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今回紹介いたしますのはこちら。

「魔法少女サイトSept」第1巻 原作・佐藤健太郎先生 漫画・宗我部としのり先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。



さて、18年4月よりアニメ放映も始まった「魔法少女サイト」。
本作は「あまえないでよっ!」「オッス!はるかちゃん」の宗我部先生による、スピンオフ作品となっています。
可愛らしい女の子が活躍する、いわゆる萌え漫画を得意とする宗我部先生が、この「魔法少女サイト」の世界観でどんな作品を描くのか?
気になるその内容はと言いますと……?



つららと雹花のダブルスの試合は正念場を迎えていました。
フルゲームのデュースまでもつれる大混戦、そこで雹花はそろそろ試合を決めなければならない、と焦りを感じています。
ダブルスの相手であるつららの体力がもう持ちそうにない。
そんな焦りとともに放たれたサーブは、相手のミスショットを誘います。
高く浮き上がって帰ってくるボール。
そのボールを、つららは的確に相手のコートに叩きこむ……はずだったのですが、相手もそう簡単に勝負を決めさせてはくれませんでした。
つららのショットは跳ね返され、その球は……つららたちのコートの端ギリギリに落ちてしまったのです!
が、雹花は執念深くその球に食らいつき、返球!!
それならばと相手は逆サイドに球を返すのですが……今度はつららが食らい付き、その返球は相手のコートへ。
これで試合は決着!!
見事つららと雹花のペアは優勝し、全国大会の切符を手に入れたのでした!!

雹花とつららは部活動の顧問や仲間だけでなく、学校中のみんなからも祝福されます。
そんな中で、つららを特別な目で見ている者がいました。
赤井くんです。
彼はつららにお祝いと言って、プレゼントを渡してくれました。
その中身は、ブサ可愛いマスコットのキーホルダー。
周囲の面々からは、大事な大会前にカップル誕生かよ、ともてはやされるのです。
雹花から見ても、赤井くんはとてもいいやつでして、あとはつららがどうするかだけ、と言った感じ。
あっちは絶対つららのことが好きだけど、付き合うのか?
そう尋ねてみますと……つららは少し表情を曇らせて、ダメだよ、私なんかじゃ、と自分を卑下するような言葉を漏らすのです。
つららがどんなことを考えているのか、雹花にはわかりません。
が、部活も恋も青春のうち、いつでも後ろからサポートしてやるから、と雹花はつららのサポートを約束するのでした。

大会まで残り四か月。
日もとっぷりと暮れた夜、自宅でつららに負けないように自分もしっかり調整しよう、と考えながら、そのスケジュールを描きこんでいた雹花。
ですが描きこんでいたペンのインクが切れてしまい、雹花はランニングがてらコンビニに向かうことにしました。
するとその帰り道、9時を回ろうかという時間にもかかわらず、制服姿のつららを見かけたのです。
そう言えば部活の後、トレーニングのメニューについて話があると顧問に呼び出されていました。
こんな時間まで話していたのか、と驚く雹花ですが、そこまで深く考えずつららに声をかけます。
が、つららは雹花から逃げるかのようにその場を駆けだしていってしまったのです。
一体これはどういうことなのでしょうか。
……実は、つららの身にはとんでもないことが起きていたのです……

つららは家に帰ると、トイレに駆け込んでいました。
そしてトイレの中で、あるものを使用していたのです。
それは……妊娠検査薬。
その結果は……陽性、を示していて……!!

雹花の元に、つららからのメッセージが届きます。
ごめん雹花ちゃん、私テニス辞める。
理由は聞かないで、本当にごめんなさい。
全国までこれたのに勝手なこと言って。
さよなら。
雹花はそのメッセージを見てすぐに駆け出し、つららの家の前へ。
そして電話をかけ、何も話さずに謝るだけのつららに改めてこう言うのです。
いつだってあたしがお前のことサポートする、と。
……ですがつららは何も言えず、私のことはもういいから、他の人と組んで、と言うだけなのでした。

つららはベッドに寝転がり、お腹をさすりながらひたすら雹花へ謝罪の言葉を繰り返していました。
……すると、モニターに光がついたのです。
そのモニターには、おかめのような顔が浮かび……そして、雄のです。
不幸よのぉ、不幸よのぉ。
そんなそなたに、魔法の力を与えよう。

翌日、つららの下駄箱には魔法のステッキが入っていました。
あの謎のおかめ……「魔法少女サイト」は幻などではなかったのです。
つららに与えられた魔法のステッキは、電動ドリルのような形をしていました。
それをそのままにしておくわけにもいかず、つららはバッグに突っ込んで教室に向かうのです……

心配する雹花から逃げ、放課後に向かったのは顧問の先生の元。
つららは、検査をしたらお腹の中に「先生の子供」がいた、と告げました。
そう、このお腹の中の子供は、顧問の先生との間にできた子供だったのです。
が、顧問の先生はあっさり「堕ろすぞ」と言い放ち……あげくの果てに、もうすでにできてるってことは、外に出さなくていいってことだろ、ラクでいいなとさっそく襲い掛かろうとするのです!!
さらに赤井くんからもらったマスコットを見つけると、すぐさま踏み壊して言うのです。
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あんな馬鹿はやめとけ、惚れた女がこんな女だとも知らないあの間抜け、一生経験できないかもな、お前一発やらせてやったらどうだ?と下卑た笑いとともに……!
つららはそのあまりに自分勝手な行動の数々にかっとなり……
顧問の先生に向かって、魔法のステッキを使ってしまったのです!!
すると顧問の先生は
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頭が破裂し……確認するまでもなく……死んでしまったのです。
自分で引き金を引いたとはいえ、目の前で起きたことを信じられないつらら……ですが、その顧問を殺害した瞬間を……心配してるつららを折ってきていた雹花が、見てしまっていたのです……!!

この人が悪いんだ、選抜に入れてほしければ言うことを聞け、全国前に負けたら写真をばら撒くって脅されて。
自分はやっていない、こんなことになるなんて思ってなかった。
つららは必死に雹花に言い訳を繰り返します。
そんなつららを……
雹花は優しく抱き寄せ、言うのです。
手伝え。
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埋めるぞ。



というわけで、またも絶望する少女の元に現れた魔法少女サイト。
今回もその魔法のステッキによって運命を捻じ曲げられてしまうこととなる主人公のつららですが……本作が今までの本編と違うのは、魔法少女サイトに選ばれてはいない雹花が共犯となるところ!!
この後語られることとなるのですが、雹花はつららに巣食われた過去を持っています。
その為、何が起きてもつららのことをサポートしようと心に決めていまして……
その結果、二人は一つの魔法のステッキを共有して使うこととなるのです!

二人はこの後どうするのか。
当然殺してしまった顧問の先生の処理もあるのですが、問題はそれだけではありません。
つららのお腹の中に宿る命をどうするのか?
雹花はつららにどこまで協力するのか?
そして、魔法のステッキを持ったものの元に例外なくやって来る、そのステッキを狙う別の魔法少女は……?
気になる要素は満載となっています!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!