bs0
今回紹介いたしますのはこちら。

「ブルーストライカー」第3巻 原作・柴田ヨクサル先生 作画・沢真先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。



さて、突如現れた長身の美形ファイター、ジュキに見込まれた根津田。
ジュキは根津田たちの戦う「トゥルーファイター」の裏に何かを見て、何かを成そうとしているようなのですが……
どちらにしろ今現在の根津田ではジュキの力になれるとは到底思えません。
根津田はとりあえず力をつけるため、トゥルーファイターで戦いを続けるのです。



ジュキと二人話をしていたところ、視界に入って来た「蜂」のマスクをした怪しい存在。
ジュキはその蜂マスクを追いかけるため、根津田と別れて去って行ってしまいました。
まだ余力のあった根津田は、もう一勝負していこうと対戦相手を求めてさまよっていますと、とある駐車場のところでマッチングしました。
そこにいたのは、何やらいい体をした……根津田ほどではないものの、いい歳をしたオッサンでした。
34歳だと言う彼、なんと今や過去のものとなっているブルーストライカーを知っています。
それもそのはず、彼は最近特撮ヒーローものを手掛けている脚本家なのだそうです。
興味を引かれる根津田ですが、あくまで目的は戦う事。
戦おうと誘っても、男の方はどちらかと言うとお話をしたいようでして、戦いながら話そうか、などとはぐらかしてくるのです。
男は、根津田に格闘のベースは何かと聞いてきました。
根津田にベースなんてものは……あえて言うなら特撮用のアクションと、スナイパー空手でしょうか……?
男の方はあまり根津田のバックボーンには興味がないようで、自分はラグビー出身だと一人で話を始めました。
ストリートファイトを始めたからまだ無敗だと言う男、ラグビーで体を鍛えただけあってその身体は強靭そのもの。
根津田の攻撃は有効打にはならず、その鍛え抜かれた体で突き飛ばされればこらえることは出来ません。
さらに問題なのはラグビーの代名詞ともいえるタックル。
半分の力だと言うタックルを食らっただけで壁まで吹き飛ばされてしまい……
男は降参して雑談する?などと余裕の表情を浮かべるのです。
とりあえず光明を見つけるために回避に専念することにした根津田。
なんとかよけて耐えておりますと、そこに男のツレがやって来ました。
もともと待ち合わせの時間つぶしにバトルをしようとしていたらしいのですが……
やって来たそのツレは、誰もが予想していない人物だったのです!!
ヒナコ。
……根津田の、離婚した妻だったのです!!
驚くべきことはそれだけではありません。
今対戦していた男は、ヒナコの
bs1
現在の旦那なんだそうで……!!
予想だにしていない事実を聞き、頭が完全に理解する前に思わず男を殴りつけてしまう根津田。
不意の一撃はちょっと堪えたようで、男は本気で反撃をしてきました!
今までならダウンを喫していた攻撃かもしれませんが、心の中に沸き上がる、怒りでも恨みでもない、得体のしれない力が湧いて根津田はその攻撃を耐えきるのです。
そして根津田はここで、これまたとんでもない発言。
ヒナコ、勝ったら戻って来てくれるか!?
……そんなわけありません。
男にもヒナコにも戻るわけないだろうと突っ込まれ、同時に男がタックルで突っ込んできます。
とっさにスナイパー空手で迎え討とうとする根津田ですが、フィジカルで圧倒的に勝る男の突進は止まりません!
膝を狙ったあとのパンチで相手を倒すスナイパー空手ですが、パンチには間合いが近すぎ……苦し紛れのラリアットで男を迎え撃つ根津田!!
bs2
なんとか相打ちのような形になり、根津田はふっとばされたものの致命傷は逃れることができました。
とはいえダメージは少なくありません。
圧負けか、ラグビー強ぇ……
根津田が顔をしかめながらそんなことを考えていますと、そこに当然いるであろうもう一人のツレが姿を見せるのです。
bs3
パパ?
そう言って現れたのは、根津田とヒナコの息子、サトシで……!!
根津田……サトシの前で、このまま倒れることなどできるでしょうか!!
チェンジ、ブルーストライカー!!
変身の掛け声とともに立ち上がる根津田に、逆転の目はあるのでしょうか!?

一方、ジュキは蜂マスクに追いついていました。
蜂マスクは「悪者」で、ジュキは「正義」。
その認識は、ジュキだけでなく蜂マスクも持っているようです。
そして蜂マスク達の目的は何と、「世界征服」なのだとか。
恥ずかしげもなくそう言う蜂マスクに、ジュキは笑っちゃダメ?と少し小馬鹿にした後、自分が止めると付き合うような言葉を投げかけるのです。
俺はただの兵士で、お前みたいな人間が一人でどうにかできるレベルじゃないと言う蜂マスクですが、そんな相手にもジュキはいつものセリフを言うのです。
「来な」と!
一秒で終わる。
そう返して、突っ込んでくる蜂マスク!!
ジュキは、それは母親が俺と戦うときに言うセリフだよ、と軽く笑って……
俺にも言わせろ、
bs4
一秒だ。
そう言って、蜂マスクの顔面に強烈なキックを叩き込むのです!!!
……が……!!



と言うわけで、またまた新たな動きが見える本作。
今巻では様々な事実が明らかになり、そして人間関係にも大きな変化が訪れます。
根津田とヒナコと現旦那のお話はこの戦いでいったん幕を閉じますが、このままと言う事は絶対にないはず。
ジュキの追っていた蜂マスクの裏にいる組織の目的。
レセンの想いの迸り。
さらにジュキの人となりなんかを描きつつ、物語は新ステージへと突入するのです!!
そこでは蜂マスクの組織が本格的に動き出しまして、物語は急展開などと言う言葉では足りないほどの急展開を迎えるのです!

二転三転するストーリーは、ヨクサル先生らしい有り余る熱量と、沢先生のすっきりとしながらダイナミックな筆致でしっかりと描かれます。
熱すぎる魂の燃焼に、激しすぎるバトル、油断すると襲い掛かってくるシュールすぎるギャグ。
相も変らぬハイテンポで描かれる本作から、ますます目が離せませんよ!!
そして「エアマスター2」としての味わいもどんどんと強くなっていきまして、ジュキが出て、前巻にマキが出たとなれば今巻では当然あのキャラが登場!!
エアマスターファン向けのお楽しみもたっぷり盛り込まれた、充実の作品になっているのです!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!