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今回紹介いたしますのはこちら。

「ストーカー浄化団」第2巻 原作・オオガヒロミチ先生 漫画・オオイシヒロト先生 

講談社さんのイブニングKCより刊行です。


さて、ストーカーに悩む人々を救い、もらうものはきっちりともらうべきところからもらう、ストーカー浄化団の戦いを描いていく本作。
ダーティーな手段も平気で使う、所謂「ヒーロー」ではない彼らの戦い、今回はどんなものとなるのでしょうか……?



いっけんどこにでもいるOL、高山陽子。
三年前に結婚し、幸せの真っただ中にいるであろう彼女ですが……彼女には、大きな秘密がありました。
彼女の穿いているスカートの中、そこに秘められているのは……
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貞操帯、です。

彼女はそれを、夫によってつけられていました。
貞操帯で体を縛っている夫ですが、陽子を縛りつけているのはそれだけではありません。
今日何をしているのか、仕事中だとしても逐一報告させ、GPSなどを用いて報告に嘘がないことを確認するなど、完全に陽子の行動を管理しているのです。
ですが陽子は、そんな夫の束縛から逃れようとはしません。
この異常としか言えない監視体制も、夫の「愛」である。
そう考えて疑わないのです。

そんな陽子が自宅近くの駅につき、徒歩で自宅へ向かっていた時のことでした。
不意に何者かに手首をつかまれたのです!
慌てて振り向くと、そこにいたのは中年の男性。
彼が陽子のストーカー……ではなく、彼女の実の父親でした。
お前一体どうしたんだ、結婚してから全然顔を見せないし、母さんのメッセージに返信もしない。
陽子、お前何かあったのか?
……実際、家族と連絡を取らないよう夫に言いつけられていて、母親からのメッセージも無視しろと命令されています。
連絡が取れないことを心配した父親が、待ち伏せをしてでも彼女の安否を確認したかった、と言う事のようですが……
両親との縁を切るかのような命令を受けている陽子。
ですがそれでも、父親にこう言ってのけるのです。
何もないから帰ってよ。
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わたし幸せだし。
取り付く島もない陽子に、自分たちが何か気に障るようなことでもしたのかと食い下がろうとする父親なのですが、陽子は冷たくあしらうばかり。
しつこいな、迷惑だから構わないで!
そう言って父の手を振り払い、その場を立ち去ってしまうのでした。
……そんな様子を、物陰から一人の男が見ています。
それはどうやら、夫が雇った調査会社の調査員の様子。
調査員はすかさず、陽子が父親と接触したものの、拒絶して問題のある行動はとらなかった、と報告。
その報告を見て夫はにこりと笑い……
玄関で妻を迎え入れるのでした。

またあくる日は、夫が仕事、陽子が休みというスケジュールになっていました。
夫を送りだした後、携帯などを弄っていますと、宅配便が届きます。
が、それはどうやら何かのミスだったようで、業者は謝って帰っていったのです。
その後もずっと陽子は、ソファーに座ったまま携帯を見ているだけ。
やがて帰って来る夫を笑顔で迎え入れるのでした。
そんな彼女の「何もしていない」状態も、調査員の情報で把握済み。
そんな様この行動に夫も納得した……かのように見えましたが……
陽子の携帯に、同窓会の案内が届いているのを発見します。
それだけならまだいいのですが、陽子は「参加する」といった旨の返信メールの下書きが残っていたのが問題でした。
それを見つけるなり、陽子!壁!と叫ぶ夫!!
陽子はその声を聞くと、すぐさま壁に向かって立ちました!
この下書きは何だ、俺に相談なしで出席するのか、同窓会や飲み会は禁止だっていったはずだ!
何かを反論しようとする陽子ですが、夫は黙れと一喝。
両手をあげさせ、滔々と語り始めます。
同窓会で再会したい政党脇に発展する割合を知ってるか?
10%だ、お前はその一割のクズになりたいのか?
同窓会で女との肉体関係を期待する男の割合は75%だ、4人のうち3人がお前の体を狙ってんだぞ!!
陽子の学校は女子校なのですが……夫は聞く耳を持ちません。
お前は問題の本質がわかっていない、とその怒声を収めることなく……
そんな様子を、しっかりと見ている者達がいました。
……そう、
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ストーカー浄化団です!
宅配業者のミスを装って盗聴器を仕掛け、中の映像は密かにドローンを飛ばしてしっかりモニタリング。
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陽子のスカートをめくり上げ、臀部に頬をすりつけながら、求めてるのは謝罪じゃない、愛だ、と語りかける夫の姿まで、如実に映し出していたのでした。

そんな狂気ともとれる夫の行動を見て、一同は確信します。
間違いない、あの旦那は……
束縛型のストーカーだ。



と言うわけで、執拗に追い回す、と言うわけではない、新たな対応のストーカーとの戦いが始まる今巻。
今まではストーカーを懲らしめ、そのストーカーから金品を巻きあげて報酬にする、と言う仕事をしてきた浄化団ですが、今回はそうはいかなそうです。
何故なら、今回の依頼者は夫でも陽子でもなく……陽子自身が、夫から逃げたいとは思っていないのですから!!
浄化団はどのようにしてこの束縛型ストーカーを撃退するのでしょうか?
この後浄化団は、思いがけない作戦を決行するのです!!

そしてこのエピソードの前には、メイドカフェならぬ、バブみカフェに勤務する美鈴と、そんな彼女にひょんなことから恋心を抱いたしまった男のエピソードが収録!
男は秋葉のランボーとして一部の界隈ではちょっとだけ有名な男。
見た目とは裏腹にこの秋葉のランボー、いろいろな意味で一筋縄ではいかない存在で……?
浄化団の予想外の苦戦、そして美鈴の天使ぶりなど、こちらも見どころ満点のエピソードとなっています!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!