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今回紹介いたしますのはこちら。


「はっぴぃヱンド。」第3巻 有田イマリ先生

スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックスより刊行です。


さて、1ヶ月強の期間、延々タイムリープをしてしまっている少女、茜。
なぜ自分はその期間タイムリープしているのか、そしてその期間内でなぜ自分は必ず殺されてしまうのか?
それを唯一の協力者である少女、さやかとともに探り、何度も何度も繰り返す日常の中で何とか少しずつ情報を集めていったのですが……?



命懸けで謎のエリアに侵入し、タイムリープに関するおもわれる資料を入手した二人。
やはり二人は殺されてしまったものの、このループの脱出に近づく一歩を踏み出すことができました。
その次の周回でさやかは、茜を連れて命懸けの探索をした危険地帯のはずの旧保健室へと連れて行き……その資料で得ることのできた情報を開示したのですが……
その新たな情報は、驚くべきものでした。
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茜はタイムリープなんかしていない。
さやかは、そう言うのです。
この田舎町で一か月ほどの間をタイムリープしていると考えていた茜でしたが、さやかは正確に言うとタイムリープ「できていない」と言います。
茜の記憶の中では、タイムリープはすでに今回で5周目に突入しています。
ふぁ、さやかは何やらコンピューターを叩き始め、こう告げたのです。
少なくとも、茜は200回以上この1ヶ月を体験しているね、と。
全ては、この田舎町に暮らすもの全員の頭に埋め込まれている、チップにプログラムされている予定異通りに、200回以上茜は殺されている。
さやかと、茜は被験体なのです。
この旧保健室だけではなく、この田舎町は、全てがその為だけの施設。
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タイムリープの実験をするためだけの……!!
茜はそれを観測される主験体で、さやかを含む学校の10人は茜の隣にいるための側験体だ。
そう言うさやかは、自分はどうやらもともと実験を作る側にいた人物なのだと予測していました。
何らかの不測の事態に備えるため、日誌に記憶を戻す術を記したんじゃないか?
かつてのそう考えていた自分の記憶は消され、体もこんなに小さくされてしまっているが・……
そんな結論にたどり着いたさやかは、茜に二つのものを渡しました。
この旧保健室に入るためのアイテムだったカードキーと、施設内の鍵です。
これ以上のことを知りたいのなら、自分でこの施設を見て回ると良い。
そう言って、茜を先に帰らせるのです。
さやかはスペアキーを探すからもう少し残っていくと言って施設に残ったのですが……
さやかの真意はそうではないようです。
茜がいなくなってほどなく、さやかの元になだれ込んできた三人の女子。
その手にはそれぞれ、拳銃が握られています。
さやかは、何故今自分がこうなっているのか分かっているようで……落ち着いた態度のまま、罰は受けるよ、ルールだからね、と手を上げるものの……その手には、手りゅう弾が握られています!
残り1か月間、茜には手を出すな、さもなくばこの施設ごとお前たちを殺す。
そう言って、逆に優位に立とうとするのですが……
そこに、一人の人物がやって来たのです。
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ああ大丈夫、約束は守るから。
それが、ルールだから。
今まで姿を現すことのなかったその人物は……この、一連の「実験」の鍵を握る人物であることは間違いなさそうです。
が、その人物を見たさやかは……その顔いろを、みるみる変えていき……!!

それから一か月間、嘘のように何事もなく日常は進んでいきました。
ただ一つ、あれ以来、さやかが全く姿を見せなくなったという点を除いて。
しかも今まで茜が殺されるスイッチだと思われていた、日誌の書き忘れをしてもなお、先生に起こられてちょっとした罰を与えられるだけに終わったのです。
平和な時間が流れ……そして気が付けば、7月10日に。
運命の7月11日を迎える、1時間半前。
とうとう茜は行動に移ります。
ループを越えて引き継げる日誌に今までの出来事を記し、そして……次に生きる人たちに希望を持ってほしい、と書き残して。

茜は施設のコントロールルームと思われる、巨大なモニターとコンピュータのある部屋へとたどり着きました。
いろいろと弄ってみているうちに電源は入り……
モニターに、様々な映像が一気に映し出されていきます。
そしてその中には、現在放映されていると思われるニュースも流れています。
……それを見て……茜は、とうとう理解してしまいました。
今まで200回以上繰り返してきたタイムリープは……タイムリープなどではなかった、ということを。
その真実は、さやかの予想していた現実よりもさらに残酷で、さらに驚くべきものだったのです。
流れているニュースからは聞こえてきた、無情な真実。
それは……!!



というわけで、いよいよこの物語の真実が明かされることとなった本作。
ここ数年ほどでものすごく流行ったタイムリープものだと思われていたこの作品、構造的にはタイムリープものではあるのですが……明かされた真実によって、単なるタイムリープものではないことがわかりました。
何故周回越えで持ち越せるものや場所があるのか、異なる部分がある周回があるのか、そして記憶の引継ぎが完全でないことやできていないことがあるのか?
それらの疑問の答えが一気に今巻でつまびらかにされることとなるのです!!

あまりにも衝撃的な真実が明かされたのち、物語は再び次の周回へ移行しながらも新展開へと向かいます。
黒幕と思しき存在が姿を現し、提案してきたあること。
その提案に乗り、打ち勝つことがこの茜たちが7月11日以降に生き延びることのできる唯一の手段となります。
このタイムリープに課せられたルールとタイムリミットの中で、その黒幕らしき存在が持ち掛けてきた提案を乗り越えるのは難しいと言わざるを得ないでしょうが……
やるしかありません!!
物語が鮮明に見えてきて、明確なゴールも見えてきた今巻。
と同時に、このタイムリープを乗り越えた後の展開もおぼろげながら見えてまいりました。
一体この後物語はどうなっていくのか?
「ハッピーエンド」にたどり着くのか?
そのハッピーとは、だれにとってのハッピーなのか……!?
ますます目が離せなくなってきた本作に、さらなる注目が必要ですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!