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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕たちの新世界」第2・3巻 せきやてつじ先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、祖父の残した「未来に起きる事件」の写真を頼りに、その事件を未然に防ぐ活動を始めた絢女達三人組。
活動は大変ではありますが、人の命を助けるやりがいのある活動であったのは間違いありませんでした。
ですがそんな中で、一連の事件が一人の人物が原因で起きている可能性が見えてきまして。
三人組の中の一人、遼太は1年後に高幡不動で起きる35名死亡事故に巻き込まれて死んでしまう未来が予知されていたのですが……
事件の真犯人かもしれない男に突然拉致されてしまったのでした!!



手足を拘束され、口を封じられた状態で車のトランクに放り込まれた遼太。
絶体絶命のピンチではあるのですが、どこかで冷静さを残しています。
前に見た映画でこんなシチュエーションがあった、路面の凸凹や道を曲がるタイミングで犯人のアジトがわかるんだっけ?
そんなことを思い起こすものの、すぐに無事帰れるかどうかもわからないのに?と道程を覚えることに集中する無意味さを悟ります。
そして今度は、自分を拉致した相手……多摩東署の鴻上と名乗った男について考えを巡らせ始めました。
鴻上は絢女が事故に遭ったと言っていたのですが、おそらくそれも嘘でしょう。
彼が真犯人だとするならば、遼太を生きて帰すつもりもない、と考えるのが自然。
なのですが、予言によれば遼太が死ぬのは例の事件の時、1年後のはず。
ここで死ぬはずがない……と思いたいところですが、遼太たちは今までさんざん誰かが死ぬはずの未来を誰も死なないように変えてき続けてきています。
と言う事は、それと同じように、遼太がいつ死んでもおかしくない未来に変わっている、と言う事も十二分にありうるわけで……!!
サイアクだ……!!

翌日。
絢女と照彦は、遼太の安否を心配していました。
いくら電話やメッセージを送っても音沙汰がなく、日付が変わっても姿を現さず。
遼太の家の近くに住んでいる照彦は、様子を見に行こうとするのですが……そこで、遼太の携帯からの着信が入ったではありませんか。
慌てて電話に出まして、心配したぞと声をかける絢女なのですが……返ってきたのは鴻上の声。
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神薙絢女、西寺遼太はあずかってる。
警察に連絡すればこいつは殺す、生きたまま西寺遼太を返してほしければ、有馬照彦と二人で来い!
……絢女達にできる返事は一つ。
分かった、と頷くしかないのです。
絢女と照彦がやって来る確約が取れれば、もう鴻上にとって遼太を活かしておく意味がありません。
鴻上はすぐさま、遼太の始末に取り掛かり始めました。
両足の拘束を切りとり、口をふさいでいたテープをはがす鴻上。
すぐに遼太は大声を上げるものの、ここは人里離れた山奥の山荘、その声を聞きつけてくれる者はいないのです。
鴻上は拳銃で遼太の顔面を殴りつけ、歩くよう指示するのでした。

鴻上は銃を突き付けて遼太を銛の中へと進ませ、ショベルを朴りました。
そして両腕の拘束を解き、穴を掘れ、と指示。
……これはつまり、これから自分の死体を埋める穴を掘らせている、と言う事なのでしょう。
穴を掘っているうちに、遼太の中にふつふつと怒りが沸き上がってきました。
ここで俺、死ぬのかよ?
こんな人殺しだか刑事高わけわかんないやつに殺されて?
こんな山の中で誰にも知られず、まだ何もやってないのに!?
冗談じゃない!!
どうせこのまま大人しく穴を掘っても、待っているのは死。
遼太は怒りに任せてあがいてみることにしたようです!!
ショベルで掘った土を鴻上の顔面へぶつへ、視界を奪うことに成功!!
そしてその時の一瞬のスキをついて、思い切りすねをショベルで殴りつけ、穴から這い出して走って逃げだしました!!
ですがやはりはだしのまま拉致された遼太、足がこれでは逃げ切ることはできず……
追いつかれて引き倒されたあげく、さんざん痛めつけられてしまうのです!!
そして鴻上はこれ以上遼太を活かしておくのは得策ではないと考えたようで……銃を突きつけ、じっとしてろ、すぐ楽にしてやる、と引き金に指をかけて……!!
これで終わり?イヤだ!
遼太はこの期に及んでなお、足掻くのをやめません!
ぐっと鴻上の銃をつかんで、こう叫んだのです!!
秘密を知りたくないのかよ、どうして事件を俺たちが先回りして防げると思う!?
予言のスクラップブックがある、この先お前が何をするのかそのスクラップブックに書いてある!
1年後の高幡不動駅前の事件だってわかってるんだ!!
スクラップブックは俺がある場所に隠してる!
俺をここで殺せばスクラップブックはお前の手に入らない、この先どんな事件を起こそうとも仲間が未然に防いでやるからな!
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それでも俺を殺すっていうんなら、やれよ!!
……にらみ合う遼太と鴻上。
遼太の目に燃える光が、その言葉が単なるハッタリではないことを示しています。
鴻上はにやりと笑い、そんな面白いものがあるなら見せてもらおう、そう言って、絢女に電話をかけました。
そして、こう告げたのです。
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神薙絢女、予言のスクラップブックを持ってこい。
西寺遼太と交換だ。



と言うわけで、単行本2・3巻が同時発売となって完結を迎える本作。
鴻上に拉致されてしまった遼太は、何とか命を拾うことができました。
ですがあくまでそれはいったんの話、スクラップブックが届いた時にどうなるかはわかりません。
遼太はさらに何らかの策を講じ、この窮地から逃れることができるのでしょうか。
そして、絢女や照彦は遼太を救うために何か良い方法を見つけることができるのでしょうか!?
鴻上との戦いは思いがけない展開を迎え、そしてとんでもない決着を見るのです!!

そして物語はクライマックスへと一直線に進んでいきます。
断片的に明かされていく、鴻上の裏にいるものの存在。
その存在の正体が明かされ、その人物との戦いへと物語は発展!!
第3巻ではさらなる急展開が待っていまして、怒涛の最終ステージへとなだれ込んでいくわけです!!

こう言ったサスペンス的な作品で最も重要なのは、やはり真犯人が誰か、と言う事でしょう。
ぽっと出の人物では納得できませんし、だからと言って気をてらい過ぎるチョイスでも納得できないところ。
そのあたりもしっかりと考えられた真相と、クライマックスの盛り上がりと、最初から最後までバッチリ楽しませてくれる仕上がりになっていますのでご安心を!!
その驚き感動、そして完結後の未来も予感させるラストをぜひその目でご確認ください!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!