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今回紹介いたしますのはこちら。

「明日ちゃんのセーラー服」第4巻 博(ひろ)先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、何事にも全力奈元気いっぱいの少女、小路とそのクラスメイト達の日常を描いていく本作。
前巻では体育祭に向けた練習をメインに物語が進んでいきましたが、今巻ではどんなお話が栗比遂げられるのでしょうか……?



体育祭も終わり、いつもの日常に戻りつつある小路たち。
ですがいつもの日常と言いましても、中学校生活一年目の「いつも」は、今までのいつもとはまた一味違います。
その日は、近くの神社で夏祭りが行われる日。
小路ももちろん楽しみ尾にしているお祭りなのですが、小路よりも彼女の妹、花緒の方がこのお祭りを楽しみにしていたようです。
ダッシュで学校から帰りますと、すぐに浴衣に着替え、小路の手を引っ張って一目散にお祭りへ。
人でにぎわう境内に目を輝かせる花緒、小路を引っ張って気になるところに行こうとするのですが……
そこで小路は、同じクラスの水泳部、りりと出会ってそっちにあいさつに行ってしまいました。
その間待ちぼうけを食わされることになってしまった花緒はふくれっ面。
待ちぼうけさせたのはもちろん、りりが小路の事を気安く「こみち」と呼ぶのもなんだか気に入らないようでして。
あんまり自分をほったらかしにすると拗ねるよ、拗ねた自分はすごく面倒なんだから、と言いだすのです。
……が小路にとってはそんな花緒の扱いは慣れたもの。
かき氷を買ってきておりまして、おじさんがサービスでたっぷりかけてくれた練乳のところを花緒に全部あげる、と差し出しますと……
そんなサービスされたって、と文句を言っていた花緒が一変、
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にっこにこの笑顔になってしまうのでした。

今度こそ花緒がお姉ちゃんを独り占めする……と思いきや、今度は鷲尾さんと苗代さんに出会いました。
またまたその二人とお話に花を咲かせている間に放っておかれてしまう花緒……
今度こそ機嫌を取り戻すのは無理、と思いきや、高身長の鷲尾さんに高く持ち上げられた状態でぐるぐると旋回させてもらう、と言うアクティヴィティをしてもらうと、またまたあっという間に奇岩が直ってしまうのです。
さらにそこにリンゴ飴の追い打ち。
……花緒はリンゴ飴をなめながら、花緒は一人心の中でぼやくのです。
お姉ちゃんはずるい、花緒が好きなもの全部知ってるから。
花緒の見つめる先には、また別のお友達と仲良さそうに話している小路の姿が。
このまま待っていても、また小路にうまいこと機嫌を取られて有耶無耶にされてしまうだけ。
そんなことを幼心に感じ取ったのでしょう、花緒は一人で良いもん、とその場をひとり離れてしまうのでした!!!

