po0
今回紹介いたしますのはこちら。

「ポンコツンデレな幼馴染」第4巻 海月れおな先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。


さて、ポンコツ過ぎる幼馴染、早菜恵の介護……いや、そのツッコミや後処理をする羽目になってしまった翔太。
もう一人の幼馴染である加奈や、翔太の妹である千代子とともに、彼女の対応に追われる毎日を過ごしています。
目も当てられない失敗の数々を巻き起こす早菜恵ですが、果たして今巻ではどんな恐ろしい事件を勃発させてしまうのでしょうか……!?



昨日、こんなことがありました。
早菜恵が千代子のために、親子丼を作ろうと思った……のはいいものの、卵をレンジてチンするという暴挙を行ってしまい、千代子の顔面が卵まみれになってしまったのです。
卵をチンすると爆発すると言うこと自体は知っていた早菜恵なのですが、うずらの卵なら可愛いから大丈夫かと思った、とのこと。
結果として、小さな卵が大量に爆発するという、クラスター爆弾的な結果になってしまったのですが……
千代子はいい加減怒り心頭で、次に会う時に少しでもポンコツが直ってなかったら、見限りますからね!ととうとう見限りまで視野に入れる発言をしてしまうのでした!!
ちなみに早苗は「みかぎり」を、「みをかっきる」と聞き間違え、既にダメそうな空気を出していたのですが……

そして今日、相当千代子に絞られてたけど大丈夫かな、と翔太は彼女の様子を見に家へ向かいました。
とその時、折からの強風で干していた将太のパンツが早菜恵の家の玄関先に貼らりと落ちてしまうのです。
ちょうどその時、彼女が家から出てきました。
この後どうなってしまうのか?
翔太の脳裏には、まるでもうあったことのようにこれから起こるであろうことがありありと浮かんでまいります。
パンツを踏んで滑って転び、その際に宙に舞ったパンツがなぜか早菜恵の両手両足にスポッとはまり、セルフ拘束のようになってしまう姿が……!
ところがどうしたことでしょう。
彼女はやおらパンツの前にかがみこみ、拾い上げただけでなく、丁寧に畳んで仕舞います。
さらに
po1
玄関先に、男性者の下着の落とし物をあずかっておりますと言った旨の丁寧な貼り紙まで張ったではございませんか!!
とても早菜恵とは思えないその行動……
あまりに驚いた翔太は心配のあまり、どうしたの、ロボトミー手術でも受けたの!?となんだかすごい言葉をかけてしまいました。
冗談(?)はさておき、千代子のあの言葉のおかげでポンコツの改善が進んだんだね、と声をかけつつ、そのパンツを受け取るのです。
ですが彼女、ここでポンコツな発言をする……と思いきや、赤面してうつむき、黙り込んでしまうではないですか。
そのしおらしい姿を見て、やればできるじゃないかと翔太。
彼女を褒めついでに、もう一枚飛んでいってしまっていたパンツを探させてもらおうと探し始めますと、ほどなく発見。
そちらは細い木の高いところの枝に引っかかっています。
するとどうでしょう。
何も言わないうちに、脚立を持って来ているではありませんか!!
今までなら細い木でもかまわず登りだすであろうはずなのに……!
さらにその脚立を正しく足場にして……!!
今までなら脚立をトングのように(以下略)
そこまでは100点だったのですが、この後翔太の方がミスをしてしまいます。
まだ吹き続けていた強風にあおられ、脚立ごと転倒してしまったのでした。
幸いけがはないのですが……ここでまさかのラッキースケベが発動。
彼女の上に圧し掛かるように倒れ、なぜかはだけている服の下の胸をもむような形になってしまい……!!
po2
こんな教科書通りのラッキースケベができるなんて、ポンコツが改善している……という感想とともに、ごめんと謝りながら体を離す翔太!!
そう、早菜恵の怪力による反撃で、ぼっこぼこにされてしまう覚悟をしなければならないのです!!
すでにガードを固める翔太ですが……ここでなんと、赤面しながら翔太の手を引いて洗面所に連れ込み、優しく勝つ丁寧にその手を洗うことで胸の感触を消去すると言うしっかりした対応をするではありませんか!!
おまけに、先ほどは汚いものを触らせてしまってごめんなさい、と謙虚な言葉まで……!

不覚にもドキドキしてしまった翔太が家に帰った後も、お詫びにと菓子折りを持ってきますし、一体彼女に何があったのでしょうか。
こうまで簡単に直ると、今までのは何だったんだろうと首をかしげざるを得ない翔太なのですが……
その後せっかくだからとお菓子をふるまっていた時に事件は起こりました。
まるでラブコメのように、お菓子に伸ばした手と手が触れ合って、見つめあう二人……
彼女はほほを染めたまま、翔太を見つめ続け、そしてその手をお菓子ではなく、翔太の手へと置き換え……
あの、早菜恵ちゃん……?
翔太がそう声をかけると、なに、翔太、呼んだ?と、
po3
後ろから早苗が現れるではありませんか!!
早菜恵が二人……!?
いや、登場するなり腕に「ウズラの卵もチンはダメ」とでかでかと書いてあるのが見えたり、足をもつれさせてz翔太に頭突きをしたりと、この背後から現れた彼女こそ間違いなくいつもの早菜恵です。
ではこのしっかりした彼女は一体……!?
さらに追撃を加えようとする早菜恵を諫める彼女に、早菜恵は言うのです。
離してよ、お姉ちゃん!!
……超ポンコツな早菜恵に……超しっかりしたお姉ちゃんが、いた……!?



というわけで、ここに来ての新キャラ登場となる本作。
しっかりしている早菜恵の姉、紗那音なのですが、やはりなんだかんだと早菜恵と同じ血を引いておりまして、ただのしっかりものではなさそう!
その大人しさから早菜恵のポンコツへのツッコミ役としてはあまり期待できなさそうですが、それでもポンコツ修正へのお手本にはなりそう……ではあるものの、やはりトラブルの原因となりそうな予感もプンプンとしてくるのです!!

そんな紗那音の登場も注目したい本作ですが、それ以外のお話ももちろん忘れてはいけません!
風邪を引いた翔太を守るために千代子が早菜恵に一対一で挑むことになるお話、早菜恵の遊び友達であるお子様のコウタを掘り下げるお話……
さらに加奈の活躍もたっぷり描かれておりまして、今までのキャラクターもばっちり頑張ってくださいます!!
どのお話でも、度が過ぎた早菜恵のポンコツぶりが惜しげもなく披露されておりまして、読者の皆様も普通の笑いと乾いた笑いが混じってしまうことうけあい。
そんな翔太たちの苦労を分かち合ったりしながら読み進めていくのもよろしいのではないでしょうか!!

そして今回は巻末に番外編が!!
翔太、早菜恵、加奈の三人がまさかの異世界転生を……!?
続くかもしれないこの外伝も楽しみですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!