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今回紹介いたしますのはこちら。


「殺戮モルフ」第2巻 原作・外薗昌也先生 漫画・小池ノクト先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、狂気の殺戮犯「M」の犯行現場に居合わせたものの、なぜかMに見逃された女子高生、まどか。
彼女は逮捕された後もなぜか姿を現すMに恐怖する 日々を送るのですが、そんな中でMがバイロケーションと呼ばれる現象を自在に操る超能力を持っていることを知ります。
本人が牢獄につながれていても、全く同じ分身をどこにでも作りだし、殺戮を繰り返す。
まどかはその能力に更なる恐怖を感じながらも、現れる分身が生身の本人である事を知り、反撃を試みようとするのでした。



まさか反撃を試みられるとは思っていなかったのでしょう。
まどかはMに鋏で反撃を敢行し、まんまと痛手を負わせることができました。
床に転がり、苦悶するM。
今なら……殺せる!!
まどかは鋏を振り上げます。
いくら殺人鬼と言えど、人を殺めると言うことにはどうしてもためらいと言うものが出るもの。
まどかも一瞬躊躇はしましたが……頭の中に響く、やられる前にやれ、と言う声に従い、叫び声とともに思い切り鋏を振り下ろすのでした!!
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……が、ギリギリのところでMはその能力を解除したようです。
両親が物音を聞きつけてやって来たころには、MどころかMが飛び散らせた血痕すら、何一つ残っていなかったのでした。

Mの犯行によって大きなトラウマを抱えてしまった人々が、克服するための集会を開いています。
まどかもそれに参加しているのですが、完全に上の空。
まどかの頭の中は、Mのことでいっぱいです。
みんな本当は怖くて仕方ないのに、無理してる。
Mの正体を教えたい、でもそうしたら……
そんなことを考えておりますと、隣に座っていた青年が声をかけてきました。
まどかが左足に巻いている包帯が気になったようです。
まさか夜中にMが現れ、戦った際に負傷したとは言えません。
当たり障りなく、ころんじゃって、とはぐらかそうとしたのですが、成年はすぐさまそれが嘘である事を見抜いてしまうのです。
うそだね、Mに襲われた、そうでしょ?
じっと見据えてくる青年の瞳。
まどかは何も言えず、目をそらしてしまいました。
その反応を見て青年は驚きます。
転んだのが嘘だと言うことは見抜いていたものの、Mに襲われたというのは単なる上段と言うか、カマかけに過ぎなかったようで。
マジで?襲われたのに怪我だけで済んだの?と仰天して立ち上がるのです。
Mを撃退したのか、すごいなあんた、と興奮した青年は、突然まどかに興奮気味に語りかけていきます。
セラピストがその青年の興奮を収めようとするのですが、青年はもともとセラピストとそりが合わなかったこともあり、引っ込んでろと一喝!
さらに他の参加者たちもその話題に興味を持ったようで、騒ぎを収めるため人を呼ぼうとするセラピストの動きを妨害するのです。
どうやって撃退したのか?
教えてほしい……!
そんな参加者たちの、声に出さない言葉が伝わってきます。
ですが事実を知ったものを、Mは許さないでしょう。
ともすれば、Mの標的をいたずらに増やすだけの行動になってしまうかもしれません。
……が。
皆の熱意に押され、とうとう口を開くのです。
Mは、私たちと同じ普通の……
そこまで言った時です。
背後から、
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Mが襲い掛かってきたのは!!
やはりまどかがMの正体を明かそうとしたところで、Mは現れるようです。
パニックになるセラピー会場、参加者たちはドアから脱出しようとするも、ドアノブが動かないではありませんか。
M、もう一体自分のコピーを作りだし、逆側からノブを抑えさせていたのです!
Mは大騒ぎになる会場の中を駆けだし、まっすぐセラピストの顔面に鉈をたたき込みます。
そして逆の手に持った鉈で首を切断!!
生首がぶら下がったままの鉈を手に持ち、Mは方向転換し……今度はまどかの方に駆けだしてきます!!
が、今回もMはなぜかまどかを無視します。
いや、確実にまどかを見てはいるのです。
見てはいるのに、何もせずそのまま走り抜けていき……
そして、Mはそのまままどかに話しかけた青年の前に立ったのでした!
ですがM、成年を殺す気はないようです。
生首に食い込んだ鉈を、ずいと青年の前に突き付けたではありませんか。
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……受け取れ、と言うことなのでしょうか。
逆らえば殺されてしまうと思ったのでしょう、鉈を受け取った青年……
するとその瞬間、騒ぎを聞きつけた看護師たちが中に入ってきました。
そこにあったのは無残な死体となったセラピストの遺体。
そしてその生首を持った青年と、怯える参加者たち……
Mは、その姿を忽然と消してしまっていたのです。

青年は逮捕され、集団セラピーは中止になりました。
この痛ましい事件で、まどかは実感させられることになってしまいます。
Mはただ無差別に殺しをしているわけではない。
社会そのものを壊すため、より効果的な殺しを行う手段を考えている……!!
そして、なぜかまどかを殺さない。
いったいMの目的は何なのでしょうか。
頭を抱えてしまうまどかの元に、知り合いの警察官である本田からの電話がつながり……?

本田は、全身傷だらけの面会謝絶状態になっていました。
何故こんなことになってしまっているのか。
本田の口から怪我をした理由……そして、その恐ろしい真相から彼が導き出した、Mの目的が語られるのです!!



と言うわけで、Mの暗躍がもはや「暗」とは言えないほどの規模となってきた今巻。
この後、まどかはさらなる選択を迫られることとなってしまいます。
それはMの正体、バイロケーションの真実を伝えるかどうか。
それを多くの人物に伝えると言うことは、突如現れて襲い来るMを相手に「戦う」ことが有効である、と言う事を知らしめる有効な手となるでしょう。
ですが同時に、その秘密を守るため、Mが更なる暴走をする危険性も秘めているのです。
まどかは一体どうするのか?
Mの正体を隠したままなら、Mは今まで通り人を殺していくでしょう。
正体を明らかにしても、やはりMはその正体を広められないように殺戮をしていくことでしょう。
どちらに転んでも死者は増えていく……
その絶望の選択肢、まどかはどう選んで、その選択がどんな結果を招くのか?
血の惨劇は、一層死臭を振り撒くこととなるのは間違いありません……!!

今巻でも小池先生の得意とするグロ描写と、外薗先生の得意とする殺人鬼のイカレた描写がマッチしたハイクオリティなスプラッタホラーが繰り広げられていきます。
その恐怖描写はさらにさえわたり、ストーリーも予想外の、さらなる容赦のない展開が連続することになります。
そして気になるMがまどかを殺さない理由、それは何なのか。
やはりMは、まどかの中に何かを見出したのか……?
今後の展開からも、目が離せませんね!!

ちなみに本来発売予定だった発売日が延期になった原因である、例のシーンですが……
カメラワークなどをちょっと変えて、すこしマイルドな描写にすることであの黒塗り状態を回避しております!
ちょっぴり物足りなさを感じる方もおられるかもしれませんが、やっていることは同じなだけにそのエグさは健在!!
安心して(?)ご覧ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!