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今回紹介いたしますのはこちら。

「火ノ丸相撲」第22巻 川田先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。



さて、刃皇の引退がかかった九月場所を前に、それぞれがそれぞれ気合を入れなおす夏巡業。
鬼丸はそこで異様とさえいえる怒りを見せつけるのですが、その力は刃皇に届くのでしょうか……?



九月場所、初日。
鬼丸の相手は……大典太です!
国宝の中でもとりわけ気難しい大典太ですが、鬼丸とは趣味が合うこともあって仲が悪くはありません。
ですが、勝負となればそんなことを感じさせないのがこの二人!
体格は大典太が幕内で最高身長の204センチ、鬼丸は最小の157センチと身長も対称的ながら、その闘志はどちらも同等に強大なのです!!

刃皇打倒と言う野望に向けてどちらも負けられない鬼丸と大典太。
ですが、打倒刃皇と言う一点において、大典太は誰よりも強い思いを抱いています。
その理由は、ひとえに大典太の兄、大景勝。
大景勝は日本人大関として長い間、打倒刃皇の第一人者としての注目を浴び続けていました。
ですが、大景勝は結局本当の意味で刃皇を越えることはできず、引退することに。
そんな事情もあって、大典太は刃皇に勝って優勝しなければ、刃皇を越えたことにはならないと強く思い続けています。
その為にも、初日からつまずくわけにはいかない……!
とはいえ、鬼丸もまた土俵に強い思いを持っているのは同じ。
師匠をして、気の毒になるほど老いこんでいると言う鬼丸……
果たしてこの一番、勝利と手にするのはどちらなのでしょうか?

元横綱、大和国親方は、この戦いをこう睨みました。
大典太はまず、鬼丸の「低さ」に惑わされない事。
大典太はそのリーチを生かした突き押しで挑み、鬼丸は中に潜り込んで廻しを引きたい……と言いたいところですが、鬼丸は「鬼車が打てない」と言っていた。
と言う事はおそらく、鬼丸も突きで戦いを挑む……打撃戦になる、と!

支度部屋のテレビで刃皇が見守る中、二人の取り組みは幕を開けます。
大典太が立ち合いで選択したのは諸手突き!
大典太自慢のリーチとパワーで上体を起こし、有利な体勢を作ろうとしたのですが……鬼丸もそれを予想していたのでしょう!
鬼丸が選択したのは、強烈な張り手!!
強烈な左の張り手は大典太の顔にクリーンヒットするのですが……すかさず大典太も反撃を開始します。
その反撃の一手は……強烈な、張り手!!
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学生相撲から大相撲になり、張り手が解禁されてパワーアップしたのは鬼丸だけではありません。
大典太の凄まじいリーチとパワーで繰り出される張り手は、「万雷」と称されるすさまじい絶技!!
縦から、横から、変幻自在に襲い掛かる張り手はその威力も壮絶で、手数も多いと言う、鬼丸の張り手を上回るかもしれないレベルの物です。
それでも鬼丸は引きません。
ここで引けば、一気に押し切られてしまうのは火を見るよりも明らかなのですから!!
張り手には張り手で応戦する鬼丸!!
土俵の中央で張り合うその姿は、大和国の予想した通り……いや、その予想すらも上回る、まさしく超打撃戦!!
会場が割れるような歓声が沸き上がる中、土俵上の二人は何を思うのでしょうか。
大典太は激しい張り合いの中で、歓喜の感情も抱いているようです。
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お互い背負うものがある。
それとは別に、初顔合わせのこの一戦を、幕内の土俵で向かいあうのを、楽しみにしてたのは俺だけじゃねえよな、鬼丸……!!
強烈な張り手とともに、自身の思いもぶつける大典太。
……ですが、鬼丸は大典太と同じでいながら、まったく違う思いをその胸に滾らせていたのです。
駄目じゃ、足りない、もっと踏み込め、でないとこいつには……
恐怖を、痛みを殺せ。
全力で、ぶつけ合おうぜ。
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……鬼丸の顔には、あの時の……修羅の相・無道……死にたがりの相が浮かんでしまっています。
自分は幸せになれないみたいな、そんなこと言わないで。
礼奈のそんな願いもむなしく……



と言うわけで、運命の九月場所が幕を開ける今巻。
鬼丸の最初の相手は、大典太。
国宝世代で最も刃皇と因縁があると言っていい大典太ですが、刃皇に勝ちたいという思いは鬼丸も同じです。
ですがその恵まれない体に漲らせているのは、未来を削って今の勝利を掴み取る、刃皇曰く「死にたがり」の力。
その力だけで、並み居る強豪をなぎ倒し、刃皇に土をつけることができるのでしょうか。
仮にそれができたとしても、その先に待っているのは土俵との別れではないのでしょうか……?
あまりにも壮絶で、悲壮感に溢れた鬼丸の相撲。
川田先生のダイナミックな筆致で描かれるスピーディーでパワフルな体と体のぶつかり合い、そして感情の伝わって来る心と心のぶつかり合いは今巻も健在!!
絵でもドラマでも戦いでも、見るものを引き込む鬼丸の全力の相撲、見逃す手はありませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!