ar0
今回紹介いたしますのはこちら。

「アビスレイジ」第2巻 成田成哲先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、師匠の仇を討つため、そして将来を誓い合った恋人の美琴を取り戻すため、過酷極まりない修行で強靭な肉体を手にした忍。
待ち焦がれた誘いを受け、忍はその憎き仇である真神の居城である謎の監獄へ収監されます。
しかしそこはフリータイムと呼ばれる時間になると、囚人たちが殺し合いを始め、そこで得られるポイントに応じて自由になれると言うルール敷かれた恐ろしい場所だったのです!!




忍はこの監獄の戦いの中で、最初は自分を狙う敵の一人でしかなかった佐々木が意外に信頼できる、筋の通った男だと理解しました。
佐々木も半ば騙されてこの監獄に囚われた、被害者と言っていい男。
忍は真神を倒して美琴を連れ出したい、その為にはある程度この監獄の情報を知っていて、自分にはない視覚情報を得ることのできる佐々木は有用。
佐々木は無事この監獄から出たい、その為には腕が立ち、他の囚人のような危険人物ではない忍の力は心強い存在になる。
二人はそんなお互いの利害の一致と、なにより自然とわいてきた信頼関係で手を組むことにするのでした。

一方で、監獄側にも動きがありました。
囚人の殺し合いの勝者を予想しての賭け事が行われ、大金が動いているこの監獄で、駆けの対象として人気な実力者は数名に絞られます。
が、そんな実力者に並ぶほどの絶大な力を持ちながら、それほどかけられる対象に上げられない……いわばジョーカー的な存在が一人いるのです。
Aブロックの遠藤。
「拳聖」とまで呼ばれるその男は、本来ポイントの稼ぎあいが行われるフリータイムの間でも、自身の牢の中で鍛錬を続ける空手家です。
もしその男が動けば、賭け事の勝敗は大きく動くはず。
ですが今までもそんなことは滅多に起こらず、今回もまた遠藤にかけるものは誰もいなかったのです。
……しかし、今回はそのいつも通りの展開にはならないようです。
忍への興味からか、それともきまぐれからか。
真神の差し金で、遠藤にこんな情報が情報が与えられたのです。
Bブロックに「盲目の死神」と呼ばれる活きのいいのが入った。
頑強な肉体の持ち主だそうだ、お前の空手でも殺せるかどうか……
その言葉を聞いた遠藤は、わずかに反応を見せ……

フリータイムはやって来ました。
Aブロックでは開始早々、惨劇が繰り広げられます。
ar1
次々と囚人に叩き込まれる、右拳。
その拳は一撃のもとに囚人たちの顔面を砕き、内臓を破壊。
抵抗を試みて鉄パイプで殴りつけられても、受け止めた左腕は無傷で、むしろその鉄パイプの方が曲がってしまうのです。
空手の理念は、一撃必殺。
「盲目の死神」、Bブロックだったか。

遠藤は目の前に立ちはだかる囚人たちを蹴散らしながら、忍の方へと近づいていきます。
そこで鉢合わせしたのが、先日忍を狙ったものの返り討ちにされ、その際その場に現れた藤堂に仲間を殺されてしまった山本と森田の二人組です。
彼らは忍たちが抵抗したせいで仲間が殺されたから、と復讐のために忍の元へ向かっていたのですが……その目的地に着く前に、危険極まりない遠藤に遭遇してしまったのです。
山本は、何もかもが思い通りにいかない怒りを沿道にぶつけようとします。
やけくそになっていたのでしょう、スコップを構えて遠藤に襲い掛かろうとするのですが……やはり遠藤の方が一枚も二枚も上手!
気が付けば目の前に迫っていた遠藤は、一撃必殺の拳を放つ寸前の体勢になっていました!!
満足に反応すらできない山本でしたが、そこで森田が動きます!!
素早い諸手狩りで沿道を押し倒す……はずだったのですが、遠藤はどれだけの鍛錬をしているのでしょう、バランスすら崩さないではありませんか!!
そして、試し割りでもするかのように……森田の脳天に左拳をたたきつけ……その命を奪ったのです。
実際遠藤は、他人を試し割りの瓦としか思っていないとのこと。
お前たちは脆弱で儚いただの瓦だ、と吐き捨てて……
そんな遠藤の絶対的な力によって、再び目の前で奪われた仲間の命。
山本はもう何もかもどうでもよくなってしまいました。
スコップすら放り出し、一人で生きていても何も楽しくない、殺せ、と自暴自棄になるのですが……
そこで、忍が間に割って入ってきたではありませんか!!
ar2
何言ってんの、人は人でしょ。
お前やアイツみたいな、他人の人生を省みない奴が命も愛する者も平気で奪うんだ。
もし許されるなら、僕が殺してやりたいくらいだよ。
そんな忍の言葉を聞き、大笑いを始める遠藤。
愛する者すら奪われるような雑魚が悪かろう。
甘ったれた思想を持つ貴様も雑魚の一匹、誰も救えぬ、強くもなれぬ。
彼はそう断言するのです。
……脳裏によぎる、真神のいやらしい笑いと、振り返りもせずついていった美琴の姿。
結果として遠藤のその言葉が、忍の中の怒りを再び煮えたぎらせたようです。
ar3
そう思うなら、試してみろよ。
その言葉とともに発される、すさまじいプレッシャー!!
遠藤はその圧を感じ取ってなお、にやりと笑い……
二人の戦いは始まります!!
そしてこの戦いは……
ar4
たった一手の攻防で、終わりを告げることとなるのです!!


と言うわけで、一撃必殺を体現せんと鍛錬を続ける空手家、遠藤との戦いが描かれる本作。
対する忍は、復讐のためにとんでもない鍛錬を続けていまして、その肉体の頑強さに関しては遠藤の上を言っているかもしれません。
ですがこの戦いは、普通の戦いにはなりえないのです。
一撃必殺を磨き続けた遠藤の攻撃は、威力もスピードも圧倒的。
そんな相手に、忍の背負ったハンデは想像以上に大きいもので……!!
目の見えない忍ならではの戦いを強いられ、それゆえと言える劇的な決着は、まさしく本作でなければ見られないものとなっているのです!!

そしてこの戦いの後は、さらなるビッグネームが動きます。
この監獄の囚人の中で実力はもちろんの事、「勢力」に関しては最強と言っていいであろう男、淀川。
その圧倒的な力と凶暴性がとうとう牙を剥くことになるのです!!
遠藤に続いて淀川が動き、また別のビッグネームも物語に絡んでいき……!!

忍とともに、数々の人物の過去と現在が交錯し、その中で繰り広げられていく激しい戦い。
果たしてこの中で最後に笑うのは誰なのか!?
忍は、この戦いを潜り抜け、美琴を取り返すことができるのか!?
そして真神を倒すことは出来るのでしょうか!!
見逃すことのできない激戦はまだまだ続いていくようです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!