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今回紹介いたしますのはこちら。

「がっこうぐらし!」第11巻 原作・海法紀光先生 作画・千葉サドル先生 

芳文社さんのまんがタイムKRコミックスより刊行です。



さて、椎子とともにランダル社にやってきた学園生活部。
そこでもしかすると蔓延する病気を治す術がある、かもしれないという希望の目を見つけることができました。
ですがそこに、この施設を放棄したはずのランダル社からの通信が届きます。
様々な情報を総合した結果、ランダル社は学園生活部が居ようといまいと、この病気の発生地を爆撃し、浄化しようと考えているであろうことが発覚し……?



そう遠くないうちに爆撃にやってくるであろうランダル保護機構。
車ですぐ逃げたとしても爆撃からは逃げきれないでしょうから、とにかくその爆撃をお思いとどまらせなければみんなの命はないでしょう。
地下に逃げ込もうかと言うゆきの案もありましたが、それも確実に爆撃を防げるとは考えづらく……
そこでゆきはこんな作戦を打ち建てるのです。
もう一度ランダル保護機構と連絡を取り、くるみの事を話す。
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完全ではないにしろ、この病気の元である細菌をある程度無効化しているくるみの存在は、薬を作るための重要なカギになるはず。
くるみの存在を知れば、それをふいにするような爆撃はしなくなるだろう、と言う算段です。
そしてそのくるみの存在を切り札として、こちらの身の安全を保証してもらう……
その提案が受け入れられるとは限りませんが、現段階ではかなり有効な作戦と言えるでしょう。
さらにゆきは、断られたら逃げればいい、と一応拒否された後の事も考えているようで。
実際、くるみの存在がわかれば、少なくとも全てを灰にしてしまう爆撃だけはしなくなるでしょうから、逃げるチャンスは生まれます。
嘘をつくかもしれないという懸念も、この施設のコンピューターに組み込まれていたAI、ボーモンの嘘検知機能である程度はわかる、はず。
……今ならまだ、地下に逃げ込んで爆撃を逃れる可能性に欠ける、と言う手もあります。
ですがゆきは、こそこそと逃げて祈るよりも、気持ちのいい方法を選びたい、と言うのです。
他の学園生活部の面々の気持ちも同じ。
ここまでやってくるのに、様々な人物の協力を得てきました。
シノウたち、大学で知り合った皆。
望まない形でみーくんが別れた、圭。
……そして、めぐねえ。
彼女達に出会い、みんなはいろいろなものをもらい、そして託されてきました。
それを投げ出したくない、できることはやりたい……!!
そんな思いで、一縷の望みをかけて交渉に挑むことにしたのです!!
その交渉役には……くるみが自ら志願。
運命を決定づける、交渉は……すぐに始まることとなります。

嘘を検知する器具を使っているのは、おそらく相手も同じでしょう。
発現には気を付けなければいけない所ですが、くるみはだからこそいいんだ、と笑います。
細菌に感染しても回復した例がここにいる、といきなり言いだしたところで、命欲しさに苦し紛れの嘘をついたのだろうと考えるのが普通。
だからこそ、それが嘘ではない、とわかってもらえることはむしろプラスになるかもしれないわけです。
……そして、ランダル保護機構に話しかけると……わざとらしい間をあけて、女性の声で応答がありました。
ランダル本社ビルの人たち寝、救助はもう少し待ってね。
その言葉は、「嘘」である、とボーモン。
やはりこちらを助ける気など毛頭ないのでしょう。
早速くるみは取引を持ち掛けるのです。
重大な話だ、人類の希望だ。
……その言葉を聞いて、通信先の女性は……どうやら上役らしい、中年男性と通信を変わったようです。
やはり相手も検知器を使っているのでしょう。
こんな突拍子もない言葉を聞いて、態度を改めるのですから!

上役らしい男性に対して、すぐさまくるみは斬りだします。
こんなところまで本当にわざわざ助けに来てくれるのかって心配になってさ。
だから取引だ、あたしたちにはこの病気からの回復例がある。
……当然相手は疑っている様子。
ですが、この細菌はもともとこの辺りの土着病であったことをはじめとする、椎子の研究データを送ると、相手も「回復例がいる」ことを信じてくれたようです。
そこで本題へ。
要求は簡単だ、あたしたちは回復例の研究に協力する。
その代わり……
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あたしたちはずっと一緒だ、ばらばらにはならない!
あたしたち全員の安全を保証してほしい、回復例だけ拉致して好き勝手にするのは無しだ。
……ほんのわずかな沈黙の後、男性は答えます。
妥当な要求だ、すべて受け入れる。
…………ボーモンが割り出したその言葉が嘘である確率は……
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76%……
頼むぜ、じゃ、これで話は終わりだな。
そう言って会話を打ち切ったくるみ。
76%。
それは、命を懸けるにはあまりにもリスクの高すぎる数字です。
じゃあ、お引越しだね。
ゆきはのその言葉とともに、一同はこのランダル社を出る用意を始めるのでした。

ボーモンが一人のころの刃かわいそうだから連れて行きたい。
そう言うゆきでしたが、ボーモンはこのランダル社のコンピューターを使って稼働しているAI。
ランダル社から切り離されてはまともに動きませんし、かといって残していってもボーモンからゆきたちの足取りが掴まれてしまうかもしれない。
データを消去していこうと言う椎子だったのですが、それでも連れて行きたいと言うゆきのお願いをむげに断れず、結局簡易版にしてスマホに内蔵していくことならできる、と言ってくれました。
ボーモンも一緒だと喜ぶゆき!
ですが、
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今回はまだよかったものの、これから先は絶対に何かを「あきらめなければならない」と気がやってくる、わかっているな、と怖い顔で念を押されてしまいました。
わかりました、と素直に答えるゆき。
簡易版のせいか、今までに比べて返事に大武時間がかかるようになってしまったボーモンを愛おしそうに胸に抱き……出発するのです!!
……この旅は、そう遠くないうちに終わる。
まだそのことに、気が付かないまま。



と言うわけで、いよいよクライマックスを間近に迎えることとなる本作。
この後一同は、追ってくるランダル保護機構から逃げながら安住の地を探すこととなります。
ですが、これから先にじっくりと腰を落ち着けて暮らせるような施設の充実した場所が都合よくあるのでしょうか。
また、空気感染するこの病気に、いつ侵されるかもわからない恐怖の中で、安息などあるのでしょうか?
そもそも、爆撃するような武力を持っている相手から逃げきれるのか……
先の見えない不安の中、襲い掛かってくる現実。
それは一切の容赦なく、一同の体と心を削っていきます。
この後も一同には、様々な困難、微かな希望、その希望を打ち砕く残酷な真実が襲い掛かり……そして……

本作は次の第12巻で完結。
長い長い旅を終えた、学園生活部の行きつく先はどこなのか。
そこにあるのは希望なのか、絶望なのか。
最後の瞬間まで、ゆきたちの部活動を見守るしかありません……!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!