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今回紹介いたしますのはこちら。

「先生、あたし誰にも言いません」第2巻 藤緒あい先生 

秋田書店さんのプリンセスコミックスより刊行です。


さて、全然タイプではない教え子、寄原につい手を出してしまい、付き合うことになってしまった清野。
何とかこの関係を解消しようとするのですが、なんだかんだと自分に言い訳を繰り返してずるずると関係を続けてしまうのです。
ですが寄原には、生徒と教師と言う禁断の関係以外にも誰にも言えない秘密があって……!?



降りしきる雨の中、寄原と結木は相合傘で帰っていました。
傘がなくなっていて困っていた寄原に、結木が声をかけてこうなったのですが……
結木の行動は、善意から来たものではありません。
この少し前、ある事実に感づいてしまったからです。
最初は他愛もない話を振っていた結木ですが、その話は徐々に恋愛の話へとシフト。
取り付く島もないと言った対応しかしない寄原ですが、そんな寄原に結木は言うのです。
あたし多分知ってるよ?
寄原さんとキヨくんの事。

二人はカフェにやって来ました。
ちょうど空いた窓際の席に座り、クリームがたっぷりと乗った飲み物を口にする結木。
こう言うの呑んだりすると、ママが怒るの。
お砂糖がいっぱい入ってるのとか、添加物?とか、病気になるわよって。
ママ、あたしにすごく厳しいの、特に男の子のことが心配なんだって。
でもあたし知ってるんだ。
ママがパパに浮気されてる事。
でもままが知らないふりしてるから、あたしも知らないふりしてあげるの。
なんていうか、そう言うのって、「ルール」?
ママが心配するから甘いお菓子は見てないところで食べるし、大人は後ろめたいから正しいことを言うんだし。
自分がかわいそうになりたくないから、愛があるってことにする、とか?
本当のことなんかみんな知りたくないんだよね、とりあえず安心できればいいっていうか。
でもね寄原さん、そう言うルールを乗り越えないと本物の愛って手に入らないんだと思うの。
キヨくんは本当に寄原さんのこと好きなのかな?
確かめてみれば?
皆にバラすってキヨ君に言ってみるの。
「バラしていいよ」って言ったら本物の愛、「バラさないで」って言ったら偽物。
ね?
寄原の手を取って、そんなことを囁いてくる結木。
寄原は表情一つ変えず……いや、不快そうな表情を浮かべてその手を振り払います。
そして、こんな言葉を残して傘もささず立ち去っていってしまいました。
そんなことどっちでもいいです。
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偽物なら偽物だって、本当のこと言ってほしい。
……取り残された形になった結木は、どんどんと小さくなっていく寄原の背中を見つめながら……
そんなの、誰も言うわけない……
そう呟くことしかできないのでした。

清野が自宅に戻ってくると、その玄関先にはびしょ濡れになった寄原がたたずんでいました。
何故こんな状況でここに立っているのか?
疑問はわかないはずもありませんが、とにかく清水は彼女を家の中に招き入れ、びしょびしょになった衣服の選択と感想を行います。
さらに毛布を掛けて上げ、ホットミルクを勧める清水。
風邪ひかないようにしないと、寒くないか?
そんな清水の優しい問いかけに、寄原はぼそりと、寒いです、大丈夫です、とそっけなく答えるのです。
その直後でした。
清水がそっと、寄原に顔を寄せてきたのは。
寄原はとっさに清水の胸を右手で押し、口づけを拒否。
思わぬ行動に、嫌だったかと清水が尋ねるのですが、寄原はしたことがないからびっくりしただけ、と言い訳をする寄原。
清水はその言葉を聞いて、でも寄原って……と何か言いかけ、何でもない、別に何でもいいよな、今までのことなんか、とうちけして、改めて口づけをかわすのです。

キスはしたもののそう言うムードにはならず、清水はいたたまれなくなってテレビをつけました。
映し出されたテレビでは、こんなニュースが流れています。
高校生の実の娘を数年間にわたって性的虐待していた40代の男性が逮捕された、男は近所では家族思いの父親と評判で、同居していた妻も気づかなかった……
清水は、ひどい話だ、なんでそんなことができるんだろう、と眉をひそめて漏らします。
が、続けて行った言葉は、寄原の気持ちをかき乱すことになります。
子供の方も、すぐ周りの大人に言えばよかったのに。
……寄原は清水に尋ねます。
直ぐ言ってたら、どうなったんだと思いますか?
すぐ逮捕されてもっと早く助かったんじゃない?とあっけらかんと答える清水を見る寄原の瞳はいつにもまして冷ややかで……
そして、こう言いました。
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あたしがそうだって言ったら先生はどうしますか。
……沈黙。
そして、なにそれ、冗談?と清水が言うと、寄原は口を真一文字に結び、まだ乾いていない服を着て帰ると言いだしました。
慌てて追いかけ、傘を使えと渡そうとする清水。
寄原はそんな清水にこう告げます。
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先生が本当に、あたしのこと好きだとか本当に思ってるなら、さっきのは冗談でいいです。
さようなら。

未だやまない雨の中、寄原は清水に借りた傘を差し、信号待ちをしながら……涙していました。
あたしたちは護られていて、言えば誰かが助けてくれるはずなのに。
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誰にも言えないって思うのは、ひとりぼっちだって思うのは。
どうして。




と言うわけで、誰にも言えない秘密を、明言したわけではないものの明かした寄原。
ですがそれは清水を信頼してと言うよりも、清水の態度に落胆して、のことのように見えます。
いくら突発的に言われたにしても、清水はこんな重要な子尾を言われたらもっとふさわしい取るべき態度があったはず。
そしてここで清水がとるべき態度を親待っていなければ、あるいはもっと違う物語となっていらのかもしれません……
しかし時計の針は戻らないわけで。
この後、清水は自分の中の燻りをさらに濃くしていくことに。
一方では寄原の救いとなるかもしれないある人物の活躍が描かれたり、前巻で意外な顔を見せた砂掛教頭も話に拘わってきたりと、物語はどんどんと進んでいきます。
さらに今巻で最も物語を大きく動かし、第3巻以降の展開を決定づけることになりそうなのが結木の行動なのです!!
今巻で結木がなぜ清水を狙っているのかと言う真相が明かされるだけでなく、寄原とその字水が何か普通ではない関係を築いているとみるや、紹介した部分のように妨害すら辞さない彼女の行動も描かれることに。
さらに巻末で彼女がしたことは、とんでもない爆弾の塔かとなりそうで……!!
第3巻以降も、ますます目の離せない展開となっていきそうです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!