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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕は君を太らせたい」第3巻 原作・茸本朗先生 漫画・横山ひろと先生 

小学館さんのビッグコミックスより刊行です。


さて、得体のしれない感染症の広まった世界で、サバイバル生活をしながら、家族の元へ急ぐエリ。
自らも感染症に侵されてしまってはいるものの、同行している木野とのぞみのサバイバル知識に助けられ、大きな危険はなく旅を続けることができていました。
しかも何やら道すがら手に入れたモリーユ、アミガサタケにどうやら感染症を抑える効能があるらしいこともわかり、厳しい状況なはずの世界にも希望が見え始めるのでした。



旅の途中、無人の民家を一晩借りて休んでいたある朝の事。
妙な悪夢から覚めたエリがベランダに出ると、なんとそこには
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一匹の大きな魚が落ちてきて、口をパクパクさせておりました。
びっくりして思わず叫んでしまうエリ。
木野とのぞみは慌ててその場へ駆けつけます。
とりあえず緊急事態でないことを確認しますと、やはり気になるのはお魚の方です。
木野によればこの魚、ミズウオという深海魚だとか。
深海1000メートルに住むというこの魚、何故ベランダに落ちているのでしょうか。
木野はどうもその原因に心当たりがあるようなのですが、エリは鼻からそれを聞く気はないようです。
いつも木野はエリを驚かせるような調理法や獲物の捕獲法をいきなり行い、あとでこれがおいしい調理法なんだ、などと言う演出をしてきました。
これもその一環なんじゃないか?頭からそう疑ってかかってきているのです。
今までの実績もありますから、ここで何を言っても信じてはもらえないであろうことは木野も理解しています。
ですが言われっぱなしと言うのも面白くありませんから……実際に見せましょう、と二人を連れて海へと向かったのでした!!

浜辺にたどり着きますと、すぐ木野は何かを見つけて走り出しました。
向かった先には、何やら鳥が群がっておりまして。
木野自身にも何やら鳥が群がっているのですが、それはおそらく彼が胸に抱いている魚のせいなのでしょう……!
とりあえず取りを追い払い、改めて浜辺を見てみますと、そこには先ほどベランダに落ちていたのとおなじ、ミズウオが横たわっていました。
木野が抱いている魚もミズウオ。
鳥にやられていないミズウオを何とか一体確保できた、とのことなのですが……

ことのあらましはこうです。
ここ、駿河湾は世界で一番深い海として知られています。
深海に住んでいる魚がエサを求めて水面近くまで上がってくることも珍しくないのですが、「湧昇流」と言う流れに乗ってくることもあるのだとか。
ですがそう言った流れに乗りますと、深海魚は急激な水圧変化に負け、うまく泳ぐことができなくなってしまい……結果、波打ち際に打ち上げられてしまうのです。
そしてそうやって打ち上げられ、無力になった魚は鳥の絶好のエサ!
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トンビのような大型の鳥は魚をがっちりとつかんで飛び上がり、巣に持ち帰ろうとするのですが……
なにせミズウオは1メートルを超えることもある大型の魚。
いくらトンビも大きいと言えど、途中で支え切れなくなって落としてしまうこともままあり……
そうやって落ちたものが、たまたまベランダに落ちた、と言う事のようなのです!

ドヤ顔で解説する木野に謝るのもなんだかしゃくですが、とりあえずはあらぬ疑いをかけて申し訳ありませんでした、と怒りを抑えて謝罪するエリ。
わざわざ海辺までやって来た手間はありましたが、事件(?)も解決しましたし、ミズウオと言う食材も手に入りました。
実際のところを言いますと、ミズウオはその名前の通り水っぽい肉質の魚で食感が悪く、味も褒められたものではありません。
それでもせっかっくだからと上手い子と調理をして食べられるようにしようとしたのですが……のぞみがあることに気が付くのです。
このミズウオ、
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中に何か入ってるよ……!?
なんだかホラーな雰囲気のセリフですが、決してそう言うものではありません。
木野がその何かをつかんでミズウオの口の中からそれを抜き取りますと、出てきたのは
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バラムツと言う魚でした。
バラムツには毒もなく、全身大トロと呼ばれるほど脂のノリがいい魚だ、と木野は言うのですが、どうしたことかいつもに比べると大層テンションが低いではありませんか。
美味しいし、毒もなく、今日のおかずになる。
そんな魚をゲットしたと言うのに妙に低いテンション……
その理由を、エリはこの後、身をもって知ることになってしまうのです……!!



と言うわけで、ミステリーの正体を見るエピソードを収録した今巻。
この後ミズウオとバラムツの調理が行われ、早速食べてみることになるのですが……
バラムツはある特徴を持っている魚でして、その特徴はそれなりに有名だったりしますので、この魚についての注意点を知っている方もそこそこいるのではないでしょうか?
ですがエリは当然そんなことをしりません。
そして……悲劇(?)は起こってしまうわけです!!

と、そんな事件の起こるお話以外にも、注目のお話が満載されております。
感染症流行後の荒れ果てた世界でとうとう暴漢に出会ってしまう一同ですが、その直後に新キャラクターに遭遇。
そしてその新キャラクターが、今まで(主にエリが原因で)あまりしっかりと描写されてこなかった虫食への道にいざなうのです!!
さらにその後、一同は早くも当面の目的地へ近づいて行き……!?
どうやらそこで物語は完結、とはならないようですが、本作の大きな転機となることは間違いなさそうです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!