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今回紹介いたしますのはこちら。

「さくらのはなみち」第3巻 原作・希戸塚一示先生 漫画・西山田先生 

GOTさんのMeDuコミックスより刊行です。


さて、大関が親方でありながら、いまいちパッとしない浜松部屋の娘、桜子が横綱育成に乗り出す本作。
彼女が目をつけたのは、長身ながら痩身で、ボクサーあがりのチャラ男、藤原だったのです。
藤原はいやいやながら、同じく入門間もない西代とともに、角界に足を踏み入れることになったのですが、桜子の指導は厳しいだけでなく難解で……?



様々な試練を乗り越え、何となく形になってきた気がする藤原。
そんな藤原も、力士を目指す第一歩を本格的に踏み出す日がやって来ました。
それは前相撲のデビュー戦……ではなく、相撲教習所に通い始める日、です!
相撲教習所と言うのは、大相撲の門をたたいた物ならば、幕下付け出しだろうと前相撲からのスタートだろうと関係なく(ごく一部のみ免除される例もありますが)通わなければならない、学校のような場所です。
そこでは相撲の歴史なんかを教える座学や、書道と言った相撲に縁深い技術の習得、そしてランニングなどの基礎体力作りに四股やてっぽうと言った基礎練習と……もちろん、相撲の稽古を行います。
その中で、藤原が桜子にあるルールを言明されているのが、「申し合い稽古」でした。
申し合い稽古は実戦形式のルールで、勝った者が土俵上に残り、周りにいるものの中から次の対戦相手を指名、そしてまた勝ったものが次の相手を指名……と言うシステム。
この相撲教習所では人数が多いこともあり、ABCの三つの土俵に別れて行われるのですが、その三つは強い順にA>B>Cと大まかなレベルわけがされています。
しかもそのレベルわけ、なんと自己判断。
自分の意思で戦う土俵を決められるのです!!
Aに行くほどの自信はないものの、腕に覚えのないわけでもないものはBに。
自信のあるものや血気盛んな部類の者、入門前から期待されている学生横綱・雨宮、そして気持ちは本気の西代はA土俵に。
藤原派と言いますと……ヒョロヒョロやぷよぷよのメンバーに交じって、なぜかC土俵にいるではありませんか!!

正直言ってこのことに関しては藤原も不本意だったりします。
ですが桜子に言いつけられてしまったのだから仕方ないでしょう。
A土俵はあんたにはまだ無理、私にも勝てないんだから。
勝った方が相手を指名する方式だから、強いグループに入って一度負けるとなかなか順番が回ってこないわよ。
アンタに今必要なのは数をこなすこと。
Cで30連勝で着たらBに行っていいわ、Bに行けたらまた課題出すからね。
……そんな言葉を思い出しつつ、千切っては投げ千切っては投げしていく藤原。
そんな時、A土俵の方から歓声が上がりました。
大柄な外国人が、なんとA土俵で10連勝していたのです!!
ここぞとばかりに西代が手を上げて指名してもらおうとするのですが、そんなに次第を押しのけて……雨宮が土俵に上がります!!
せっかく土俵に上がれそうだったのにと異を唱えようとする西代でしたが、雨宮のひと睨みと周りの「とうとう雨宮の相撲が見られる」と言う期待、そして大柄な外国人もやる気になってしまったことで結局押し切られてしまいました。
多くの視線が注がれる中始まった、外国人VS雨宮。
もしかしたら?と言う予感も漂うこの一番でしたが……やはり学生横綱と力だけの素人では格が違うようです。
外国人は力任せに雨宮によっていこうとするものの、雨宮の体は
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地中深く根を張っているかのようにびくともしないのです!!
そして十分の体勢になっているにもかかわらず、逆に押し込まれ……
そのままあっさり寄り切ってしまうのでした!!
これが学生横綱の実力か、と騒然とするA土俵。
そんな静寂を破ったのは、次こそ土俵に上がろうと手を上げまくる西代でした!!
そんな態度にイラついたのか、雨宮は舌打ちした後西代を指名し……

ちょうどその時、藤原は20人目の相手をしていました。
20人目の相手はがりがりの小兵で、相撲経験もなさそうな相手。
まだ20人目出し一休みしよう、と適当にあしらいながら時間を稼ぐ藤原、周りを見る余裕もありまして、A土俵で行われようとしている雨宮VS西代の様子を観戦することにしました。
強い相手と稽古できる、と言う純粋な喜びを顔に浮かべながら、西代は立ち合い突っ込んでいきます。
ですが雨宮はびくともせず、西代にこう言うのです。
お前よぉ、なんかイラつくわ。
と同時に、雨宮は櫓投げのように西代の体を空高くカチ上げ……
滅多に見られない大技、それも体重の重い相手にかけるのは難しいと言わざるを得ないこの技を軽々と見せた雨宮。
しかもその苛立ちのまま、
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西代の体を頭から土俵に落下させて……!!

流血する西代ですが、そんなに次第に雨宮は足蹴り!!
稽古の邪魔だ、早く下がれ、ととんでもない言葉を言い放つのです。
流石の西代も堪えた、かと思いきや、すぐに目を見開き、突進しだします!!
その目標は
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雨宮に殴りかかろうとしていた藤原!!
ここは神聖な土俵です、喧嘩するところじゃありません、自分は稽古つけてもらっただけです!!
弱い僕が投げられた、それだけです、こんなことでやっと見つけた道を棒に振るきですか!?
自分のために怒ってくれた藤原を、だからこそ必死に止める西代……
桜子にも、勝手なことをすればすぐに波紋を言い渡されてもおかしくないわけで。
藤原は大きくひとつ深呼吸をして、ポンと西代の肩をたたいてわかったよ、と答えます。
そして……
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稽古ならいいんだろ?
そう言って、雨宮に挑むのです!!



と言うわけで、相撲教習所編に突入して早々とんでもないことになった今巻。
藤原の経験を積むためのC土俵での戦い……もそこそこに、雨宮のヒールっぷりが大さく裂!
いつもはチャラチャラとした藤原も、ここでさすがに黙ってはいられません!!
なんだかんだ仲のいい西代がコケにされ、怒り心頭の藤原は、桜子との約束も無視してA土俵の雨宮の元へ。
ですが怒りと友情パワーでパワーアップしていると仮定して、さらに以前雨宮に実力差を見せつけられてからの成長を加味して……それでもまだまだ藤原に勝ち目があるとは思えません。
果たして自分の立場をもなげうって挑むこの戦いの行方やいかに!?

もちろん今巻の目玉はこれだけではありません。
第2巻の引きとなっていたVS女子バスケ編から幕を開ける今巻ですが、その女子バスケ編も勿論相撲に関しての重大なヒントが隠されています!
感の良い藤原ならばすぐその真意に気が付く、かと思いきやこちらも一筋縄ではいかない試練となっているのです!
そして相撲教習所編でも、肝心のC土俵で「30連勝」と言う課題にも当然意味があるわけで。
藤原はその真意に気が付き、試練を乗り越えることができるのか?
そしてその試練に立ち塞がる予想外の相手とは!?
因縁の相手との戦いだけではない、見どころいっぱいの第3巻となっているのです!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!