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今回紹介いたしますのはこちら。

「じけんじゃけん!」第5巻 安田剛助先生 

白泉社さんのヤングアニマルコミックスより刊行です。


さて、百合子先輩と戸入をはじめとした、ミス研の面々の日常を描いていく本作。
今巻もいつも通りの、何事も起きない、それなのになんだか楽しい日々が続いていく……かと思われたのですが……!!



家庭科室に入っていく女生徒、犬神。
生徒教師問わず色々な人に頼られがちな彼女は、そんな頼まれごとをこなしているうちにすっかり時間がたってしまいまして、家庭科室の中で待っているはずの部員たちに謝りながら入室します。
早速準備しよう、と声をかけるものの、部員たちはみな、ひとつの机に集まてワイワイやっているところでして。
よくよく見ますと、その机には戸入が座っておりました。
犬神は戸入を見るなり……意外にも、久しぶり、元気にしてたのか、と笑顔を作ります。
どうやら犬神は、小学生時代に戸入が広島に住んでいた時代からの知り合いのようで。
しかも、何やらただの知り合いではない、何かがあるかのようなそぶりも……!?
その件に関してはあとに回すとしまして、今戸入がここにいる理由はひとつ。
戸入の事を妙に気に入っている理子玲が、戸入を何とかこのオカルト研究部に入部させよう、と目論んでいたのです!!
……いや、本当はこの部、家庭科部です。
今日も部長である犬神がついてから、調理実習をするはずだったのですが……
理子玲によれば、犬神と自分が実権を握っている限り、ここは実質オカ研だ!とのこと。
百合子先輩とともに、戸入に一回オカ研に遊びに来てと誘っていたものの、一向に来る様子がないので、半ば強引に戸入を連れてきたのだと言います。
百合子先輩のようなタイプは、こっちから行動せんと仲良くなれない、と理子玲。
その予想はあっているような、あっていないような……
ですが百合子先輩は、既に理子玲の事は友達だと言っていたとか。
その事を戸入が理子玲にに告げますと、理子玲はあっけらかんと、あたしは白銀さんのことただのクラスメイトだと思ってたのに、嬉しい、と笑うのです。
……百合子先輩って、そう言う一方的に友達だと思ってる人多そう、と内心呟く戸入。
そんな戸入に、今度は犬神が、彼女は自分のこと何か言ってたか、と尋ねてきました。
戸入は……素直に、特に何も言っていなかった、と教えますと、なんだかショックを受けた様子!
犬神と百合子先輩は幼馴染なんだとか。
それなのに何も言っていなかったのは確かにショックなのでしょうが、実際そこにはきちんとした理由があるのです。
百合子先輩、後輩の戸入の前では毅然とした態度を崩さないようにふるまっている為、なるべく抑えているのですが……実はオカルトの類が大の苦手。
そして犬神は、人あたりの良いしっかり者で、いうなれば優等生を絵にかいたようなタイプ……なのですが、いったんスイッチが入ると、
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オカルトの事を熱く語りまくるようになってしまうのです!!
それはさながらミステリを騙る百合子先輩のごとし。
ミステリのことになると、女子の口からは言うのもはばかられるちょっとお下品な言葉でもかまわず口にする百合子先輩に比べると、そのあたりに対する自制は効くようですが……
それでも、何かのきっかけで怖いお話を聞かれたはたまらない、と百合子先輩がちょっとだけ距離を置くのもわかるような気がします。
そんな犬神ですが、戸入がオカ研に入ること自体は割と歓迎のようです。
しばらくぶりにあったらミステリ好きになっていたんだね、と(その背景を知らずに)感心していた彼女、オカルトとミステリには「伏線→回収→聞き手の予想を裏切るオチ」と言う流れが似ていることもあり、ロジックに重きを億か、恐怖心に重きを置くかの違いくらいで共通点がある、と考えているようで。
ミステリが好きなら、きっとオカルトも好きになる。
だから、
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もしよかったら、オカ研入部の話、考えてみてほしいな、と可愛らしくお願いしてくるのです。
理子玲のみならず、過去にある因縁のある犬神にまでお願いされてしまった戸入は、一概にきっぱり断ることもしにくくなって……?
……とりあえず、犬神本人まで、家庭株ではなくてオカ研と言ってしまったことはおいておきましょう!

その後、理子玲から戸入をオカ研に勧誘した、と言う話を聞いた百合子先輩。
彼女は、戸入君は自分のこと好きだから、私と一緒にいる時間を減らしたくないためにオカ研には入らないだろう、ときっぱり言うのです。
ですが、戸入と犬神に昔何かあったらしい、と言う事を聞きますと、ちょっぴり気になるようで。
犬神本人には聞きづらいですし、気になったままミス研の活動に向かうのでした。
そしてその真相は、ひまわりの口から語られることになりました。
戸入と犬神は、
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昔付き合っていた、と言う!!
とはいっても小学生時代の話、一緒に帰ったり、手を握ったくらいの話だとのことで、ひまわり内ではギリギリノーカンとしている様子。
とはいえ、戸入が降られた終ったと言うその話ですから、犬神の方から何らかのアプローチがあれば、また気持ちがふらついてしまうこともあるかもしれません。
止めないで良いのか、と尋ねるひまわりですが、百合子先輩はこう答えるのです。
ほっときんさい、戸入君の好きにしたらええんよ。
友達でも恋人でもないんじゃけ、私が何か言う事じゃないわ。
最悪助手がおらんでも、探偵(ホームズ)は事件を解決できる。
私にとって戸入君はただの
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「ワトスン役」よ。
表情を変えないままそう語る百合子先輩。
その言葉の意味することは、つまり……!



と言うわけで、まさかの戸入オカ研入部の危機(?)が迫る今巻。
とはいえ本作を読み続けてきた読者の皆さんならば、戸入の選択は何となくわかるはず。
そして、百合子先輩のこの発言の意味も斬ったわかるはず……!
収まるべきところに収まり、そしてちょっといい感じに畳まれるこの騒動、是非ともその結末を皆様の目でご確認していただきたいものです!!

そんなこの騒動で登場した犬神ですが、この後もなんだか戸入達に絡んできそうな予感も漂っておりまして。
いくら百合子先輩第一とはいえ、戸入も人間です。
焼けぼっくいに火がつくと言う事も考えられないではないですし……犬神の登場によって、百合子先輩のスタンスにもちょっぴり変化が齎されることも予想されます。
彼女の登場が、本作にどんなスパイスとなるのか、注目せずにはいられますまい!

その他のお話でも、いつも通り楽しさ満点のあれこれが用意されている今巻。
ひまわりにアイリスと言ったキャラにスポットの当たったお話はもちろんの事、今回は野薔薇メインのお話や、茉莉花という珍しいキャラ中心のエピソード、そしていつも通りの戸入と百合子先輩のお話などなど、バランスよく盛り込まれております!!
メインの二人をはじめ、全キャラの魅力がたっぷり堪能できる一冊となっているわけです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!