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今回紹介いたしますのはこちら。

「GIGANT(ギガント)」第1巻 奥浩哉先生 

小学館さんのビッグコミックススペシャルより刊行です。


さて、「GANTZ」「いぬやしき」と集英社さん、講談社さんと渡り合え浮きながらヒット作を飛ばしてきた奥先生。
今度は小学館さんのビッグコミックスペリオールに活躍の場を移し、新連載となりました!

奥先生の作品の最大の特徴と言いますと、やはりグイグイ引き込まれる物語の導入部。
今作ではどんな物語の幕開けを迎えるのでしょうか……!?


渋谷の街を撮影しながら歩く高校生、横山田。
彼はコンビニ受け取りにしていた通信販売の商品を受け取りに向かっています。
料金と引き換えに商品を受け取り、今度はまっすぐと自宅へ。
帰宅の挨拶をすると、自分の部屋に入り、商品の封を開きました。
中味はと言いますと……DVDです。
どうやらそのDVD、パピコと言う女優のエロスな映像が収録されたもののようで。
中味はしっかりあれでして、高校生である横山田が見てはいけないはずのブツ。
ですが横山田……しっかりとその物を使用するのでした!

翌日。
横山田は、友人と映画談議に花を咲かせています。
横山田と彼は映画部を所属しているようで、映画撮影の準備を進めている様子。
横山田の父親は大手映画配給会社のプロデューサー。
そんな家庭の事情もあり、横山田は将来映画監督を目指しているのです。
父親もその夢を応援しているようで、横山田は結構なカメラを買ってもらっております。
そのカメラで映画祭に出す映画を撮影しようとしているわけですが……問題は主演女優。
横山田は……秘かにあこがれを抱いている美女、篠崎さんにお願いしてみようとしているようです。
友人には、お前が篠崎と近づきたいだけだろ、と突っ込まれるものの……ダメでもともと、とりあえずお願いだけしてみることにするのです。

意外や意外、篠崎さんは面白そう、と主演を引き受けてくれるのです!
俄然盛り上がる映画部、横山田も一週間で脚本をかきあげる、とやる気満々になりました!
しかも篠崎さんも結構ノリノリのようで、映画が恋愛ものだと言うことを知ると、相手役横山田君がやるの?横山田君だと思ってた、予期見たら可愛い顔してるし、などと言いだし……!
さらに、キレイに取ってね、とポーズをとって見せる篠崎さん。
横山田のやる気はさらにアップし、うん!!と大きな返事をするのです!!

が、順調なのはそこまででした。
篠崎さんは突然主演を降板すると言いだしてしまったのです。
なんでも彼氏に断れと言われてしまった、のだそうで……
映画を撮れなくなってしまったショック、そして篠崎さんに彼氏がいたショック。
様々な感情が渦巻き……気が付けば横山田は、夢から覚めたかのように冷めた表情になってしまうのです。

家路につく横山田。
目に映るのは、どこの誰かも知らない仲のよさそうなカップルや、いつも駅前にいるヘルメットにブリーフと言う珍妙な姿のおじさんと言う……良くも悪くも、自分の持たない何かを持っている者達。
横山田の顔には何とも言えない寂しさが張り付いていて……
そんな時に今度は、目を疑うような貼り紙が目に入ってきます。
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「この街にAV女優のパピコが住んでます」
「たのんだらやらせてくれます。」
そんな怪文書が印刷された貼り紙が、壁にずらりと並べて貼られていたのです!!

慌てて自宅に帰り、町の情報を話し合う掲示板を当たってみる横山田。
その情報から察するに、どうやら本当にパピコはこの辺りに住んでいるようです!!
……が、パピコも何やら「チャラそうな彼氏」がいるとのこと。
横山田はまたも落胆することになってしまうのです。
悪いことは重なるもので、そこにお父さんがやってきます。
お父さんは映画監督の夢自体はサポートしてくれているものの、かといって甘やかすだけ甘やかすような人物ではないようで。
数学のテストが悪かったらしいじゃないか、映画監督だって大学くらいちゃんと出てないとなれないぜ、ほら勉強しろ!
次赤点取ったら、映画の予算も出せないからな。
……そう言って、横山田の尻を叩いて去って行くのでした。

夜。
眠りにつこうと言うところで、横山田はいてもたってもいられなくなってしまいました。
おもむろにゴミ袋をひっつかみ、家を飛び出し……そして、あの貼り紙の貼られた通りへとやって来たのです!!
そして、次々に貼り紙をはがし、ゴミ袋へと突っ込んでいき……
通りすがりの人の好奇の目を無視し、数学のテストのことが頭によぎり。
そうこうしている間に、貼り紙をすべてはがし終えたのでした。
ひと段落突いたところで、パピコのSNSをチェック。
イベントが行われたらしい名古屋にいる感じの流れのメッセージが表示されていたのですが……
そこに、こんな声がかけられたのです。
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君が貼ったの?
違います、と答えながら後ろを振り向くと……そこにいたのは何と、パピコ本人ではありませんか!!
パピコは、じゃあ何で画がしているのか、と尋ねてきまして……
横山田は、しどろもどろになりながらも答えます。
いや、パ、パピコさん、こまるかなって。
ファ……ファン、だから。
すると、パピコは、うそぉ、と言いながら……
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横山田を抱きしめるのでした。


というわけで、横山田とパピコが出会って幕を開ける本作。
映画監督を目指すと言うおぼろげな夢こそあるものの、悶々とした思いだけを抱え、満たされない日常を過ごしていた横山田。
そんな横山田の前に、大ファンであるセクシー女優、パピコが現れ……しかもあろうことか、横山田を抱きしめてくれました。
ただそれだけの、静かな物語の始まりとなったわけですが……本作はまずこの二人の関係をじっくり描いていこうという意図があるようで、この調子で静かに、じっくりと物語が進んでいく気音になります。
いわゆるボーイミーツガールものであるらしい本作なのですが、奥先生が単純な二人が出会って成長していく系統のお話を描くはずがありません!!
物語の毛色ががらりと変わり、本格的に動き出すのは、なんと第4話。
第4話でパピコは思わぬものを手にすることとなります。
そこから徐々に、本作が普通の日常を描くものではないことがわかります。
そして第9話で、この物語が本当のスタートを切ることになる、決定的な出来事が起こるのです!!
様々な不可解なファクターが絡み合い始め、物語の全体像すらいまだ見えない本作。
間違いないのは、これからとんでもないことが起こり、そしてその中心にパピコと横山田が巻き込まれるであろうと言うこと。
一体これからどうなってしまうのか、二人はその事態の中でどうするのか?
今後の展開から目が離せませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!