nm0
今回紹介いたしますのはこちら。

「泣かないで魔王ちゃん」第1巻 エンチ先生 

Cygamesさんのサイコミックスより刊行です。


エンチ先生は、14年に「あかほりさとるの崖っぷち」初の漫画連載を始めた漫画家さんです。
その後17年よりサイコミにて本作の連載を開始。
この度めでたく初のオリジナル作品の単行本となりました。

そんな本作、昔ながらの王道RPGゲーム的な世界観で繰り広げられる、魔王と勇者たちの戦いを描くお話です。
と言ってもガッチガチのバトルではなく、勇者と魔王はちょっと変わった感じの戦いを繰り広げることになるようで……?



魔王城。
そこでは今まさに運命の決戦が行われようとしていました。
十三魔将が一、統括将軍・焦土のマドラーは、勇者たちの前に敗北寸前。
ですがそれでも、マドラーは立ち上がり、勇者たちに一矢報いようとするのです。
しかしそこで姿を現したものが。
その人物こそが……大魔王アスタロリン!!
その見た目は可愛らしい少女そのものですが、秘められた魔力は大魔王の名に恥じないもの。
マドラーとの戦いで勇者たちもまた消耗していますが……だからと言って目の前にいる魔王を見て逃げ出すわけにもいきません!!
とうとう最後の決戦が始まる……
そう思われたその時でした。
勇者だと思われていたそのパーティーが、突然魂のような姿のモンスターに姿を変えたのは。
実はこれ、勇者がやって来た時にまごつかないように、スムーズに応対(?)するためのリハーサルだったのです。
予想以上に盛り上がった最終決戦のリハーサルに、アスタロリンはじめ魔族たちは大盛り上がり!!
マドラーの奮戦ぶりもよかったし、その前のボスラッシュの連携もよかった。
そしてここに来るまでのえげつないダンジョンとトラップ、多くのモンスターたち……
これで準備万端、いつでも来い!勇者ども!!
そう言ってアスタロリンとその部下たちは高笑いするのです!

……が。
気がついてみれば、魔王軍はアスタロリン以外あっさり全滅。
アスタロリンは出るタイミングを完全に失ってしまいまして、袖のカーテンの後ろでどうしようと震えるばかり!!
nm1
ふたを開けてみれば勇者のパーティーはみんなレベル99。
いくらなんでもレベルを上げすぎってもんです。
このまままともに戦ってもアスタロリンは蹂躙されるだけ、かもしれません。
一旦退却すべきなのか、でも……とまごまごしていますと、参謀である邪教のファタリテがやってきまして、事情を聞いてきました。
ラスボスとしてさっそうと登場しようとしたら、勇者たちが怖くて出るタイミングがなくなってしまった。
……そんなアスタロリンに、魔王と言うワルだからこそ許される最後の奥義を伝授するファタリテ。
それは……だまし討ちです!!
勇者たちに「この世界を半分やろう」と持ち掛け、もし警戒を解こうものならその瞬間に奥義である「やみのいかずち」をぶちかます!!
幾ら勇者たちと言えども、やみのいかずちをまともにくらえば全滅は免れません!
それしかない、とばかりにアスタロリンは勇者たちの前に出ていき、そして大見得を切ってこう言うのです!!
よくぞここまで来た勇者よ!
だが貴様らはここで死ぬ運命よ、この大魔王アしゅたりょ※◎×▼&!!
……噛んでしまいました。
勇者たちは何も言わず、アスタロリンを見つめています。
その視線に焼かれながら、何とか平静を取り戻そうとするアスタロリン。
落ち着け、もう一回もう一回もう一回……
そんなことを考えてまごついておりますと、
nm2
なにこれちっちゃ!可愛い!この子が魔王なの!?と、勇者たちが魔王を一斉に取り囲んだではありませんか!!
何とかもう一回台詞を言いなおそうとするアスタロリンですが、勇者たちは構わず彼女をいぢくりまわします。
仮装じゃないか、でも耳とか角とかは本物っぽい。
尻尾は本物だ、角も頭から生えてる。
お肌すべすべ、髪の毛もつやつや……
自分の話を聞かず、ひたすらこちらを弄ってくる勇者たちに、とうとうアスタロリンはぶち切れ!!
nm3
聞けーっ!!と言う怒号とともに、アスタロリンはやみのいかずちをさく裂させたのでした!!

辛くも勇者たちを撃退したアスタロリン……
ですがその代償は大きく、全然うまくできなかった、と枕を涙で濡らす結果となってしまいました。
ファタリテは倒せたからいいじゃないですかと言うのですが……
倒された勇者たちはと言いますと、全滅して街に戻ったと言うのに、俄然やる気を出しておりました。
めっちゃ可愛かったな、今度は私にも抱っこさせてください、次はいろいろ準備していこう、などと発言。
これからは、アスタロリンの気持ちの休まらない毎日が続くことになりそうです……!



というわけで、アスタロリンと勇者たちの戦いが幕を開けた今巻。
この後もアスタロリンを愛でようとする勇者たちと、そんな勇者たちを何とか撃退しようとするアスタロリンとその配下たちの戦いは続きます。
アスタロリンはどうも困った目に会う星の元にあると言いますか、どじっこ属性gはあると言いますか……
その戦いのために、さんざんな目に会ってしまいます。
勇者たちも本気を出せばやみのいかずちを避けたり、そもそも出させず倒すことができるのかもしれません。
ですが勇者たちはそんな無粋なことはしませんで、やみのいかずちで全滅させられてしまうことを覚悟のうえで可愛いアスタロリンの元に足しげく通い……!
アスタロリンのかわいらしさをメインに、勇者たち愛(?)、そしてアスタロリンの部下たちのかいがいしいサポート。
そんな三本柱で本作は進んでいくのです!!

こう言った話のパターンが限られてしまうお話では新キャラの投入や舞台を変えてのシリーズなどが付き物。
当然本作にも新キャラクターは続々登場するのですが、今巻のラストでは思いもよらない展開から始まるシリーズに突入!!
一体どうなってしまうのか、そちらも見逃せない内容になっておりますよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!