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今回紹介いたしますのはこちら。

「エクスプローラーズ6」第1巻 田丸鴇彦先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


さて、「いつも隣に宇宙人。」の田丸先生の最新作となる本作。
日常ものや野球観戦漫画、そしてフェンシング漫画と様々な作品を描いていらっしゃった田丸先生ですが、今回の作品はオカルトものとなるようで……?



オカルトだけは信用するな!
それが亡くなった祖父の口癖でした。
昔エセ占い師に騙されて大金を取られてしまった祖父の口から出たその言葉は、説得力もあったのですが……
そんなことを言われなくても、幽霊だの宇宙人だのを信じるとしでもないし、と、ハナからそっち方面に興味がないらしい彼、柴田千尋。
彼は祖父の死をきっかけに、寮生活を始めることになったのです。
早速今日から生活する自分の部屋、119に入っていく千尋。
ですがなんと言う事でしょう、そこには
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なんか三角巾をつけたお胸の豊かな女性が、蝋燭の輪の中で何かぶつぶつ唱えているではありませんか!!
彼女は痛い何者なのでしょうか?
千尋を見るなり、殺薄そうな顔してる、霊感あるでしょ!と言いだす彼女、2年の細川桧依と名乗りました。
間違いなく初対面の二人ですが……千尋は、彼女のことを夢で見たことがあるのです!
夢の中よりも胸が大きい気がする、と思わず目をそらす千尋。
彼女に何をしていたのかと聞きますと、降霊術ですよ!とにこやかに答えてくれました。
それにしてもなぜ降霊術を、千尋の部屋で行っているのでしょう。
千尋はあっさりとこう言うのです。
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この部屋で死人が出たから、と!!
見てのとおりオカルト大好きな桧依、本当は自分がこの部屋に入りたかったのだと言います。
ですがこの寮、一回は男子フロアなためその願いを叶えられることはなったのです。
自分の部屋が事故現場であることを唐突に知らされてしまった千尋は流石にショックですが、すぐに気を取り直しました。
心霊現象なんて起きるわけないか、気にしないことにします;
そう言ってみても、桧依は勝手に暗視カメラを置いていき、明日また感想効かせてね、と現象が起きる前提のメッセージを残して去って行くのでした。

寮の管理をする先生に、部屋の変更を頼んでみても、いま男子がいっぱいでどうにもできないとのこと。
若干怯えながら夜を過ごすことになるのですが……
トントントン、と、何か得体のしれない音が鳴り響くではありませんか!!
まさかこれは。幽霊が鳴らすともっぱらの噂であるラップ音と言うやつ?
千尋はまんじりともせず、夜を明かすのでした。

翌日。
早速仲良くなった寮のお隣の部屋の嶺井と雑談などをしながら入学式に挑みます。
すると突然、千尋の名前を呼ぶ声がスピーカーから聞こえてくるではありませんか!
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なんと桧依が壇上に乱入し、マイクを奪っていたのです!!
そして彼女は、早く昨日の感想教えて、興奮したでしょ!?と、そんな人聞きの悪い質問を投げかけてきて……

何故か千尋まで先生たちにたっぷりと叱られ、ようやく解放されて部屋に戻ると、なぜか当然のように降霊術の準備をした桧依が部屋で待っていました。
やむなく昨日の物音の剣を話すと、自分がこの部屋で寝泊まりしていた時には何も起きなかったのに、やはり千尋の幸薄オーラが心霊現象を呼んだんだ、とうれしそう。
そしてそのテンションのまま、千尋のすぐ近くには魅力的な人がいる、と言って迫ってくるのです!!
その魅力的な人と言うのは、もちろん桧依……ではなく、例のこの部屋で出たと言う死人、の幽霊。
その死人は下着泥棒でして、うら若き女子の下着を盗みに入った泥棒でしたがほおずりしたところでそれは男物のブリーフだったことに気がついた、と言うアレすぎる曰くを持っております。
確かにそのアレッぷりでは無念のあまり化けて出てもおかしくない気もしますが、千尋はあくまで否定派のようで。
桧依のように降霊術のまねごとをしてみても、幽霊なんて見られるはずがない。
オカルトって、存在したらオカルトじゃなくなっちゃうんじゃないですか?
そんな千尋の主張を聞いた桧依、その問いには答えず……
さっきの下着泥棒、御驚きのあまりに倒れて、机の角に頭を打って死んでしまったんだって。
そう、この部屋での出来事だよ。
怪談風にそう語ると、一本だけ消えずに残っていた蝋燭を吹き消します。
真っ暗になってしまった部屋の中。
桧依が百物語ショートカット版完了!と喜んでおりますと……聞こえてきたのです。
トントンと言う、あの不可解な音色が!!
桧依は大はしゃぎ!!
オカルト大好きでしたが、今まで本物を見たことはなかったと言う桧依。
喜び勇んで携帯で動画を取る桧依に、千尋は怖くないのかと尋ねると……こんな答えが返ってきました。
ワクワクが上回っちゃうの、やっぱり幽霊はいるんだーって!
異星人もUMAもみんなどこかにいるんだよ!
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だってその方が世界は面白いもの!
千尋君は、どんな世界なら面白いと思う?




と言うわけで、オカルトを求めてやまない桧依との出会いから物語が始まる本作。
この後千尋は桧依に誘われ、押し切られる形でオカルト研究会に入ることになってしまいます。
そして類は友を呼ぶと言いますか、オカルト研究会には続々と一風変わったメンバーが集まってきまして……この第1巻収録の最後の一話で、「エクスプローラーズ6」となるのです!

基本的にはオカルティックなあれこれを調査しながら、様々な人物に出会っていく形のお話が展開していく本作。
この第1話の感じ(謎の音の正体もきっちり明かされます!)からも、本格的に幽霊の類なんかはでず、それを巡るドタバタとラブコメ的な感じでお話が進んでいく……と皆様想われたのではないでしょうか。
実際そんな感じで進んでいくのですが……その今巻最後の一話でがらりとその様相が変わります!!
いわばこの第1巻は、まるまる一巻使っての壮大(?)なプロローグの様なものだったわけです!!

驚きのどんでん返しで2度幕を開ける本作、その新たな目的に加え、個性豊かなキャラクターたちの活躍、そして桧依と千尋の関係などなど見どころがたくさん用意されています!
オカルトを取り扱っていながらコミカルで楽しい雰囲気の本作、これから先もきっと読者を楽しませてくれることは間違いないでしょう!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!