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今回紹介いたしますのはこちら。

「ワールドトリガー」第18巻 葦原大介先生 

集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行です。


さて、4人目のメンバーとして、ヒュースが入隊することに決まった玉狛第2。
ですがそのヒュースの目的でもある遠征に参加するには、まだまだポイントの上積みが必要です。
とにかく1点でも多く得点し、上位チームの得点を1点でも減らしたいところで迎える第6戦は、まさにそのポイントレースで競り合う上位、3位の生駒隊と5位の王子隊!!
果たして玉狛第2は、この大事な一戦で勝利を掴み取ることができるのでしょうか!?



いよいよ幕を開けたランク戦。
今回の戦場は、ごく普通の街中と言った風情の「市街地A」です。
戦いの行方を左右する初期配置は、生駒隊が比較的集まっている感じで、やや有利と言ったところでしょうか。
まず修は遊真と千佳の位置を確認し、早速ワイヤーを張るのに適した場所に向かいます。
そして王子隊はセンサーを確認。
どこにいるかわからないことが一番のアドバンテージとなるスナイパーは当然センサーに映らないバッグワームを使うわけですが、そんなスナイパー以外にも姿を消している者が一人いました。
おそらくそれは、ワイヤーを貼る場所を知られたくない修のはず。
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それを確認し、王子隊は狙いを絞るのでした!!

そんな中でいきなり動きがあったのは、生駒隊の隠岐でした。
予定していた狙撃ポイントについたのですが、いきなり王子隊の樫尾に発見されてしまうのです。
すぐさま弾を打って迎撃しようとする隠岐なのですが、樫尾は球を避けた後、そのまま離脱してしまうのです。
やはり狙いは修の様子。
初期配置はランダムに決定するものの、配置される隊員の間はほぼ等間隔にあけられています。
その為、センサーを見て「反応しなかった位置」を把握しておくことで、そのあたりにスナイパーがいることを知ることができるのです。
そして今一つその場所がわかったと言う事は、残る北東と南東、その二つが修と千佳と言う事。
生駒隊が本格的に動き出すより前に、放置すると厄介なことになる修を落としておこう、と、王子隊は一気に修か千花がいるはずの場所へと向かうのです!!
が、そうとわかって泳がせておく遊真ではありません!!
すかさず北東の方向へと走りだすのです!!
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それはあたかも実力では一枚劣る修をカバーしに向かったかのように見えるわけですが……実際、そこにいるのは千佳。
修を倒して有利を取ろうとしたそこにいるのは、地下の協力極まりないレッドバレットと、駆けつけてきた遊真の攻撃。
遊真があえてそう動くことで、「いるのはわかるが誰かわからない」と言う状況を利用したのです!!
が、やはり相手はB級上位。
修だとあたりとつけて向かう方向にある、スナイパーが有利に運べそうな建物を発見すると、遊真の動きが罠である可能性に気が付きました。
そこで念のため、樫尾にバッグワームを装備させて、もう一つの反応に向かわせることにしたのです。
狙いに気が付かれた……?
修もまた、一人センサーから消えたことでその事を察知します。
さらにマイペースな生駒隊もここで動き、不意打ちを防ぐためにも南沢が姿を消しました。
そして向かった先は……修のいるポイント!!
ほどなく、ほとんど同時に樫尾と南沢が街中に張り巡らされているワイヤーを発見。
樫尾から報告を受けた王子隊もそちらへ向かい始め……!!
その動きに感づいた遊真は、修に自分と千佳もすぐそっちに向かう、と告げますが、正直言って二人を待っている暇などありません。
ここでなんとか時間を稼がなければ、修はなすすべなくやられてしまうでしょう。
いきなり選択を迫られる修。
今のところ、6割がたワイヤーは張り終っています。
では、そのワイヤーを最大限に生かして、向かう撃つべきなのでしょうか?
ですが相手はB級上位でバリバリ戦闘をこなしてきた近接戦闘の腕利き、それも二人。
いくらワイヤーの利を完全に活かしたところで、勝つことは難しいと言わざるを得ないでしょう。
そこで修が取ったのは……
アステロイドを上方へ放ち、あえて周囲に気付かれるように建物を破壊する、と言う行動だったのです!!
当然誰かが何かをしなければアステロイドが放たれることはありません。
樫尾がほとんど反射的にそちらに向かうと……そこにいたのは
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南沢!!
南沢と樫尾は別チーム。
こうして鉢合わせしてしまえば、じゃあ一緒に協力して修を探して倒そう、とはならないわけで。
修は敢えて自分の居場所を教えて身を隠すことで、厄介な敵を、厄介な敵に潰してもらうと言う閃絡をしたわけです!!
もう何もしないまま、やられるわけにはいかない……!
そう硬い決意を胸に秘める修!!
果たして修はこの戦いで、その決意と成長を見せつけることができるのでしょうか!?



と言うわけで、注目の第6戦を完全収録した今巻。
今巻でも本作ならではと言った、様々な思惑と戦術が入り混じる集団戦がしっかりと描かれています。
自分がどれだけレベルアップしても、他の隊員たちも同じように、もしかしたら自分以上にレベルアップしているかもしれない。
そんな一朝一夕では埋まるはずのない実力差を、修は持ち前の考えることで埋めることができるのでしょうか!?
そんな修の作戦とともに、千佳や遊真の活躍も披露されていきます。
今まで以上に苦戦することは間違いないこの戦いで、二人の成長も見せてほしいところ!!
生駒隊、王子隊の打つ手も気になるところですし、一瞬たちとも見逃せない内容となっています!!

さらにその後には、次の戦いに向けて動き出すヒュースの様子も描かれます。
当然C級など相手ではないであろうヒュースですが、やはり出る杭と言うのは目立つもので……?
こちらの様子も必見ですよ!!



と、この単行本刊行から20か月以上経過してしまった18年12月、いよいよ続巻となる第18巻が刊行されることとなりました!!
葦原先生の病状もだいぶ良くなったようで、週刊少年ジャンプにて連載を再開。
今までのみ収録分と合わせて第18巻分となる5周連載後、単行本刊行と同日発売のジャンプSQに移籍して本格連載再開となります!!
週刊連載はやはり大変なのでしょう……
単行本刊行ペースは必然的に遅くなるとは思いますが、その分おそらく1話のページ数は増えるでしょうし、そうなればじっくりとした戦局も描きやすくなるはず。
そんな利点もありますし、お体に無理のかからないレベルで頑張っていただきたいものです……!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!