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今回紹介いたしますのはこちら。

「地獄楽」第4巻 賀来ゆうじ先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、謎の存在、てんせん様の登場により、一層危険を増した極楽浄土。
その圧倒的な力によって、不死の実を取りに来た囚人たちとそのお目付け役たちは次々に窮地に追い込まれてしまうのです。
そんな中でこの地に住んでいると言うほうこなる木でできた人間のような存在と、めいと呼ばれる少女に出会い……?



てんせん様が持つ異常な力。
その力の源泉が、「タオ」と呼ばれるものだと画眉丸はめいから聞きました。
ですがめいは人間の言葉が今一つ得意ではないため、一生懸命してくれているタオの使い方が理解できないのです。
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タオ、ツヨイヨワイ……ココロ。
カラダ、ツヨイヨワイ。
タンデン、マワス、ツヨイヨワイ……コワイ?
ほうこによれば、タオと言うのは万物に流れる力のこと、だとのこと。
この世の全てはタオの流転でできていて、それに触れることは森羅万象の根源に触れること、と言います。
よくわかりませんが、とにかくタオが使えるということはものすごいことだ、と言う事のようでした。
不死になる実を手に入れる為には、てんせん様をどうにかしなければなりません。
そしてそのてんせん様をどうにかするには、自分たちもタオを使えるようにならなければ話にはならない……
ですがいつどこでどう敵が襲い掛かってくるかわからないこの島で、悠長に練習している時間などないわけで。
そこで、成り行き上画眉丸と協力関係を結んだ男、巌鉄斎はこう言うのです。
戦い方なんざ戦いの中で覚えんだよ!
幸い練習相手には困らん!!
いつの間にか画眉丸たちを取り囲んでいた竃神たち。
油断ならない相手ではあるものの、油断さえしなければ画眉丸たちにとって、彼らは少し歯応えがある程度の雑魚にすぎません。
この相手を、タオを使いこなす練習台にする、と言うのです!!
巌鉄斎はひょいとめいをもちあげ、自分の肩の上へ。
タオの使い方の手ほどきを受けながら戦おうとしているようですが……
画眉丸は、竃神の群れの中に一匹、普通ではない存在が混じっていることに気が付くのでした!!

自らを「道士」と呼ぶその存在以外は、やはり物の数ではありません。
巌鉄斎と画眉丸は次々と竃神を片付けて行くのですが、めいは今彼らが振るっている力は「ツヨイツヨイ」で、タオを使うための「ツヨイヨワイ」ではないと首を振るばかり。
そうこうしている間に、とうとうあの道士が戦闘に参加してきてしまいました。
不可視の力、タオを操る道士。
その参戦は、戦局を一気に変える可能性を秘めているのですが……
どうしたことでしょう、道士は突然自らの衣を脱いで地面に敷き、
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めいをその上に座らせたではありませんか!!
密かに探しておりました、めい様。
あっけにとられる一同を尻目に、道士は続けます。
めいが城から追放されて数百年、道士たちは途方に暮れていた。
リエン様の言いつけもあって探しには行けなかったが、こうして再会できて感無量だ。
さあ一緒に帰ろう、自分たちにはめいの助けが必要だ。
……一体どういうことなのでしょう。
道士は、めいは本来てんせん様と同格の存在で、人間を養分とする存在なのだ、と画眉丸たちに告げてきます。
どうやら同志たちは演技などでこうしているわけではなく、心の底からめいの事を求めている様子。
このままめいを彼らに渡すべきなのか……?
そんなことを考えるものもいないではないでしょう。
めいを渡せば、とりあえずこの場を逃れることはできるでしょうから。
画眉丸は頭の中で計算を始めます。
やはりめいは人間ではなかった、何か事情があるようだが、これ以上厄介ごとにかかわっては先を見失うかもしれない。
本来の目的、自分がこの役目に参加した理由を、今すべきことは何かを考えろ。
その時、振り返っためいは
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瞳に涙を湛え、助けを求めるような顔で画眉丸を見つめていて……!!
気が付けば画眉丸は、めいをかばうような位置に立っていました。
事情は知らないし、勇み足かもしれない、そもそもワシの柄じゃないし、面倒だし。
自分でもまさかこんな衝動的に動くとは……

だが、また泣かれてもかなわんし、それだけでもよしとするか。
……画眉丸の心は決まったようです。
となれば道士も、矛を納める理由がありません!
どうやら道士は二人いたようで、戦闘態勢に入ります。
どうせお前たちを「丹」にするため我らは来たのだ。
何も変わらん、めい様は連れて帰る。
すぐさま構える画眉丸。
ですが、画眉丸よりも激しい敵意を燃やしたのは、巌鉄歳でした!!
もう一人現れた道士とともに姿を見せた、舞い飛ぶ無数の蝶。
その蝶は……巌鉄斎が片腕を失うきっかけとなった蝶です!!
あいつ、あの蝶の親玉か?
ブチ殺してやる。
……どうやら2VS2となるこの戦い。
激戦となるのは間違いない、その結末は!?




と言うわけで、タオの習得が目先の目標となった今巻。
このタオが使えるのと使えないのとでは、てんせん様との戦いが大きく変わるのは間違いないでしょう。
ですが、今一つつかみきれないめいの説明だけでは、なかなか使いこなすことは難しそう。
しかもその使いこなす練習もできずに、そのタオを操る道士との戦いをしなければならなくなってしまうわけです!
果たしてこの戦い、どうなっていくのでしょうか?
画眉丸はタオを使えるようになるのか、今までのように決死の忍術で強引に切り抜けるのか、それとも……!?

そしてそんな危機が迫っているのは画眉丸たちだけではありません。
てんせん様から逃げ出したヌルガイ達、そして同じように道士に襲われてしまう亜左兄弟もまた窮地に追い込まれています。
その戦いの鍵を握るのは、やはりタオでしょう。
タオをつかめさえすれば、そのピンチを逃れることもできるはず。
タオを使えるか使えないかが生死を分ける、一瞬も見逃すことの出来なバトルがひたすら繰り広げられるのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!