龍守逢。
クラスでは谷川さんに続いて勉強のできる優等生ですが、気が強くて短気なところもある女の子です。
彼女は夏休みに入ったところで、今までの中学生活を振り返っていました。
谷川さんに試験で勝つことはできなかったし、体育祭でもクラスのお荷物みたいなものだった。
落ち込んだ気分を晴らすきっかけになるかと浴衣でお祭りに来ては見たものの、やはりその気分は一向に晴れないのです。
一人縁日を歩きながら思わずため息をついていますと、背後から声がかけられました。
ねぇねぇ、ほどけてるよ。
龍守さんの帯がほどけているのを指摘したのは、花緒でした。
ほんとだ、と慌てる龍守さんの顔を顔を見た花緒、すぐに彼女が知った顔である事に気が付きます。
体育館で一番うるさかった人!
なんだか不名誉な覚えられ方ですが、龍守さんも花緒の事を覚えていまして……何よりほどけた帯のことでいっぱいいっぱいになってしまいました。
帯の結び方を知らない龍守さん、もういっそちょうちょ結びしてさっさと帰ろうか、などと考えたのですが、なんと花緒は帯の結び方を知っているとのこと。
結局花緒に結びなおしてもらうことになったのですが、龍守さんは惨めな気持ちがますます募ってしまうのです。
このことお姉さんには内緒よ、と念を押しまして、それにしてもよく自分の事を覚えてたわね、と花緒に尋ねる龍守さん。
小路は家で写真を見せながらたくさん話をしてくれるから覚えていた、とのことなのですが、そこで龍守さんは自分が彼女にどう評価されているのか気になってしまいました。
なんか怒ったりしてた?体育祭の事とか。
意を決してそう尋ねてみますと、花緒はすぐさまこう返してくれました。
ううん、全然。
あんなに練習頑張ってて、テストもできて凄いってお姉ちゃんびっくりしてた。
……褒められてまんざらでもない龍守さん、顔を朱に染めながら、こっちのセリフだっつの、と思いながら、相槌だけ打ちます。
するとその時花緒が、龍守さんが後頭部につけていたお面に気が付きました。
このお面どこでとったの?
そう目を輝かせる花緒を見て、龍守さんは帯を結んでくれたお礼にお面を上げようかと尋ねるのですが……
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花緒はぶんぶんと首を振り、500円ある、自分でとりたい!と真剣な表情を浮かべるのです!!
……500円では射的は一回しかできません。
小さな彼女が、射的一回で狙ったものを取れるでしょうか……?
そこで龍守さんは髪の毛を結びなおし、花緒に言うのです。
上手な取り方教えてあげる。
いくつ欲しい?

射的場でしっかりした狙い方を教えてあげる龍守さんなのですが、残念ながら背の低い花緒ではそのうち方ではうまい事狙いが定められません。
そこで龍守さんは気合一発、うりゃっと抱きかかえた状態で撃たせてあげるのですが……
花緒の射撃は命中せず、龍守さんの体力もつきそうになってしまいました。
そのまま力を振り絞りながらアドバイスをしながら修正していくものの、お面の的に近づくだけで当たりません。
弾は最後の一発。
そこで花緒は提案します。
かたぐるま、と。
肩車なんてしたことがない龍守さんですが、花緒はよくしてもらっているから大丈夫だと自信を見せました。
龍守さんも身長は低い方ですから、肩車をすればきっと照準をつけるにはピッタリの高さになるはず!!
肩車状態になった花緒は、今までよりずっと安定した姿勢を取ることができました。
そして、じっくり狙いをつけ……龍守さんの気合も乗った弾丸が……
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放たれたのです!!



と言うわけで、明日ちゃんもセーラー服もあまり登場しない夏祭りの一コマを描くエピソードの収録された今巻。
お姉ちゃん大好きながら、放っておかれる形になってしまった花緒と、小路はともかくとしまして他の女子とは今一つ仲良くなれていない龍守さん。
そんな二人が出会い、一体になって頑張るエピソードは、読んでいくうちに自然と応援したくなってしまうことでしょう!
花緒もなのですが、今まであまり掘り下げられていなかった龍守さんが見せる様々な表情はやっぱり他のキャラクターと同じくとっても魅力的!
小路のクラスメイトにまたまた気になる人物が増えてしまいました!!

そんな夏祭り編以外では、やはり今巻の前半を丸々使った体育祭後夜祭のエピソードは必見と言わざるを得ません!!
体育祭の様子は前巻でしっかり描かれていませんでしたが、今巻の後夜祭で行われる、木崎さんの伴奏に乗って踊る小路の様子とともに振り返っていく、と言う形で描写されていきます!!
あんな種目やこんな種目で、小路をはじめとした1年3組の面々が奮闘し、力いっぱい応援していく。
そんな様が博先生の細やかでみずみずしい絵柄で描かれていくのです!!
そんな様子を彩る、ここぞと言うところでのカラーページの使い方もまたステキ!!
体育祭での奮闘、その結果。
小路たちの晴れ姿とともに、見逃す手はございません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!