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今回紹介いたしますのはこちら。

「ガンニバル」第2巻 二宮正明先生 

日本文芸社さんのニチブン・コミックスより刊行です。


さて、供花村に赴任してきた駐在の大悟の一家が、奇妙な雰囲気を持つ村で恐怖することとなる本作。
大悟たちには村にあると言う「食人」の噂、この村を事実上支配しているという「後藤家」、突然あらわれて鉈を振るう大柄な老人と、様々な脅威が迫るのです。
そしてその大柄な老人に突如として襲われた大悟は……!?



幸い命にかかわるほどの怪我ではなかった大吾。
病院のベッドで恵介に聞いたところ、自分を襲撃したのはやはり後藤家の人間で、犯人のうち二人は既に自首したとのことですが、一人はまだ逃亡中だとのこと。
睦夫と言うそのもう一人の男は、何をしでかすかわからない厄介な男。
その男が逮捕されるまで安心はできません。
……いや、逮捕されたとしても安心などできようはずもないのです。
頭に傷を負ったせいか、記憶がおぼろげな大悟ではありますが、自分に襲い掛かったのが後藤家に「あの人」と呼ばれていた男であることは覚えています。
だと言うのに後藤家はみな口裏を合わせたかのように、「あの人」ってのは何なんだ、ととぼけるのですから。

大悟は半ば強引に退院し、鑑識医の中村の元へ向かおうとしていました。
娘のましろが自分に手渡した「指」のことで説明したいことがある、と聞いたためです。
ですが……その電話をしていた中村の元には、件の睦夫が銃をもって乗り込んでいて……!!
指、そして「あの人」に関して嗅ぎまわっていた大悟を面白く思わない睦夫、
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「殺すしかない」と物騒な言葉をつぶやきます。
そして、猟銃を突き付けて中村を脅し、大悟を呼びつけるよう命じていたのでした!

警察署を出ようとしていた大悟、地元の警察署長に呼び止められ、喫煙所で話をすることになりました。
大悟はそこで、前任の狩野が後藤家に殺されたと思っている、とぶっちゃけてしまうのですが……その場に居合わせた他の面々は、それはないと断言。
そして当の所長はと言いますと、一言こう言うのです。
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後藤家とは関わるな。
所長も供花村出身だそうで、後藤家と関わらないようにするのは常識なのだとか。
大悟が後藤家に襲え割れたのも、タイミングが悪くて気が経っていたせいもある、と大悟の空気を読まない行動もやんわりと指摘してきます。
が、同時にこうも言いました。
狩野さんが殺されてる可能性も十分あるね、と。
そして所長は狩野の件を調べ直してくれると約束してくれたのですが、大悟にはもうこの件に拘わらないようにとも言ってきます。
あれだけの目に遭って黙って引き下がれと言うのも大悟としては納得できない所ではありますが……家族が心配してるでしょう、と言われてはそれ以上食い下がることもできず。
大悟はやむなく、この事件の捜査から手を引くことを決めるのでした。
……中村に会うのを最後にして、ですが。

若い警官の運転する車に乗って、中村の元へ向かう大吾。
ですが、その背後から怪しい車が密かに折ってきていることには気が付きませんでした。
若い警官は、大悟に興味津々なようで。
元刑事だったんすよね、噂になってたんすよ、東京から凄い人が来るって、といろいろと話しかけてきました。
大悟は……この村に来る前に起きたことを話したくはないようで、その話はやめてくれと冷たく突き放すのです。
その時、背後の車の男が誰かとこんなことを話していました。
弁天トンネル通過、駐在はちゃんと病院に向かってる、もうそっちにつくはずだ。
その声は、電話であの男に伝わっていました。
……睦夫に!!
ほどなくすると、対向車線にダンプが姿を現します。
そしてそのダンプは……
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大悟たちの車線にはみ出してきて……!!

すんでのところでダンプは大悟たちの車を避けました。
そして停車した大悟たちの車に、そのダンプの運転手が近づいてくるのです。
それは、
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猟銃を持った睦夫……!!
空に向けて一発ぶっ放した後、睦夫はその銃を大悟たちに向けてきて……!!!
大悟は丸腰、若い警官はすっかり怯えて身を縮めるだけ。
果たしてこの窮地を逃れる術はあるのでしょうか!?



と言うわけで、またも後藤家の人間に襲い掛かられてしまう大吾。
供花村に潜む闇は、まだまだとどまることを知らないようです。
大悟はこのまま、後藤家の、睦夫の毒牙にかかってしまうことになるのでしょうか……?
この後、物語は予想外の展開を迎えるのです!

そしてそんな緊迫のシーンだけではなく、今巻では大悟たちの過去も明かされることになります。
本人が話したがっていなかった、この村に来る前に起きた事。
それはかなりショッキングな事実でして、この後の物語にも大きく関わってくることになるようです!
その、この辺りの物語と言うのもまた今までとは違うきな臭さが充満しております。
今までこの村には後藤家と言う恐怖が蔓延している、と思われていたわけですが……
いよいよ今巻では、それだけではなさそうな雰囲気が!?
ますます謎が深まり、疑心暗鬼も広がっていく本作。
これから先の展開も気になってしまいますね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!