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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕のヒーローアカデミア」第21巻 堀越耕平先生 

集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行です。


さて、ジェントル・クリミナルの野望を防ぐことに成功した出久。
無事雄英祭は執り行われ、エリの笑顔を見ることもできました。
ですがそんなときに動き出す、ヴィラン連合の魔の手!!
今までにない強大な力を持つ脳無の強襲に、現在のNo1ヒーロー、エンデヴァーは苦戦を強いられてしまうのですが……



新型脳無強襲事件の余韻がいまだ残るある日、出久は奇妙な夢を見ました。
顔の上半分と右こぶしだけを残し、あとの部分は黒い靄のようになった状態の出久。
そんな彼の横には、綺麗で精悍な顔つきをした女性が経っています。
そしてその奥にも何人かの人々が並び立っています。
これは、以前にも見た、でも以前よりもはるかに鮮明な……「ワン・フォー・オールの面影」。
顔の上半分と右こぶし部分以外の自由がきかない出久は、しゃべることも動くこともできないまま、並び立っている人々と共にある光景を見ることとなります。
なぜ抗うんだ、僕と征こう、愚かで可愛い弟よ。
そう語りかけている男は……見た目こそ今とは全く違うものの、その忘れようもない声色からかつてのオール・フォー・ワンであることがわかります。
そしてその前に立ち、間違っているからだ、許してはならないからだ、兄さんのすべてを、とさそいをはねのけている男が……初代のワン・フォー・オールなのでしょう。
二人は、まだ完全に世の中に浸透しきっていなかった「個性」、その時は「異能」と呼ばれていた力の扱い方で対立しているようです。
異能は私利私欲に使うべきじゃない、あんたは自分を満たすことしか考えていない!
そう叫ぶ初代に、オール・フォー・ワンはそのまま返すよ、と返答し……二人の男性をその場に連れてきます。
異能によって、顎がまるで凶暴な怪物のように変貌してしまった男。
内気ながら、年老いた両親の世話を欠かさない心優しい人物だった彼ですが、その見た目ゆえに怪物だ病気だとそしりを受け、ついには両親から隔離されてしまったとか。
もう一人は、異能を持たない普通の男性。
彼は異能の集団に襲われ、護身用のスタンガンもその異能によって無効化されて蹂躙されてしまったというのです。
二人とも、望んでいる方向は別ながら、異能によって悩まされていることは共通しています。
そしてオール・フォー・ワンは、そんな二人の望みをかなえてあげるのです。
顎の変化に悩まされた男からは、異能を奪い取り、何も能力を持たない普通の人間に。
異能を持つものにもてあそばれた男には、全身から棘のようなものが生える異能を与えました。
喜び勇む二人に、オール・フォー・ワンは今後何かあったら自分に力を貸してくれるよう約束を取り付け……
二人を助けてあげた。オール・フォー・ワンはそういうのですが、初代はこの行動があくまで自分の言うことを聞く小間使いを増やしただけの行動だ、と糾弾します。
彼らにはすがれるものが必要なんだ、僕を否定するということは彼らの幸せまで否定していることになる。
人の形を失ったこの世界、僕の力なら秩序を齎せる、エゴを通そうと必死なのはどちらだろう?
そう嘯くオール・フォー・ワンに、初代は飛びかかろうとします。
人の心の隙に付け入ることの何が秩序だ、そうやってもてあそび使い捨てた人の数をお前は覚えちゃいないだろう!!
そんな初代の叫びも、飛びかかった体もオール・フォー・ワンには届きません。
既に彼のシンパとなった異能力者によって、あっさりと取り押さえられてしまうのです。
取り押さえられ、地面に這いつくばる初代を見て、オール・フォー・ワンは言います。
可愛そうに、異能を持たずに生まれてしまったばかりに。
力が無ければ通せる道理もない。
それでも僕はお前を愛してるよ、哀れな弟。唯一の家族。

……それから、瞬く間にオール・フォー・ワンはその勢力を拡大していきます。
今や彼にとって思い通りにならないのは、弟である初代の心だけといっても過言ではありません。
まだその心をおらず抵抗を続け、悪者は最後に必ず負けるんだ、とかつて一緒に読んでいたコミックにたとえて兄を説き伏せようとしている初代。
初代のそんな説得を聞く気もないオール・フォー・ワンは、突然彼の頭をわしづかみにしました。
架空は現実になった、現実は定石通りにいかない。
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お前が僕に屈しない現実も、これから僕が塗り替える。
お前が大切だ、お前にも使いやすい異能を見つけたんだ。
共に征こう。

そこで、ワン・フォー・オールの面影は突如として終わりました。
衝撃的な光景を見せつけられた出久に、何者か……いや、初代が語りかけてきます。
君が九人目だね。
もう少し見せたかったけど、まだ何とか20%なんだね。
気を付けて、特異点はとうに過ぎてる。
でも大丈夫、君は一人じゃない。
オールマイトは確かに、「面影」には意志などなく、官署できるたぐいのものではない、と言っていました。
ですが、今こうして、確かに語りかけてきています。
一体これはなんなのか……?
そんなことを考える暇はありませんでした。
そっとのばされた初代の手。
その手と、出久の右手が触れ合ったその瞬間、出久は現実世界に引き戻されたのです。
しかしその目覚めは、普段をは全く違うものでした。
初代のふれた右手。
そこから、得体のしれない力が放出され……
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出久の部屋は、一瞬で荒れ果ててしまっていたのです。
あの「面影」はなんなのか。
オールマイトもはっきりとは分からないその答えについて、ゆっくりと思いをはせている時間はありません!
こうしている間にもヴィランたちは次なる野望の為に動いていて、そんなヴィランに一刻も早く対抗できるよう、雄英のメンバーもパワーアップしなければならないのです。
そのパワーアップのための次なるカリキュラムは……
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A組VSB組の対抗戦!!!!
更にそこに、ヒーロー科への編入を希望するあの男、
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心操が参戦……!!
ただでさえまだ全容のわからないB組との戦いに、一層混沌を巻き起こしそうな心操が参入。
この戦いの行方は、どうなってしまうのでしょうか!?




というわけで、また新たな展開を迎える本作。
エンデヴァーVS新型脳無の激しすぎる戦いの決着、ワン・フォー・オールとオール・フォー・ワンの因縁、そしてB組との対抗戦。
濃厚すぎる内容がみっちりと詰まった今巻、見どころはたっぷりです!!
現状の頂上決戦といっても差し障りないエンデヴァーVS新型脳無の戦いのクライマックスは、熱戦という言葉すら生易しい壮絶極まりないもので一瞬も目が離せません。
「面影」の内容もまた、すべての始まりたる二人の因縁を知るという意味で本作には欠かせない内容といえますし、オールマイトの見ていたものとは違うものが出久に見えたということが今後の物語の鍵となることも予測でき、こちらも注意の必要な要素となっていそう。
そしてB組との対抗戦は、色々と因縁深いB組とのひとまずの決着をつける戦いになるでしょうし、この戦いの中でそれぞれのキャラの活躍や課題が見え隠れするはず。
まさにどれをとっても必見の内容ばかりの、盛り沢山な一冊になっているのです!!



今回はこんなところで!!
さあ、本屋さんに急ぎましょう!!