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今回紹介いたしますのはこちら。

「トイレの花園さん」 志峨丘トウキ先生 

竹書房さんのバンブーコミックスより刊行されました。



志峨丘先生は11年ごろから成年向け作品で活躍されている漫画家さんです。
本作はそんな志蛾丘先生が全年齢向けのホラー漫画として描いた短編集です。
最近多い気がするエロス系の漫画家さんのホラー漫画挑戦ですが、本作はどんな感じなのかと言いますと……?



神社の境内で何やらもめている三人組。
どうやらエイコとチカと言う女子高生2人が、こっくりさんをやろうとしているのを優斗と言う男子が止めようとしているようです。
しかしエイコは断固としてやめようとはしません。
優斗が好きなのは、アタシかチカか?
こっくりさんこっくりさん、おいでください。
……どうやらエイコ、本当にこっくりさんの力を借りようとはしていない様子。
使っているのは普通10円玉のところを、持ち合わせがなかったからと5円玉でやっていますし、その硬貨を押さえている指には思い切り力が入っているのが傍から見てもわかります。
エイコはとにかく、こっくりさんと言う形式を取ることで、チカに対してマウントを取ろうとしているらしく。
子供のころから、勉強も運動もチカに勝ってきたエイコは、幼馴染だからこそチカだけには負けられない!と歪んだ想いを抱いていました。
こっくりさんと言う超自然的な存在に、優斗はエイコが好きと言わせることで、色恋沙汰でも勝利したと言う形を作り上げたいのです。
神様、アタシに勝たせて、5円玉を離させないで!
そんな思いとともにさらに指に力を入れていますと、境内のお稲荷様の目が光ったような……
瞬間、突風が吹きつけ、チカの注意がそれました。
今だとばかりに力づくで5円玉を動かし、え、い、こ、と示すエイコ。
ほら、アタシの勝ち!と自信満々に勝ち誇るのです!!
そう言うゲームじゃないっていうのに、チカも何か言ってやってくれよ、と困り顔の優斗ですが、ミカはエイコちゃんがそれていいっていうんなら、と笑顔を崩しません。
チカもああいってるじゃない、とにこにこのエイコは優斗の腕にがっしりと抱き着き、気が済んだから帰ろうと言うのですが……
その時から、エイコにはとんでもない異変が起きていたのです。

こっくりさんのまねごとをしたときに使っていた5円玉。
その5円玉は、なぜかエイコの人差し指に張り付いたまま、どうしても離れません。
一体なぜ張り付いているのか分かりませんが、どうやってもはがせないため、エイコは翌日お医者さんに向かいます。
ですがお医者さんも原因はわからず、やむなく
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その5円玉を指の皮ごと切除することになってしまいました。
さらに翌日学校に行くと、昨日はどうしたのかとチカが尋ねてきます。
事情を説明しますと、チカはそんなことがあったんだ、と唸り、そして昨日の分とノートとプリントを渡してくれました。
いつもお優しいこと、でも優斗は渡さないけどね!と心の中でどす黒い思いを渦巻かせていたエイコ。
これで一連の事件は終わった……わけがありませんでした。
いつの間にか、エイコの制服の脇腹のあたりに張り付いていた……5円玉。
また5円玉?と首をかしげていますと、彼女の背後で会話をしていた男子生徒が開けた財布から、吸い込まれるように5円玉が飛んできて、
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エイコの耳を削いで言ったではありませんか!!
さらに財布の中から次々に5円玉が飛び出し、エイコに向かっていきます!!
優斗が今のうちに逃げろ、と身を挺してエイコをかばってくれまして、詠子はためらいながらもその場から逃げ出します。
5円玉の直撃を食らった優斗も額から流血、チカが心配そうに駆け寄るのですが、自分よりもエイコを守ってあげてくれ、とチカに助けを求めて……

外に逃げ出したエイコ。
ですが外にももちろん5円玉は存在します。
待ちの側溝の中に誰かが落とした5円玉があったようで、網目の間から5円玉が飛び出し、エイコの足首を切り刻みました!!
たまらず倒れ込んだエイコですが、倒れ込んだのはまだ側溝の上。
狙いすましたかのように飛び出してきた5円玉は
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エイコの両目に突き刺さりました!!
何も見えなくなってしまったエイコ!
助けて、誰か、見えないよ!!
大声だ助けを求めるエイコのもとに、何者かが近づいてくる足音がしました。
何もかもが恐ろしくなっているエイコは悲鳴を上げて身を縮めるのですが、その足音の主はチカでした。
私よエイコちゃん!と彼女を落ち着かせたチカは、とりあえず近くのあの神社へエイコを連れて行きます。
そこで両目にしっかりと包帯を巻き……
チカが何が起きてるのかとエイコに尋ねると、少し落ち着いたのか、エイコはこうなってしまった原因と思しきすべてを明かしました。
あのこっくりさんのまねごとの時、アタシに5円玉を離させないで、と神様にお願いした。
それがきっと、こんな間違った形で適ってしまったんだ、と。
でもおかしいよ、こんな風に円玉が襲い掛かってくるなんて!
何とかしてチカ、友達でしょ?
エイコはそう懇願するのですが……チカは何も答えず、かわりに何か……重いものが引き摺られるような音が聞こえてきました。
まさか、また5円玉が……?
恐怖にかられ、助けを求めエイコ。
そんなエイコに、チカはこう言うのです。
安心して、これが最後だから。
これだけあれば流石に助からないわよね。
チカがそう言って引き摺ってきたのは……たっぷりと5円玉の入った、
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賽銭箱で……!!



というわけで、5円玉と愛憎が牙を剥くエピソードを収録した本作。
この他にも、描き下ろしの短編を含めたお話が7編収録され、合計8編の恐怖譚が本書で楽しめます。
表題作である「トイレの花園さん」は、便所飯をしていた少女がひょんな事からトイレの花子さんの真似をして、それをきっかけにクラスに打ち解けられたものの……という、どんでん返しが待っているエピソード。
絶対痩せられると言うアプリを使った少女の末路が描かれる「絶対減量アプリ」、学校の裏サイトに秘められた驚くべき怪に気が付いた男子がそれを悪用する「雑コラ」、新任教師がいるはずのない王子のクラスメイトの正体に恐怖する「カゲニンゲン」、保健室の先生が許されざる恋をしてしまう「保健室の恋」、そしていじめられっ子の少年が徐々に徐々に変貌していく「魚の眼」……
そして描き下ろしのお話はその「魚の眼」の前日譚とでも言うべきお話になっています。
そのどれもが至極まっとう(?)な、奇をてらわないホラー作品と言える内容なのですが、ほとんどのお話でどんでん返しが用意されております!
紹介させていただいた「こっくりさんと五円玉」でも、心優しい友達だと思っていたチカがそう来ちゃうのかと言うどんでん返しが用意されていたわけですが、他の作品でもそう言った仕掛けが用意されています。
怪異を悪用する系のお話はやっぱりそうなるよね、と言ったどんでん返しとなっていますし、王ではない作品はそうなるの?と驚くものになっているのです!

そしてそれらのホラーを彩るのは、志峨丘先生の得意分野であろう美少女たち。
主役だったり、恐怖の中止にいたりする人物が男性だったとしても、必ず美少女が登場し、大なり小なりサービスシーンを見せてくれるのは流石としか言えますまい……!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!