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今回紹介いたしますのはこちら。

「THE KING OF FIGHTERS ~A NEW BEGINNING~」第1巻 あずま京太郎先生 

講談社さんのシリウスKCより刊行です。 


あずま先生は、シリウスの漫画賞で09年に奨励賞、 10年に準入選を果たし。11年よりアニメ作品のコミック版「セイクリッドセブン」の策が担当でデビューされた漫画家さんです。
その後も原作付き作品である「サクラブリゲイド」を連載、18年に今度はゲームを原作とする本作の連載を開始されました。

本作はもう20年以上の歴史を持つ格闘ゲーム、「THE KING OF FIGHTERS」、通称「KOF」のナンバリングタイトル最新作であるKOFXIVを下敷きにした作品となっています。
KOFと言えば格闘ゲームですから、やはりバトルシーンが売りとなるのは間違いないところ。
そしてKOFには壮大なストーリーと、個性豊かなキャラクターと言うもう一つのウリがございまして、そちらの方はと言いますと……?



ロシアの某所に建っている、巨大なドーム型イベント会場。
それをはるか下方に見下ろせる、建設中のビルの上に三人の男が立っていました。
その中の一人……ヘッドホンをつけた男が、そのわきに立つ老人に問いかけます。
本当にいいのか?知らねえぜ、死人が出ても。
やっていいんだな、全力で。
男がそう言うと、男の背後に、巨大な……掌を模したような炎が姿を現すではありませんか!!
男の闘志と、力を現したような猛々しい炎の手。
それを見てなお、老人はにやりと笑い、無論、と答えるのです。
老人の手には、一通の招待状が携えられています。
その招待状は、ヘッドホンの男が求めてやまなかった、ある人物と会えるチャンスをつかむチケット。
やっと会えるのか、あの男に。
会って確かめる。
俺の力がどこまで通じるのか、魅せてやるぜ!!

そのイベント会場で、華々しくオープニングセレモニーが開かれようとしています。
THE KING OF FIGHTERS。
腕利きの格闘家たちが一堂に会し、3VS3のチーム戦で実力を競い合う大規模な格闘大会の。
今まで何度となく繰り広げられてきたこのKOFですが、今回は出場者も視聴者も史上最大の規模で行われる様子。
過去の大会では主催者の正体が謎に包まれていたり、そもそも誰なのかわからなかったりといろいろなことがあったKOFですが、今回の大会はしっかりと主催者が最初から顔を出し、このセレモニーでも開会のあいさつをしているのです。
彼の名は、アントノフ。
THE KING OF FIGHTERS、初代チャンピオン……を自称する彼、その経歴が本当はどうかは……なにせKOFがそんな感じですからよくわかりませんが、とにかく彼がこの大規模な大会を主催できるほどの財力がある事だけは確かでして。
アントノフは大歓声に沸く会場の中で、大見得を切ります。

世界最強の称号欲しくば、燦然と輝くこのチャンピオンベルトが欲しくば、俺様のいる高みまで登って来い、挑戦者たちよ!!
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では始めよう、異種格闘技大会、THE KING OF FIGHTERS、開幕である!!

大会の参加者たちは続々と会場にその姿を現します。
炎を操る古武術使い、草薙京率いる日本チーム。
その草薙京をつけ狙う宿命のライバル、八神庵率いる八神チーム。
そんな草薙家の炎を操る力を移植された強化人間、K'がリーダーを務めるチームK'。
サウスタウンの餓狼、テリー・ボガード擁するチーム餓狼。
超実戦空手、極限流のマスター三名からなるチーム竜虎。
あのヘッドホンの男、シュンエイをリーダーとするチーム中国。
永遠のサイキックアイドル、麻宮アテナとゆかいな仲間たちによるチームサイコソルジャー……
ずらりと並び立つチーム数は何と15!!
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いずれ劣らぬ実力者、曲者、業師ぞろいのメンバーが、トーナメントで争い合うのです!!
……ちなみにそれ以外にもう1チーム、この会場に渦巻く奇妙な気配を感じ取ってやって来ている様子。
一羽の鷹と共にやって来た黒髪の少女。
彼女もまた、この大会に嵐を巻き起こす存在となりそうです!!

参加者が出そろえば、いよいよ後は試合とその組み合わせが気になるところ。
早速決定した第1試合の組み合わせは……なんと、
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日本VS八神!!
いきなり宿命の対決となった今回のKOF、早くも波乱の予感が漂いますが……
その予感は、いきなり的中することになるのです!!



と言うわけで、久しぶりのKOFコミック化となる本作。
久しぶりと言いましても実はKOF14発売時に中国の漫画家さんによってコミック化されていたりするのですが、とりあえずそちらは少なくとも日本で単行本が刊行されなかったのでノーカウントとさせていただきまして……とにかく単行本化されたのは鷹岬先生の筆による「KOF96」のコミック化「THE KING OF FIGHTERS G」以来。
そんな久々の漫画化となる本作、原作の「14」が出てから少し時間が経ってからの連載となることもあってか、タイアップ物ならではの急いでいる感がないのがまず目を惹くところ。
今回の紹介ではサッと終わらせていただきましたが、出場選手紹介をまさかまさかの70P以上を裂いてたっぷりとやってくださいます!!
選手紹介はこう言った格闘大会を描く漫画で売りになる場面の一つではありますが、ここまでページを割いてやった漫画が今まであったでしょうか……!?
これもKOFと言うキャラクター性の強い原作あってこそとはいえ、ここからも本気度が感じられますね!!

そしてKOFファンならばおっと思う、一回戦から京と庵がぶつかり合うという構成もまた目を惹くところ。
本作の主人公はシュンエイと思われますので、京と庵の因縁を引っ張り過ぎない……と言う事もあるのでしょうが、いきなりこんなサプライズな展開がみられるのは面白いですね!!
そんな主要キャラたちがぶつかり合う本作には、その他にも様々なチームの出場します。
主要キャラのぶつかり合いがもちろんのこと、漫画になったらかませになっちゃうだろうなぁ、と言うキャラクターが活躍してくれるのも期待してしまいます!
予想不能の対戦が連続しそうなストーリーに、各キャラクターの活躍。
これからも目が離せませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!