらに巻末にはジャンプGIGAに収録された番外編も掲載されていまして、こちらも原作のキャラの違った一面が見られる内容で、本編の補完的な楽しみ方ができるのも面白いところ!!
本編と併せて読めば一層面白い作品になっているのです!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!