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今回紹介いたしますのはこちら。


「刃牙道」第21巻 板垣恵介先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、いよいよ武蔵とバキが対決することとなった前巻。
武器まで用意された地下闘技場で対峙した二人でしたが、バキを目の前にした武蔵は突如として叫びだし……!?


武蔵がバキの背後に見たのは、無限に拡がる荒野にずらりと並んだごちそうの……食い尽くされた跡。
対してバキが武蔵の背後に見たのは、生クリームで作り上げられた、巨大なお城でした。
バキは武蔵を前にして、何一つ与えずにこの世から消してやると言う決意のもとに戦いに挑んでいるのでしょうか。
武蔵はその事に驚愕し、思わず土星を上げてしまったというわけです。
バキの方はと言いますと、確かに生クリームのお城は甘くて「おいしい」相手ではあるとは思っているようです。
いるようですが、さすがに大きなお城と言うのは甘すぎ。
甘くて辟易しそうだぜ、と漏らすのでした。

遂に幕を開けた二人の戦い。
立ち上がりはやはり静かでした。
開幕を知らせるドラが鳴った直後、二人は開始前と全く同じ構えのまま動きを見せません。
ですが、戦いは確かに始まっているのです。
客席に座る数々の猛者たちはもちろん、様々な戦いを見てきたとはいえ、こと闘争に関しては素人と言える観客たちの目にもしっかりと見えているのですから。
武蔵から立ち上る、確かな「強さ」を。
何も手にしていないはずの量の手にしっかと握られている、
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二刀の姿を!!
すげえ。
観客の全て、そしてバキでさえも息をのまずにはいられないその強さ。
そんな緊張の直中で、バキは悠々と武蔵のほうへと歩いていきました。
あらら、もう持ってるね。
用意する必要ないじゃん。
顎で闘技場中央につきたてられた二振りの刀を差し、そう言うバキ。
ですが武蔵は、そんなバキを気に食わんと一喝するのです。
剣さえ持たせなければ何とかなる、そう思いあがる貴様らが気に食わん。
武蔵は開口一番そう語るのですが……そう簡単泣いてではないことは、バキが一番よくわかっています!!
バキは表情を変えず、こう言います。
剣さえ持たなきゃ何とかなる、そんな宮本武蔵ならどんなにか楽だろうに。
俺達は素手の宮本武蔵をなめちゃいない、そんなボンクラは一人もいない。
ただ、手の施しようもない、とは思っちゃいない。
言い終わるが早いか、バキの超高速のハイキックが繰り出されます!!
当たったのは……武蔵の髪の毛数本!!
流石の武蔵、紙一重で避けた……と思いきや、武蔵は左瞼からたらりと落ちた血を拭いました。
どうやら紙一重の、紙一枚よりももっとわずか、回避の距離が足りなかったようです!
武蔵は、そう捨てたものじゃない、とバキに語りかけたかと思うと、あの見えない斬撃でバキの左足を攻撃!!
たまらずバランスを崩して転んだバキの顔面に、
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思い切り蹴りをぶち込んだのでした!!

あの蹴り技を否定していた武蔵が、蹴った!?
その驚きもものともせず、バキはすぐ体勢を立て直して構えます。
武蔵はと言いますと、蹴ってみた、と余裕の表情。
バキのような腰から上への蹴りはともかくとして、転んだ相手にはなかなかの効果だ、と武蔵は自らも学習していることを明かすのです。
加えて言えば、以前勇次郎と立ち会った時、金的を蹴られると言う苦杯もなめさせられていたわけで……
そんな武蔵に一杯食わせた勇次郎に、バキは勝っている。
天晴なり、と武蔵はバキをほめるのですが……
バキはと言いますと、自分は認めていないと返事。
敗北ではなく勝利を認めないなど、格好をつけるな、勝ちは勝ちだ。
……そこまで話すと、武蔵はしゃべり過ぎた、と会話を一方的に中断。
そして……参る、と改めて本気の殺気を漲らせたのです!!
バキもまた、いつでもとそれを迎え討ちます。
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時代を跨いだ最強決定戦、武蔵VS勇次郎……まさにその続き。
今はあの時戦いを止めた、本部は車いすで観客席、邪魔は入りません。
この戦い、最後に立っているのは……!?
本格開幕となる武蔵VSバキ、先に動いたのは……武蔵でした!!



というわけで、武蔵VSバキの決戦が始まった今巻。
武蔵を中心に進んできた本作、今巻のこの戦いが本シリーズの最終決戦となります。
武蔵の強さに惹かれ、集ってきたグラップラーたち。
数々の戦士がその強さの前に破れ、傷を負わされ、あるものはその命を落としました。
果たしてこの最終決戦で、バキは宣言通り武蔵の命を奪ってしまうのでしょうか!?
勝つだけでもかなり困難と言えるこの戦い、逆にその命を奪われてしまうことも考えられるわけで……!!
さらに言えば、武蔵はこの蘇ったのちの戦いで、グラップラーたちから様々な技も学んでいます。
勝利を収めるのは誰なのか?
そして両者の命の行方は?
待ったなしの最終決戦の行く末を見守りましょう!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!