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今回紹介いたしますのはこちら。

「魔法少女サイト」第10巻 佐藤健太郎先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、新たな主人公を迎え、新シリーズをスタートさせた前巻。
魔法のステッキを手に入れた花夜は、ひょんなことから同じ高校に通う魔法少女、酒木と出会います。
酒木とともに、魔法のステッキをばら撒いている魔法少女サイトとは別の存在、「A」を探すことになった花夜なのですが、そこに謎の女が出現。
突然二人に襲い掛かってきて……!!



謎の女、霰矢ととりあえず協力関係になった酒木と花夜。
二人はそれぞれの目的のため、花夜がステッキとともに手に入れた「さつりく帳」を元に、魔法少女にあっていくことにしました。
情報を少しでも集めるため、そして魔法少女に触れることでステッキの力を一回だけコピーして使える、花夜のステッキに、魔法をストックするために。

出会った魔法少女達は、おおむね好意的に接触してくれました。
不幸のどん底でステッキを与えられたという共通点があるはずの彼女たち、共感できるところもあるのでしょう。
自身の能力まで教えてくれまして、情報のほうはともかく、魔法集めは順調です。
そんな二人が次に会うことにした魔法少女は……ショートカットの、太めの眉毛とそばかすが特徴的な少女でした。
その名は……
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潮井梨ナ!!
今までの本作を見てきた方ならご存じであろう、あの危険で非道、損得勘定が何より先に立つ厄介な女です!!

勿論彼女の内面など知るはずのない二人。
今までが順調だったこともあり、二人は躊躇することなく梨ナに話しかけました。
誰?と首をかしげる梨ナ、魔法少女サイトのことを尋ねられても、意味がわからないとデモ言わんばかりのリアクションでとぼけます。
ですが、花夜達も魔法少女で、さつりく帳に梨ナが載っていたということを明かしますと、さすがに認めざるを得ない様子。
自分の時にはこんなさつりく帳なんてなかった、と漏らす梨ナに、自分のステッキは少し特殊だったから、と補足する花夜。
梨ナは薄々他の魔法少女がいることには感づいていたものの、ステッキに様々な種類がある事を知らなかったようです。
ふーん、と目を細めて何かを考えた後……梨ナは自分のステッキを見せ、能力を解説してくれました。
ハンマー型のステッキ、それで叩くとどんな硬いものでも砕けるのだ、とのことです。
それを聞くと、酒木はこいつはいい、と言って踵を返して立ち去ろうとするではありませんか!
梨ナはそれを見て慌てて呼び止めます。
自分は何も知らないから、魔法少女サイトについて教えてほしい、せっかく仲間に会えたと思ったのに、としおらしくうなだれるのです。
が、それを見ても酒木は依然取り合わない、どころか、より反発を強固にするのです!
臭うんだよ、そいつは信用ならない。
それでもおどけてとぼける梨ナなのですが、酒木は花夜にステッキを使うように指示!
これはもうとぼけきれないと悟ったのでしょう、梨ナはとうとう本性を現し、ステッキで殴り掛かってくるのです!!
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梨ナのハンマーは、あたりさえすれば破壊力は抜群。
抜群ですが、残念ながらその能力がわかっていれば対処は難しくありません。
あっさりと対処は完了しました。
が、梨ナの中に、他にも魔法少女がいると言う記憶は残ってしまっていまして。
これが後の、梨ナのステッキ無差別収拾へと繋がっていくわけです……

それにしても酒木はなぜ梨ナが怪しいと気づいたのでしょうか。
なんでも、ステッキがたくさんある事を聞いて目の色が変わったこと、そして自分から「仲間」なんて軽々しく発言するやつは信じられない、とのこと。
ちょっと穿ち過ぎな意見泣きもしますが、ともかくそのおかげで助かったのだからよしとしましょう。
しかもちゃっかり梨ナのステッキもコピー済み。
二人は意気揚々とその場を引き上げるのですが……そんな姿を、じっと見ているものがいることに気がついていませんでした。
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いじめられていた花夜の唯一の理解者にして幼馴染、拓馬です。
拓馬はもしや、一部始終を見ていたとでも言うのでしょうか。
だとすれば、彼はこの後、どうするのでしょうか……!!



というわけで、花夜編も大きく動き始める今巻。
この後二人はさらに情報と魔法を集め、そして復活した霰矢とともに、「A」や魔法少女サイトについての調査をさらに進めていくのです。
が、そこで絡んでくるのが今巻の表紙を飾っている三炭。
魔法少女サイトと協力関係にあるらしい三炭ですが、ここで花夜達と絡み、どうなっていくのでしょうか?
少なくとも第1巻より以前の話であるこの段階で、三炭が殺されたり、ステッキを奪われてしまったりということはない、はず。
つまりそれは、夜花たちが逆に……!?
想像するのも恐ろしい展開が本当に実現してしまうのか?
それとも想像を覆す展開が待っているのか?
続々と新たな要素が明かされていき、そして驚愕の展開が待ち受ける本作、今巻も見逃せない内容に!!
この物語がこれから8巻までの展開とどう絡んでいくのか……楽しみは付きませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!