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今回紹介いたしますのはこちら。

「六道の悪女たち」第11巻 中村勇志先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。



さて、闇金コウモリことミナミによって追い詰められてしまった課長一家。
六道達はみんなで働いて借金返済の協力をすることにしたのですが、悪女であるミナミが六道に惚れたことをきっかけとして課長一家の借金の回収を断念したのです。
これで無事自体は解決と思いきや、ミナミの仲間であったはずの仁と名残が南のため込んでいた金をすべて奪って逃亡!!
全てを失ったミナミを目の当たりにした六道は、これ以上お金で不幸になる人は見たくない、と彼女を助ける決意をするのでした!!



仁と名残は、大金を抱いてタクシーで移動していました。
ところがどうしたことでしょうか。
そのタクシーの運転手……
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乱奈ではございませんか!!
お話は24時間前に遡ります。
みんなで協力してお金を溜めようとしていた中で、乱奈もまた働こうとしていました。
ですが彼女は根っからの悪女、まともに働いた経験があるはずもなく。
六道のおかげでその牙こそ振るわなくなったもののコミュニケーション能力もほぼ皆無な彼女を雇ってくれるところももちろんございませんで、落ち込んで街中のベンチに座り込んでいたのです。
と、その時目に入ったのが通りがかったタクシー。
一服するか、と運転手さんが一息ついておりますと、そこにいきなり乱奈が顔を突っ込み、こう告げたのでした。
お前の服と靴と車が欲しい、と。
暴力こそ振るわないものの、全身から滾る威圧感は健在は健在。
運転手さんは逆らうこともできず、全てを差し出してしまったのでした……

その頃、なぜかバイト先の店長さんまで協力してくれることになった六道たちは、仁の行き先を探っていました。
普通ならば遠くに逃げてしまっていることでしょう。
ですがミナミたちは、金主である桜と言う人物に融資してもらっていたことがあり、そこに話を通さずに逃げるわけがない、と予測。
その桜がいる場所に行けばおそらく仁たちを捕まえられるでしょうが、さくらと言う人物は神出鬼没。
仁しか居場所も連絡先も知らず、ミナミは会ったことすらないと言うのです。
と、その時、店長がさっきタクシーが盗まれたと言うニュースがあった、関係している可能性はある、まずタクシー会社に確認を取っておく、とノリノリで協力してくれまして。
その店長の余計なお世話ともいえる行動が、まさかピンポイントでヒットしていようとは……その場にいた誰も気が付くはずもないのでした!!

一方の仁は、自分の選択を最善の判断だと一安心していました。
大金を抱えて歩いていればもちろん目について職務質問されかねませんし、公共交通機関でも目についてしまうでしょう。
タクシーならば運転手以外には荷物を見られませんから、一番安全な移動手段と言える……はずだったのです。
乗り込んだタクシーが、たまたま乱奈のひったくったっタクシーでなければ……
いつの間にか仁の乗ったタクシーはパトカーに追いかけられていました。
ミナミが通報したのか、いや、金を取り返すつもりなら警察には話せないはず。
どちらにしろこのままでは捕まるだけ……
どうすればいいのか?
仁が悩んでいたその時でした。
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突然タクシーが急加速、ドリフトまで決めてパトカーを振り切ったのは!!
とんでもない出来事に、一応は助かったはずの仁も仰天。
何してんだてめぇ!と叫びますと、乱奈は淡々とこう返すのです。
目的地までちゃんと連れて行く、そして乗車料金をもらう。
……予想外過ぎる展開についていけない仁なのですが、そこについてくるものもおりました。
猛然とタクシーを追いかける一台のバイク……
莇美です!!
莇美が一日限定で白バイ復活、盗難タクシーを追いかけていたのでした!!

天性の身体能力ゆえか、タクシーの運転も抜群のテクニックを見せた乱奈。
ですが相手はあのとんでもないテクニックを持つ莇美ですし、何より小回りの利くバイクのほうが街中でのチェイスには有利なはず。
実際すぐに莇美は追いつきまして、タクシーの一台くらい自分がこの場で捕まえてやる、と運転席に横付けするように並走、止まるようにマイクで声をかけるのです。
……確かに運転技術の差は歴然。
ですが逆に……腕っぷしの方は乱奈の方が圧倒的に上でした。
乱奈は運転席の窓を開けるとおもむろに手を伸ばし……
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バイクの前輪を鷲掴みしてタイヤの回転を完全に止めてしまったのです!!
とうぜん急停止したバイクから投げ出されてしまう莇美!!
ですが乱奈、人に暴力を振るわないと言う事をここでもきっちりと守りまして、空中に放り出された莇美の服をつかんで落下を防止!
一時停止するとそっと地面に下ろし、走り去ってしまうのでした……



というわけで、まさか乱奈が敵に回ってしまう事態に陥ってしまう今巻。
お互い知らないこととはいえ、一番敵に回したくないもの同士が敵対してしまうとは……!!
六道と乱奈がちゃんと正面から会うことができればすぐに事態は収束しそうではありますが、まず相手が向かう先がわからないのですからそれも難しいところ。
何かの手段で仁の行く先がわかればなんとかなるのかもしれませんが……

そして忘れてはならないのが、仁と名残にもそれぞれの理由がある事。
仁はなぜここまでして金を集めるのか?
ミナミを慕っていたはずの名残は何故こうして仁に従っているのか?
そしてミナミを相手に大金を奪うような大胆で狡猾な仁が従う、桜とは一体どんな人物なのか……
今までにないタイプの悪女と困難が立ちはだかったこのシリーズ、今巻にて決着!!
そして六道が向き合わなければいけないある問題を問いかけるシリーズへと突入するのです!!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!